相談事例
有害情報
相談内容(2022年3月・保護者・青少年女子)
子供が家族共有のタブレットでアダルトサイトを見ていた履歴が残っていた。子供に聞くと、友達に面白いからと教えてもらったそうである。タブレットは回線契約がなく、フィルタリングを利用していなかった。子供が家で一人で過ごす時間があったため、そのときにアダルトサイトを見ていたようだ。どうしたら良いのか。
アドバイス
性への興味は成長の一過程ととらえることができるものの、インターネット上のアダルトサイトは青少年の健全な成長にふさわしくないコンテンツであり、性教育とはかけ離れた内容だと言える。また、アダルトサイトでは架空請求トラブルも多く起きており、アクセスするのは危険であることも保護者として伝えてほしい。このようなアダルトサイトをはじめ有害サイトへのアクセスを防ぐために、フィルタリングを利用することを勧める。
ポイント
子供が不適切なサイトを見ていたときに保護者にとってほしい対策は、1つは見て良いサイト、見てほしくないサイトを家庭でよく話し合うことである。特にアダルトサイトのような成人向けサイトには年齢制限もあり、年齢を偽って見ることは利用規約違反にもつながることを青少年には理解してほしい。もう1つは、フィルタリングやペアレンタルコントロールを利用して有害サイトをブロックすることである。機械的な対策と家族の対話によって子供のインターネット利用を見守ることが理想である。
相談内容(2021年6月・青少年男子)
過去に交際相手と別れて淋しくなり、年齢を18歳以上と偽って出会い系アプリを利用しようとしたことがある。アプリには携帯電話番号を登録したが、実際には利用しないままアプリを削除した。その後、何も起きていないが、出会い系アプリの危険性の話を聞いて不安になった。
アドバイス
年齢を偽って利用したのは安易な行動だったかもしれない。出会い系アプリから不適切なページに誘導されたり、お金を不当に請求されるトラブルも多い。電話番号を登録したことから、今後知らない電話番号から着信やメッセージが届くかもしれないが、届いたとしても無視することを勧める。
ポイント
一般的には、出会い系アプリはフィルタリングを利用していればブロックされるため、年齢に応じたフィルタリングを利用して防いでほしい。たとえブロックされなかったとしても、18歳未満の青少年が出会い系アプリを利用することは法律で禁止されていることを理解してほしい。法律を守る運営がされている出会い系アプリであれば身分証明書の提示が求められる。そのような手続きを踏むことなく、自己申告だけで登録できたとしたら、法律を守った運営がされておらず危険だと考えてほしい。また、青少年であっても書き込んだ内容によっては処罰の対象となるので、出会い系サイト(アプリ)の利用はしないことを徹底してほしい。
相談内容(2020年7月・青少年男子)
動画共有アプリの中身を見るためのパスワードがインターネット上に公開されていたので、中身を知らずにダウンロードしたら児童ポルノと思われる動画だった。違法だと気づいてすぐに消去したが、不安でどうしたら良いか。
アドバイス
18歳未満の裸や下着姿の画像や動画は児童ポルノと呼ばれ、法律では所持、提供、製造、運搬、輸出入、陳列が禁止されている。児童ポルノをダウンロードして保存することは所持にあたる可能性がある。今回は違法だと気づいて消去していることから、正しい対処ができていると考えてほしい。今後は二度と同じことを繰り返さないことが大事である。
ポイント
インターネット上で動画や写真を共有するアプリでのトラブルである。この事例では、動画を見るにはパスワードが必要であり、解除するまでどんなコンテンツが保存されているのかわからず、不適切なコンテンツに出会ってしまったと思われる。このことから、悪意のある行為に巻き込まれないためにも、インターネットから興味本位でファイルなどをダウンロードするのは避けたほうが良い。特に児童ポルノはアップロードすることもダウンロードすることも違法性が高いことを理解してほしい。
相談内容(2018年8月・青少年女子)
家族共有のタブレットを利用していたらウイルス検出画面が出てしまい、指示されるとおりにアプリをインストールしてしまった。すぐにアンインストールしたが、問題ないかどうか教えてほしい。
アドバイス
アプリをインストールしたときにどのような権限を許可したのかによっては、タブレットに保存されている情報(連絡先や画像など)が収集された可能性もないとは言えない。不安であればセキュリティソフトを入手してウイルスチェックをしてほしい。今後は不審なアプリのインストールはしないように注意してほしい。
ポイント
インターネットの閲覧中に突然画面に表示される、利用していないアプリやソフトのウイルス警告は、偽警告と呼ばれ、実際にはタブレットやスマートフォンがウイルス感染したのではなく、利用者にアプリをインストールさせることを目的としているケースが多い。使用中のタブレットやスマートフォンでウイルス対策アプリを利用していないのであれば、偽警告を疑い、すぐには反応しないのが適切な対応である。偽のウイルス警告に誘導されて悪質なアプリをインストールしてしまうと、本当のウイルス感染を引き起こしてしまう可能性もあるので注意が必要である。
相談内容(2018年7月・青少年男子)
アニメのサイトを見たいと思い開いてみたら、ウイルス感染を警告するメッセージと、個人情報が漏れてしまうので今すぐクリックしてアプリをインストールするようにと書かれたページに移動してしまい、とても怖くて心配。どうしたら良いか。
アドバイス
インターネット上には、ウイルス感染など偽りの警告を出してアプリをダウンロードさせたり、不正なサイトにアクセスさせようとする手口もあるので注意してほしい。画面をクリックすることでどのようなアプリがインストールされるのか、保護者の方に一緒に画面を見てもらうのが良い。また、公式マーケット以外の場所からのアプリのダウンロードは避けてほしい。使っている端末が本当にウイルス感染していないかを確認するために、ウイルス対策アプリによってチェックをすることも1つの方法である。
ポイント
実際にはウイルスに感染しているわけではないのに、警告メッセージを出すことでウイルス対策アプリをインストールするように誘導する広告が増えている。これは偽警告とも呼ばれ、アプリをインストールさせることで、アプリの提供元から報酬を得ることが狙いだと考えられている。このようにインターネット上には利用者を欺こうとする手口がたくさんある。少しでも心配な場面に出会ったら、一人で判断せずに、落ち着いて保護者に相談することが大事である。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。