相談事例
削除方法
相談内容(2024年10月・保護者・青少年男子)
息子が電車に乗っていたときの動画がSNSに無断で投稿されていたので削除してほしい。投稿したのは電車内の様子を撮影して晒すアカウントだった。SNSには報告したがまだ削除されていないため焦っており、相手にダイレクトメッセージなどで直接連絡すべきか悩む。
アドバイス
インターネット上に掲載された画像や映像を削除できるのは、掲載した本人か各サービスの運営会社となる。掲載した本人とは面識がないことから、直接連絡をする場合は個人情報を詳しく発信しないように気を付けながら、冷静な対応を心がけることと、やり取りの内容をスクリーンショットなどで保存しておくことを勧める。SNSへの報告については、違反の内容に応じた正しい場所から報告したかを再度確認してほしい。
ポイント
自分のことをインターネット上に載せられてしまう、「晒し行為」とも呼ばれるトラブルは誰にでも起こり得ることであり、完全に防ぐことも難しい。さらに誰が載せているのかわからず、削除依頼をしても消されるまでに時間がかかることもある。少しでも早い解決のためには、誰が削除できるのかを理解したうえで、適切なやり方で依頼をすることが大事なポイントである。晒し行為はプライバシー侵害の可能性もあり、SNSの報告機能を利用することもできるため、利用規約をよく読み、ガイドラインに沿って落ち着いて対応できると良い。
相談内容(2024年5月・保護者・青少年女子)
プロフィール画像に娘の写真を使ったSNSアカウントを見つけた。娘の写真が1件だけ投稿されており、友達からの連絡でわかった。本人は心当たりがないと言っているので誰かが勝手に作ったと思われる。誹謗中傷などはなく、すでに非公開になってしまったが削除してほしい。
アドバイス
SNSアカウントを削除できるのは、アカウントの持ち主、またはSNSの運営会社となる。相手に連絡をするのが難しい場合は、なりすましや不適切な投稿として運営会社へ報告する方法があるので、サイトの説明をよく読み、規約違反について報告することを勧める。学校関係者など身近な人が作っている可能性が考えられる場合は、学校にも相談をして、学校内での注意喚起など削除に向けて協力してもらうと良いだろう。
ポイント
他人の写真や個人情報を使ってSNSアカウントを作ることが簡単にできてしまうが、それが偽物だと証明するのは容易ではなく、解決が難しいトラブルである。被害にあわないためには、インターネット上に自分の名前や生年月日、顔写真などの個人情報を安易に載せないことが一番の予防策である。一方でなりすましアカウントはSNSの規約違反であり、運営会社へ違反報告をすることで削除される可能性があるため、サイトの利用規約をよく読み正しい方法で報告をすることで解決につながりやすくなる。
相談内容(2024年1月・保護者・青少年女子)
ある動画配信者のアカウントに、子供の画像が顔出しで掲載されている。画像にはセリフの吹き出しが付いているが、子供が実際に言った言葉ではなく、投稿者が編集したようだ。子供本人は画像の掲載に同意したそうで消したくないと言っているが、保護者としては消してほしいので投稿者に連絡を取っている。
アドバイス
インターネット上に掲載された画像を削除できるのは、掲載した本人か各サービスの運営会社となるため、掲載している相手と連絡が取れるなら、まずは相手に直接削除をお願いすることを勧める。相手と連絡が取れない場合や、相手が削除に応じない場合は、運営会社に報告する方法もあり、サイトの利用規約に反しているような画像であれば、削除の対象になる可能性があるだろう。それでも削除されない場合は、弁護士に相談してみることも勧める。
ポイント
インターネットに公開された画像や動画は誰に見られているかわからず、コピーや転載も簡単にできてしまう。将来消したくなったときに消せなくて困ることがないように、個人がわかるような画像や動画はなるべく早く消しておくのが安全だろう。削除依頼をするときには、載せられている場所(サイト名やURL)と、誰が載せているのかによって依頼先が変わるため、正確に特定することがポイントである。載せた人への削除依頼、またはサイトの利用規約をよく読みルールに沿った対応をとっていくことになる。
相談内容(2023年6月・保護者・青少年男子)
息子が学校の友達と遊びに出かけた時に、友達の一人に顔写真を撮られた。息子は嫌がったが、面白がってメッセージアプリのグループに写真を投稿したようだ。顔写真が広まるのは嫌なので消してほしいが、息子はまだスマートフォンを持っていないのでどうしたら良いか。
アドバイス
グループに送信された写真を消すには、グループメンバーそれぞれの端末から消してもらう必要がある。送信したのは学校の友達であることから、スマートフォンの有無に関わらず友達と直接話し合いをして消してもらうことが必要であり、個人での対応が難しいようであれば、学校の先生にも相談して協力してもらうことを勧める。顔写真がメッセージアプリのグループだけにとどまらず、インターネットに拡散されたら回収するのは困難になるので、早めに相談して対処するのが良いだろう。
ポイント
スマートフォンが手元にあることで、いつでも写真や動画を撮影できるようになったが、何でも自由に撮影して良いわけではない。特に顔写真の場合は本人の許可なく撮影したり、それを公開することは権利侵害につながる恐れがあるため、大切な友達の権利を傷つけないためには一人一人に慎重な行動が求められる。この事例のように勝手に顔写真を撮影・公開されてしまった場合は、自分は嫌だという気持ちを相手に伝え、ルールとマナーを理解してもらい確実に消してもらえるのが良い。
相談内容(2022年12月・保護者・青少年男子)
子供が保護者に無断でSNSを利用していた。端末にはパスワードを設定し、保護者がいるときだけインターネットができるようにしていたが、保護者が知らないうちにSNSのアカウントを作っていたようだ。アカウントを削除する方法を知りたい。
アドバイス
SNSアカウントを削除するには、基本的には本人がログインをした状態で利用停止や退会の手続きをすることになる。詳しい手順はSNSのヘルプページに説明されているのでよく読んで実施してほしい。パスワードを忘れたなどでうまくいかないときには、問題解決のページに書かれている手順を試すと良い。今後も同じ状況が繰り返されるのを防ぐためにフィルタリングを利用することを勧めるが、保護者による一方的な制限は反発につながる可能性があるため、利用を許可するアプリ、許可しないアプリについて再度しっかりと話し合いをしてほしい。
ポイント
一度作られてしまったアカウントを削除できるのは、作った本人か運営会社となるため、削除が必要な理由を子供に説明したうえで子供本人が削除できるのが一番良い。SNSは使い方次第では子供にとって危険な面もあり、フィルタリングによって利用が制限されるアプリである。また、年齢制限があるものや、未成年者が使うには保護者の同意が必要なものもある。削除したあとは、こうした決まり事を親子で一緒に確認し、いつから利用を許可するのか、どのような使い方なら許可できるのかについての話し合いにつなげられると良いだろう。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。