相談事例
ショッピング
相談内容(2024年7月・青少年男子)
ショッピングサイトで安い値段の商品を見つけ注文したが、後日メールで価格が間違って安く表示されていたという連絡が届いた。本来の高い値段で購入するか、購入をキャンセルするか選ぶように指定されているのだが、サイト側のミスなので安い値段のまま購入したい。
アドバイス
原則としてショッピングサイトの利用規約に沿った対応になるため、商品の価格が間違っていた場合のルールを確認すると良いだろう。利用規約は、利用する側も同意のうえで買い物をすることが前提のため、希望通りの結果にならない場合もあることは理解しなければならない。ショッピングサイトに問い合わせをするときには、未成年者は必ず保護者に手伝ってもらってほしい。
ポイント
ネットショッピングは実際の店舗での買い物とは違い、メールでの連絡が中心になり、問い合わせをしたり、意思を伝えることが簡単ではない。また、注文をしてから受け取るまでに販売者、決済会社、配送業者など複数の会社が関わっているときには、どこに問い合わせたら良いのか混乱しやすく、未成年者だけで利用するには難しい場面がたくさんある。安全に利用できるように保護者と一緒にルールやマナーを学び、利用規約、返品や返金のルール、問題が起きた場合の対処などを理解しておくことが大切である。
相談内容(2024年1月・保護者・青少年男子)
息子が勝手にショッピングサイトのアカウントを作り、アダルトグッズを購入していたことがわかった。アダルトグッズなどは購入時に年齢確認の画面が出ると思うのだが、未成年なのになぜか購入できたようだ。
アドバイス
本来ならば未成年者が購入できる商品ではなかったかもしれないが、インターネット上では年齢制限を徹底するのが難しく、未成年者でも「18歳以上」を選択すれば先に進めてしまうこともある。しかしショッピングサイトに年齢を偽ってアカウントを作って利用したとしたら規約違反にあたり、アカウント停止などの対象になり得るので、今後のためにも息子さんとよく話し合ってほしい。この件についてショッピングサイトへ問い合わせ、息子さんのアカウントへの対応や、商品の返品についても相談してみることを勧める。
ポイント
青少年の健全な育成を妨げるような玩具類を未成年者に販売することは、法律や条例に基づいて規制されている。ショッピングサイトの年齢確認などにより、未成年者が安易に購入できない対応はとられているが、インターネッ上では100%防ぐことも難しいのが現状かもしれない。保護者にできる対策は、フィルタリングを利用して年齢に適さないサービスの利用を制限することである。また、未成年者が年齢を偽ってサービスを利用していたとしたら規約違反となるため、自分自身のためにもルールを守って正しい年齢で買い物をすることが大事であることを家庭で話し合えると良い。
相談内容(2023年9月・青少年女子)
アプリの広告を見て、化粧品のサンプル無料プレゼントに申し込んだところ、化粧品のサンプルと一緒に請求書も届き、定期購入を注文したことになっていた。その時に初めて、定期購入の契約をすることが条件だと知った。そのような条件があったとは思わずに申し込みをしたのだが、返品はできるのか。
アドバイス
返品ができるかどうかは販売会社の規定によると思われる。このためまずは請求書に書かれている販売会社の連絡先へ問い合わせをすることを勧める。販売会社と連絡が取れない、あるいは返品を断られた場合は最寄りの消費生活センターにも相談してほしい。その際に申し込み画面のスクリーンショットがあれば役立つので持参すると良いだろう。また、保護者の同意のない未成年者の買い物は「未成年者契約の取り消し」が適用される可能性もあり、この場合も消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
無料サンプルのはずがよく確認すると定期購入が条件になっており、初回だけが無料だったトラブルは多い。電子消費者契約法では、事業者は契約内容などをわかりやすく利用者に表示するように定められているが、実際の広告では「無料」や「お試し」など魅力的な言葉ばかりが目立っているものもある。購入条件や解約・返品の条件が小さな文字だったり、画面を下までスクロールしないと気付かないような場所に書かれていることもあるので、特にスマートフォンの小さな画面上では見落としがないように注意深く確認することが大切である。
相談内容(2023年2月・青少年女子)
化粧品の初回無料モニターに申し込みをしたが、期限内に解約の手続きをしなかったため2回目の代金を請求されてしまった。利用規約をしっかり読んでいなかったので定期購入だと気が付かなかった。
アドバイス
販売事業者のホームページに記載されている住所、電話番号を確認して、解約や支払いについて問い合わせをすることを勧める。問い合わせをした場合は、日時、内容、回数、事業者からの回答などを詳しくメモに記録しておくと良い。もう1つ大事なこととして、民法では未成年者が保護者の同意を得ずに行った法律行為は取り消しができるとされているため、今回の契約についても取り消しができるのか、保護者と一緒に最寄りの消費生活センターに相談してほしい。
ポイント
インターネット通販の広告に「無料モニター」や「お試し価格」のように書いてあっても、よく読むと定期購入が条件となっていることがある。特にスマートフォンの小さな画面上では、広告は大きく強調して表示されていても、契約内容や解約・返品の条件などは文字が小さいと見逃しがちのため注意してほしい。未成年者は大人と比べて知識、経験、判断能力が十分ではないため、保護者の同意のない契約の取り消しができるケースもある。保護者や家族にも相談して一緒に対応してもらってほしい。
相談内容(2022年5月・保護者・青少年男子)
息子が友達の真似をして、年齢を偽ってショッピングサイトのアカウントを作り、買物をしていた。スマートフォンにはフィルタリングを利用しておりショッピングサイトは制限されているので、学校から支給されているタブレットから利用したのかもしれない。支払いにはギフトカードを利用し、荷物はコンビニで受け取っていたようだ。中身はわからないがレシートのようなものを部屋で見つけた。友達の中にはお小遣い稼ぎのために転売をしている人もいるらしい。危険性を理解してもらいたいがどのように話し合えば良いか。
アドバイス
ショッピングサイトの利用規約によると、未成年者の利用には親権者または後見人の承諾が必要と書かれていることから、再度、親子で一緒に利用規約を確認してほしい。利用規約は大人でも読み飛ばしてしまいがちだが、トラブルが起きた時に大切である。年齢を偽ってサービスを利用した場合、何かトラブル(商品が届かない、商品に不備があった)があっても、サイト運営会社から十分な補償が受けられない可能性がある。転売についても各種相談機関や警察のホームページなどでも注意喚起がなされているので親子で一緒に読むことを勧める。
ポイント
ショッピングサイトの利用は知識や経験のある大人でもトラブルは多く、たとえば、買ったものを返品したいと思っても、サイトの返品条件を満たしていなければ対応されないなどがある。年齢を偽ったことがわかれば、民法で定められている「未成年者契約の取り消し」の適用も難しくなる。年齢制限はこのようなリスクから青少年を守るためのルールだと考えてほしい。欲しいものがあるときには保護者の同意を得たうえで、正しい年齢で買い物をすることを家庭で話し合えると良い。フィルタリングも利用して、年齢に適さないサービスの利用を制限することも大切な対策の1つである。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。