相談事例

情報セキュリティ

相談内容(2022年8月・青少年男子)

SNSに送られてきたリンクをクリックしたら怪しいサイトが開いた。そのサイトを訪れた際、クッキー(Cookie)の使用に同意をするかどうかを尋ねる画面が表示されたので同意した。サイトに個人情報などは入力していないが、このことで色々な情報が収集されないか不安になった。

アドバイス

個人情報を自分自身で入力しない限り、サイト側へ伝わることはないと考えられるが、サイトがどのような情報を収集するのかについては、プライバシーポリシーに記載されている内容をよく読んでみると良い。クッキー(Cookie)使用の同意をしたことで不安を感じるようであれば、利用しているブラウザでクッキー(Cookie)の消去をすることを勧める。詳しい方法についてはブラウザのヘルプページを参考にすると良い。

ポイント

クッキー(Cookie)とは、アクセスしたサイトに関する情報(アクセス日時など)が利用したブラウザやアプリに保存される仕組みである。たとえばSNSであればパスワードを毎回入力しなくてもログインができるなど便利なことも多い。どのような情報がサイト側へ伝わり、どのような用途に使われるのかは、サイトの利用規約やプライバシーポリシーをよく読む必要があり、心配なときには安易に同意をするのは避け、保護者にも見せて一緒に考えてもらってほしい。

相談内容(2022年6月・保護者・青少年女子)

子供にスマートフォンを購入したばかりだったが、メッセージアプリに迷惑メッセージがたくさん届くなど不審な出来事があった。端末を調べてもらった結果、不正なアプリをダウンロードしてしまいウイルス感染してしまったようだ。不正なアプリは削除して、今はもう元に戻った。今後、どのように対処していけば良いか。

アドバイス

インターネット上には悪意を持つ者がたくさんいるので、どんなに注意をしていてもウイルス感染を100%防ぐことは難しい。防ぎきれないものだと思ってインターネットやスマーフォンと付き合っていかなければいけない面もある。予防のためにはセキュリティアプリを利用すること、OSを常に最新状態に保つこと、不審なアプリはインストールしないなどが大切である。大人でも避けるのは難しいトラブルなので、お子さんがこれからも安心してスマートフォンやインターネットを利用できるように保護者が見守ってほしい。

ポイント

スマートフォンのウイルス感染は、一般的には不正なアプリをダウンロード/インストールしてしまうことが原因となるが、そのきっかけは、インターネット上で悪意のある広告をタップしたり、迷惑メールやSNSメッセージの本文に掲載されたURLリンクをタップしてしまうなどがある。なかには、アプリをインストールしていなくても、ウイルスが仕込まれているサイトにアクセスするだけで感染する事例もある。子供にスマートフォンを持たせている家庭では、このようなウイルス感染につながる行為や、予防のためのルールとマナーをよく話し合ってほしい。子供のスマートフォンの画面で見覚えのないアプリを見つけたら、アプリを削除するなど慎重に対応してほしい。

相談内容(2022年3月・青少年女子)

スマートフォンでインターネットを見ていたときに「ウイルスに感染した」という画面が出た。画面の内容は無視して何もせずに画面を閉じたが、見てしまうだけで個人情報が流出したりなどの影響はあるのか。自分でもインターネットで調べたところ、この表示は偽物だという情報が見つかった。大丈夫だろうか。

アドバイス

その場で画面を閉じたのは適切な対応である。実際はウイルスに感染していないのに、ウイルスに感染したとメッセージを出し脅すケースも考えられる。ただし、インターネット上には悪意のあるWebサイトも存在し、実際にウイルス感染してしまう被害も起きている。ウイルス対策ソフトなどを利用して端末に悪影響が出ていないか確認しておくことを勧める。

ポイント

ウイルス感染の警告は、利用中の端末に入っている正規のセキュリティ製品から通知されたものが本物であり、インターネットを見ているときにブラウザ画面に表示されるものは「偽警告」の可能性がある。偽警告は見た人の不安をあおる内容が書かれていたり、警告音を鳴らすものも見られる。偽警告の内容を信じてしまった結果、必要のないウイルス対策アプリをインストールさせられたり、有料サポート契約を結んでしまうなどのトラブルに発展してしまうので注意してほしい。不審なアプリをインストールしてしまったときには、アンインストールをして、正規のセキュリティ製品でのウイルスチェックをしておくと安心である。

相談内容(2021年11月・保護者・青少年男子)

学校の友人のメッセージアプリのアカウントが乗っ取りにあっていたようだ。乗っ取られた後に、子供宛てにショートメッセージ(SMS)が届いた。続いてメッセージアプリにもメッセージが届き、SMSに届いた数字を教えてほしいと言われ、教えてしまった。不正利用されているのではないだろうか。今後どうすれば良いか。

アドバイス

メッセージアプリの典型的な乗っ取りの手口だと思われる。現在、お子さんのメッセージアプリにログインでき、利用できている状態であればパスワードを変更すると良い。ログインも利用もできないようであれば、メッセージアプリのサポート窓口へ連絡をしてほしい。SMSに届いた数字は、メッセージアプリの認証番号の可能性がある。その認証番号を他人に教えてしまうと、他人でもメッセージアプリにログインできてしまうので、誰にも教えてはいけない数字だと覚えておいてほしい。

ポイント

SNSやメッセージのやり取りでは相手の顔が見えないため、友人や知人から届いたメッセージが乗っ取られたアカウントだと気づくのは難しく、お金を盗られたり、写真や個人情報を送信させられて初めて気づくケースも多い。このように、アカウントの乗っ取りは自分が困るだけでなく、身近な人にも被害が及ぶ可能性があるので気を付けなければならない。乗っ取りや不正使用の多くは、パスワードを推測されることで起きていることから、パスワードを複雑にしたり、複数のサービスに同じパスワードを使い回さないなどで未然に防ぐ対策が重要である。

相談内容(2021年10月・青少年女子)

携帯電話会社から電話料金が高額になっているというメールが届いたので、本文に書かれていたURLにアクセスし、表示されたサイトでパスワードを入力した。するとメールが届き、身に覚えがないのに携帯電話会社のオンラインショップで買い物をしたことになっていた。

アドバイス

携帯電話会社を装ったフィッシングメールだった可能性が考えられ、ホームページに注意喚起も出されているので確認することを勧める。やるべき事として、パスワードの変更を勧める。次に、登録している契約者情報などを確認してほしい。自分自身で情報を変更していないのに何か変更されている情報があったら、スクリーンショットに保存して携帯電話会社へお問い合わせをしてほしい。身に覚えのない購入についても相談することを勧める。

ポイント

実在する通信事業者や宅配業者に見せかけたフィッシングメールの被害が増えている。SMSやDMで届くこともあり、送信元のメールアドレスや表示名は偽装されていることもある。本文に掲載されているURLから誘導されるサイトは、本物のサイトの画面をコピーして作成されることが多く、偽物だと見分けることが非常に難しいと言われている。このことから、サービスへログインする時には、メールのリンクではなく、公式アプリやブラウザのブックマークなどからアクセスするのが安全である。アプリをインストールするように求めてくる事例もあるので安易に応じないように注意してほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。