相談事例
個人情報関連
相談内容(2022年11月・青少年女子)
SNSで知り合った人たちと通話をしていたときに、身近な友達と話している気持ちで学校のことを話してしまった。相手は良い人だと思うが、顔が見えないので怖い。学校名や本名を特定されないか不安になった。
アドバイス
相手に伝えた情報を取り返すことはできない。また、伝えた情報から個人を特定するのか、しないのかは相手次第であり、個人が特定できるとも限らない。このため、もしも何か起きたら、そのときに適した対策をとっていくことになるだろう。今後はよく知らない人にはプライベートな話しをしないように気を付けてほしい。心配事を増やさないために、相手とやり取りを続けないことや、相手をブロックすることも対策の1つである。
ポイント
インターネット上で知り合った人とのコミュニケーションは気軽な反面、個人情報を教えてしまうとそれが不安の種になってしまうこともある。自分に関することを誰にどこまで伝えて良いかルールを作り、それをしっかりと守って付き合う必要がある。また、インターネット上では複数の情報の断片をつなぎ合わせることもできてしまうので、利用しているSNSの投稿内容を日頃から見直しをしておくと良い。
相談内容(2022年9月・青少年男子)
誰でも参加できるチャットグループで会話をしていた人を、間違えて友達登録してしまったのでブロックして削除した。プロフィールや名前は個人を特定されないように設定していたが、モザイクを入れた写真を送っていた。個人情報を知られていないか心配になった。
アドバイス
自分自身がどのようなメッセージや写真を送ったのかを再度振り返ってみてほしい。伝えた情報を紙に書き出してみるとわかりやすいだろう。それを見て、相手に伝わっている情報から個人を特定することができそうか、保護者にも一緒に見てもらってほしい。個人を特定できるほどの情報を自分から伝えていないなら、特定は難しいと考えて良いだろう。相手をブロックして削除したのも正しい対応である。
ポイント
個人情報には実名のように個人を指すものと、単体では誰のことかわからなくても組み合わせることで特定できるような情報がある。たとえば、同じ名字の人はたくさんいるが、学校名や部活などのプロフィールが加わることで誰かを特定できてしまうことがある。インターネット上で知らない人が集まる場所では、トラブルを避けるために自分のことを発信するときには慎重になってほしい。個人情報の投稿や交換が利用規約で禁止されているサービスもあるため、利用規約をよく読み、自分自身でもルールを決めておくのが良いだろう。
相談内容(2022年6月・青少年男子)
匿名のグループチャットで知り合った人と他のアプリでも個々に会話をして、顔写真を送ったり性的なチャットをしてしまった。今はとても後悔している。何も起きていないが、相手とはもう連絡が取れず、いつか顔写真やチャット内容がインターネットに載せられたりしないか不安になっている。
アドバイス
写真や動画を含め一度相手に送信した情報を相手の手元から消したり、取り返すことは難しい。渡した写真などが今後どのように使われるのかは、相手次第であり、その利用を止めることも難しい。自分の手を離れてしまった以上は、自分でコントロールができないことを理解してほしい。今後、もしもインターネット上に情報が掲載されていることがわかった場合には、削除依頼などで対応していくことになる。万が一に備えて、相手のことでわかっている情報や、やり取りの履歴が残っていれば、消さずに残しておくことを勧める。
ポイント
インターネットやSNSを通じて仲良くなった人とのやり取りで気を付けてほしいことは、個人情報を安易に教えないことと、言葉遣いである。顔写真も個人の特定につながりかねない情報であるため、後悔しないためにも、安易に他人に渡すことは避けたほうが良い。性的な会話も、1対1の個人同士の会話であったとしても、スクリーンショットなどを通じて不特定多数に見られてしまう可能性もゼロではない。しかし、プライベートな会話を本人の許可なく公開することもルールやマナーに反する行為となるため、インターネットに載せられてしまったときには削除に向けて対処していくことになる。
相談内容(2022年2月・青少年女子)
インターネットを見ていたらサプリの広告画像が出てきた。ルーレットに参加すると無料で商品がもらえると書いてあるが、怪しいと思う。個人情報を記入しても大丈夫だろうか。
アドバイス
無料の商品を目当てにメールアドレスや個人情報を記入してしまうと、その情報が事業者側に登録されて、宣伝のメールが増えることも考えられる。記入して良い情報かどうか保護者にも相談してほしい。もし誤って記入してしまったら、サイトの説明をよく読み個人情報の登録解除などの手続きが用意されているか確認することを勧める。また、心当たりのない発信元からのメールが増えたときには、受信拒否など迷惑メールの対策をすると良い。無料、プレゼント、当選、などの言葉があっても安易に個人情報を入力することはぜず、よく考えて周囲の大人などに相談してほしい。
ポイント
インターネットを見ていると「無料サンプル」や「プレゼント当選」といったキャンペーン情報が表示されることがある。こうした情報は、お客を増やすための広告の場合もあれば、メールアドレスや個人情報を収集する「おとりサイト」に誘導される場合もあり、迷惑メールの原因になることもあるので注意が必要である。個人情報を入力するように求められたときには、その情報がどのように使われるのかについて、サイトのプライバシーポリシーなどをしっかりと確認する必要があり、よくわからないときには入力せずに、かならず保護者と相談することが大切である。
相談内容(2021年12月・青少年女子)
匿名で参加できるグループチャットのプロフィールに本名を入力してしまった。そのグループチャットで知り合った人に自分が写っている写真を送ってしまった。相手から会いに行くと言われて、住所などは伝えていないが不安になった。
アドバイス
写真や名前が知られたとしても住所まで特定されたとは限らず、相手が言っていることも本当かどうかはわからない。冷静に考えられると良いが、不安がある相手とはこれ以上かかわらないのが安全だろう。住所を知られたかもしれない心配が残るようであれば、保護者にもお話したうえで、日常生活の中で気を付けるべき点について最寄りの警察署に相談してみることを勧める。
ポイント
面識のない人とも匿名で気軽に対話ができるアプリやサービスがたくさんあるが、安全に利用するためには、相手に伝えて良い情報、伝えないほうが良い情報をしっかりと線引きし、顔写真も含め個人情報やプライバシーは自分自身で守っていくことが大事である。単体では個人を特定できない情報だったとしても、別のSNSやブログなどに載せた写真や情報をつなぎ合わせることで個人にたどり着くこともあり得る。気が合うと思った相手が、個人情報を教えた途端に態度が変わってトラブルになることも多いので注意してほしい。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。