相談事例

フィルタリング関係

相談内容(2024年8月・保護者・青少年女子)

スマートフォンのルールを決め利用するアプリも制限しているが、メッセージアプリの利用時間が守られていない。家族との連絡用にも使うので時間制限はしたくないが、ルールを守れないことで親子の口論が絶えない。

アドバイス

決めた時間はしっかり守らせることが大事だが、守りにくくなっているようであれば見直しをするのも良いだろう。ルールの見直しをするときには、守れなかったときのためにルールを二重化しておくと良い。保護者の一方的な意見ではなく、親子で話し合いをしてほしい。また、フィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)を利用して、利用時間を機械的に制限することも勧める。

ポイント

スマートフォンやインターネットを使いすぎて日常生活を振り回されないように、利用時間のルールをしっかり決めることが大事だが、決めたルールを守りやすくする仕組みがフィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)である。利用時間は、曜日ごとに設定したり、休日用と平日用など、生活スタイルに合わせて設定することができる。例外的に時間を延ばしてほしいときには、その都度、保護者が設定することもできるので、親子で対話をしながらうまく活用してほしい。

相談内容(2024年3月・保護者・青少年女子)

娘のスマートフォンにはフィルタリングが入っているはずだが、SNSを夜遅くまで利用している。友達だけでなく成人男性ともやり取りをしているようだ。SNSの広告から高額な商品を購入して自宅に届いたこともある。このままだと依存気味になってしまうと注意し、一時的にスマートフォンを預かっているが、返すタイミングや今後の使用制限をどうしたら良いか。

アドバイス

この機会にあらためて、スマートフォンの使用目的を明確にして、使って良い時間、場所、アプリ、やり取りできる友達の範囲などのルールを本人主導で話し合ってほしい。ルールを決める時には、守れなかった時のルールも決めておくと良い。フィルタリングの状況についても見直しをすることを勧める。SNSの使用制限のほか、課金やショッピングについても禁止設定ができ、詳しくは携帯電話会社にも問い合わせてみることを勧める。

ポイント

フィルタリングの便利なところは、子供に使わせたくないアプリやサイトを制限できることだが、有効活用するためには、その後の見守りや子供との対話も大切である。子供の年齢や成長に合わせて、利用を許可するアプリや時間などを見直すこと、子供が使いたい新しいアプリがあるときには、子供から申請をしてもらい、許可して良いかどうかをコミュニケーションを取りながら決められることが望ましい。

相談内容(2023年9月・保護者・青少年男子)

子供が学校から支給されたタブレットを自宅で使用しており、時間を守れずに苦労している。タブレットの利用時間や、動画アプリを見ない時間を設定したい。

アドバイス

端末内のペアレンタルコントロール機能を使って保護者が管理できることがたくさんある。たとえば、特定のアプリの利用を制限したり、端末自体の利用時間、休止時間を設定することができるので活用してほしい。詳しい手順については学校へ問い合わせることもできるが、メーカーのサポートにも問い合わせると良いだろう。

ポイント

青少年の端末について保護者が使い方を管理することや、管理する機能のことを「ペアレンタルコントロール」という。ペアレンタルコントロールはスマートフォン、タブレット、ゲーム機などの端末側で設定でき、利用を許可するアプリ、利用時間、制限する機能等を細かく管理することができる。優れた機能だが、有効活用するためには保護者が一方的に設定するのではなく、親子での話し合いのもと、使って良い時間帯や使って良いアプリについてルールを決め、そのルールに合わせて設定することが大事なポイントである。

相談内容(2023年4月・保護者・青少年男子)

進学前にキッズケータイからスマートフォンに変え、利用ルールの決め方に悩んでいる。1日に利用して良い時間を決めたが、息子はスマートフォンを無制限に使いたいと言う。機能制限も設定していたが解除方法を自分で調べて設定を変えられていた。ゲームとメッセージアプリを利用している。

アドバイス

ルール作りにあたっては、保護者が一方的に決めるのではなく、子供に自主的に考えてもらうのが良い。どんなアプリをどんな目的で使いたいのかを聞き、どんなルールが必要かを家族全員で話し合えると良い。決めたルールを守れなかった場合のルール(メタルール)を決めておくことも大事である。ルールは利用状況に応じて見直すことも親子で合意しておくと良い。ルールを守りやすくする仕組みがフィルタリングとペアレンタルコントロール(機能制限)である。特にフィルタリングは、青少年が利用するインターネット接続機器での利用が義務付けられているので必ず導入してほしい。

ポイント

決めたルールを守れなかった場合のルールを「メタルール」といい、子供が自分の行動に責任を持てるように、ルールを二重構造にしておくことがポイントである。ただしSNSやゲームなど、子供にとって魅力的なサービスは無数にあり、子供の意志だけでルールを守るのは難しいため、フィルタリング、ペアレンタルコントロール(機能制限)を利用することが勧められる。利用できる時間や休止時間は、平日用と休日用を分けて設定することもできるので、うまく活用してほしい。

相談内容(2022年10月・保護者・青少年女子)

娘には連絡用にスマートフォンを持たせているが、SNSの利用はまだ許可していない。友達とのやり取りにはメールを利用しているが、部活も始めたのでそろそろSNSをやりたいと言っている。これからSNSを許可するとしたらどのように使わせるのが良いのか、ルールの決め方はどうすれば良いか。

アドバイス

大事なポイントは、SNSを利用する目的を話し合って決めることである。利用目的に合わせて時間や場所のルールを決めることと、ルールが守られなかった時のルールも話し合っておくと良い。具体的で守りやすいルールを、保護者が一方的に決めるのではなく、子供自身に考えてもらうことを勧める。フィルタリングを勝手に解除しないことも約束しておくのが良いだろう。

ポイント

SNSはフィルタリングで利用制限がかかるサービスであり、適切に利用しなければ、悪意を持った人との出会い、自画撮り被害、ネットいじめなど青少年にとってトラブルにつながる危険が潜んでいる。楽しい一面ばかりではないことを意識しながら利用する必要がある。なぜSNSを使いたいのか、目的を親子でよく話し合い、ルールも決めたうえで安全に付き合うことが大切である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。