相談事例
個人情報関連
相談内容(2021年10月・青少年女子)
匿名のグループチャットで知り合った人に顔写真を送ってしまった。高校生らしいが本当かどうかはわからない。送ったことを後悔している。顔写真を相手が保存していないか心配だが、すでにブロックされているのでどうしたら良いか。
アドバイス
送信してしまった写真や情報を取り戻すことは難しく、相手が保存したかどうかもわからない。どのように利用されるのか、利用されないのかは相手次第となってしまうことを理解してほしい。今後、万が一その写真がインターネット上で勝手に使われたりした場合には、削除に向けての対応をしていくことになる。これからはインターネットで知り合った人に個人が特定できるような情報を伝えないこと、インターネット上で発信した情報を取り戻すことは難しいと理解した上で、安全な使い方を考えられると良い。
ポイント
1枚の顔写真だけから個人を特定することは難しいかもしれないが、大丈夫だろうと思って安易に他人に渡してしまうことは避けてほしい。その他、自分やお友達がSNSやブログなどに別々に投稿した写真や動画、文章等からも、情報をつなぎ合わせることで個人を特定されてしまうことがある。トラブルに発展させないため、自分が載せている情報と公開範囲の設定を見直すとともに、日頃から投稿する内容にも注意を払って安全に利用することを心がけてほしい。
相談内容(2021年8月・青少年女子)
オンラインゲームで知り合った人と趣味が合い、SNSやメッセージアプリでもやり取りをしていた。お互いに名前や連絡先を教え合い顔写真も送った。トラブルは起きていないが、将来悪用されないか心配になった。
アドバイス
相手に一度でも写真や個人情報等を送ってしまうと、それがどのように使われるのかは、相手次第となってしまう。自分の手を離れてしまうことで、自分ではコントロールできなくなることを十分に理解してほしい。今できることは、相手に写真や個人情報を手元から削除してほしいとお願いすることだろう。現在の心配について相手に打ち明けてお互い削除する約束をすることもできる。しかし、相手との関係性によっては、そのことで仲が悪くなることもあるかもしれない。このため、保護者にもお話しして助けてもらってほしい。
ポイント
インターネット上で趣味が合う人と出会って友達になることは、楽しいことばかりではなく、連絡を取り続けなければ友人関係の継続が難しかったり、突然連絡が途絶えてしまうこともあるだろう。これが身近な知り合いや学校の友達との関係と大きく違う点かもしれない。相手に伝えた個人情報がどうなるのかが相手次第となってしまうのは、インターネット上だけの関係でもリアルな関係でも同じであるが、インターネット上だけの関係であれば、所在がわからないなど何かあった時にできることが限られてしまう。このような心配を抱えないために、オンラインゲームやSNSは正しい年齢で登録し、知り合った人に教えて良い情報、教えてはいけない情報をしっかり理解したうえで安全に利用してほしい。
相談内容(2021年5月・青少年女子)
画像を使ってAI診断をするサイトで、友達や自分の画像を診断のためにサイトに送信してしまった。送信した画像がサイトの運営会社によって悪用されないか不安。
アドバイス
送信した画像が運営会社によってどのように使われるのかについては、一般的にサイトのプライバシーポリシーに詳しく説明されている。まずはしっかりと個人情報の取り扱いの説明を読み、疑問点があれば運営会社にお問い合わせをすることを勧める。仮に、送信した画像が意図しない使われ方をしたとしたら、そのときには削除依頼をするなどの対応を考えていくことになる。このような不安を抱えないためにも、どのようなサービスを利用するときにも個人情報は自分自身でしっかりと守ることを心がけてほしい。
ポイント
顔写真などを送信するとAIによる診断結果が得られるサービスが人気である。顔写真以外にも、名前や誕生日などで診断をするものもある。気軽に遊び感覚で利用されているが、気を付けたいことは、運営側に個人情報を送信している点である。個人情報が運営側によってどのような目的で収集され、どのように取り扱われるのか、規約をよく読み理解したうえで利用してほしい。
相談内容(2021年4月・青少年女子)
過去にSNSで繋がった複数の人と1対1でトークのやり取りをしていた。中には、顔写真を求められて送ったこともある。この出来事から、写真や自分の情報がインターネット上に拡散されたりしないか不安になった。ほかにもプライベートな情報を伝えてしまった人もいる。SNSから自分の個人情報が漏れてしまうことはあるか。すでにSNSのアカウントは削除した。
アドバイス
相手が誰であっても、渡してしまった情報がどのように使われるのかは相手次第であり、悪用を防ぐことも難しい。会話の流れの中で伝えた1つ1つの情報では個人を特定できなくても、それらを繋ぎ合わせることで個人を特定できることもある。アカウントを削除したとしても、相手に送ったメッセージなどは残っている可能性もある。今後、万が一情報漏れなどが起きたとしたらそのときの状況に応じて対処していくことになるだろう。
ポイント
SNSの普及によって個人情報を探しやすくなっており、誰かに自分の写真や情報を教えてしまうと、それらの情報を手掛かりに個人が特定される可能性もゼロではない。相手がインターネット上の知らない人だとしても、秘密を打ち明けたり、プライベートな情報を伝えることは心配事を増やす原因になってしまうため避けたほうが良い。一度でも相手に伝わった情報は取り戻すことが難しいことから、個人情報は自分自身でしっかりと守ることが大切である。
相談内容(2020年11月・青少年男子)
SNSに趣味の写真を載せているが、住所や個人情報がわかるものではない。それなのに知らない人から突然SNSのダイレクトメッセージが届き、「あなたの個人情報を特定しました」と書いてあった。別の人からのメッセージには家に行くと書かれていた。ダイレクトメッセージの相手のことはまったく心当たりがない。
アドバイス
SNSに載せている写真をもう一度見直してみて、個人情報が推測できるような投稿がないか確認することを勧める。誰が何の目的でメッセージを送ってきたのかはわからないが、知らない相手なのであれば返信はせずに無視しているのが良い。もしも不審を感じたり、知らない人が自宅を訪ねてくるようなことがあったら、警察に相談するなど実際に身を守る対応をしてほしい。
ポイント
SNSによって趣味や交友関係が広がる一方、常にリスクも潜んでいることを忘れないでほしい。1つ1つの写真や投稿に個人情報が含まれていなかったとしても、映り込んだ風景や複数の投稿をつなぎ合わせることで個人情報を推測されることもある。自分だけでなく家族や身近な人の安全のために十分に注意を払ってほしい。また、公開範囲は無闇に広げずに、見てもらいたい人だけが閲覧できるように設定しておくことも大事である。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。