相談事例

取引トラブル

相談内容(2021年7月・青少年性別不明)

SNSでゲームのアカウントを売っている人を見つけ、ダイレクトメッセージ(DM)で連絡をとった。相手から、先に身分証を見せてほしいと言われたので身分証の画像を送ったら、直後に連絡が取れなくなってしまった。その後、身分証が別の人とのアカウント売買に使われ、ほかの人が被害に巻き込まれていることが分かったがどうしたら良いか。

アドバイス

ゲームのアカウントの売買は、大抵のゲームで禁止行為になっており、禁止行為によって不具合が起きたとしても運営側からの救済を受けられなかったり、アカウントを凍結されるなどの不利益が多い。今回のようなトラブルに巻き込まれる可能性もあるので止めたほうが良い。これ以上のトラブルを防ぐためにも、相手のアカウントがまだ存在していることから、アカウントを消去される前に証拠となる情報をまとめて警察に相談してほしい。

ポイント

オンラインゲームのアカウントの売買はリアルマネートレード(RMT)とも呼ばれ、現在多くのオンラインゲームで利用規約違反とされている。SNS上にはこのような取引を募集する投稿が多数見つかるが、規約違反となるだけでなく、顔が見えない相手の身元確認が難しいことや、個人情報を相手に渡すことなど、想像以上にたくさんのリスクがある行為だと考えてほしい。自分自身を守るためにも、ルールを守って安全にゲームやSNSを利用することを心がけてほしい。

相談内容(2021年3月・青少年女子)

好きなアイドルのグッズがほしくてSNSを通じて取引をした。先に代金を支払い、こちらから何度も連絡しているが商品が発送されない。相手の住所、氏名、電話番号などは何も分からない。お金は決済アプリを使って送金したので銀行にも相談できず困っている。

アドバイス

個人と個人の取引にはSNSの運営会社であっても関与することが難しい問題であるため、発送や返金については相手とお話し合いを続けていく必要がある。電話での連絡など、SNS以外でやり取りができる手段も探していくことになるだろう。ネットで知り合う人は、信用できる人ばかりではなく、騙すようなことをする人もいるため、これ以上の心配ごとやトラブルを避けるために、このまま断念することも1つの選択肢だが、金銭被害も起きていることから警察に相談してみることもできるだろう。

ポイント

インターネットを介した取引では、相手が信用できるかどうか、大人でも見極めることが難しく、詐欺行為も含めてトラブルが起こりやすい。この事例では、知らない人との取引に加えてアプリで送金をしており、相手の身元や連絡先を特定しにくく解決が困難となっている。このように個人間の取引はリスクが大きいことをよく理解し、入手困難なグッズやどうしても欲しい商品の募集があったとしても、安易に応じるのは避けてほしい。

相談内容(2020年7月・青少年男子)

SNSでゲームのチート行為(不正な方法でアイテムを増やしたり、ゲームのレベルを上げたりする行為)を引き受けている人がいたので、アカウントのデータを送り依頼したら、別のサイトでアカウントが転売されてしまった。パスワードも変更されてしまいログインできない。SNSもブロックされて相手の情報は一切わからない。アカウントを返してほしい。

アドバイス

アカウントの取り戻しについて、ゲームの運営会社に相談することはできると思うが、当該ゲームの利用規約ではアカウントの売買は禁止行為とされており、規約違反が確認されたアカウントは停止もあり得ると定められている。このため、規約に沿ってアカウントが停止されてしまう可能性もあることを理解しておいてほしい。相手を特定することも難しいかもしれないが、保護者にお話しして被害について警察にも相談することを勧める。

ポイント

インターネットを介して個人間の取引が簡単に成立するようになり、SNS上ではオンラインゲーム関連の取引を募集する書き込みも多く見つかる。しかし、相手の素性がわからないまま安易に取引に応じると、様々なトラブルや被害に発展する危険性もある。個人間で起きたトラブルは、ゲーム運営会社でも解決することは難しい。騙されたり、個人情報を悪用されるなどの被害から自分を守るためにも、ルールを守って正しく利用することが大事である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。