相談事例

有害情報

相談内容(2015年5月・青少年女子)

携帯端末でSNSを見ているうちにURLをクリックしてしまい、アダルトサイトに繋がってしまった。18歳未満利用禁止と書かれていたので、怖くなってブラウザを閉じた。その後もう一度確認しようと思い、同じサイトを開き、今度は「18歳以上」の確認の画面で「いいえ」を選ぶと、そのサイトから離れることができた。しかし、有料アダルトサイトに入った時点で料金が発生することはないだろうか。

アドバイス

有料契約が成立するには、事業者と利用者の双方で意思確認をする必要があるので、サイトを開いただけで説明もなく料金が発生することはない。もしそのような状況になったとしても、契約は成立していないので請求は無効である。相談者は有料サイトの入口で引き返したことになる。ルールを守って「いいえ」を選んだ結果なので、何も心配要らない、これからも安全にインターネットを利用してほしい。

ポイント

有料サイトに繋がってしまったが、トラブルには発展しなかった事例である。インターネット上には落とし穴がたくさんあり、意図せず危険なサイトに誘導されてしまうこともある。そのような場面で重要になるのが、ルールを守って安全な行動をとる意識である。サイトの利用規約、年齢制限などは必ずチェックすることが大事である。ルールを無視した利用、不用意なクリックこそがトラブルに出会う原因だと言える。

相談内容(2015年4月・保護者・青少年女子)

知らない人からSNSに届いたメッセージに返事をしてやり取りを始めてしまい、携帯電話のメールアドレスを教えてしまった。相手からブログのURLが付いたメールが送られてきたが、ブログの内容を見るには空メールを送って会員登録しないといけないので、空メールを送った。返事に書かれていたとおりに誘導され、年齢などを登録した。その際、18歳以上と偽った。その後、登録完了メールが届き、出会い系サイトだったと判明した。退会するべきだろうか。

アドバイス

出会い系サイトに空メールを送信しただけで登録されていることや、18歳以上であることの身分証明の手続きが踏まれていないことから、これ以上関わらないほうが良いと思われる。退会手続きをしたとしても、メールアドレスがサイト側に伝わっているので、今後、知らない人からのメールや、迷惑メールが届く可能性があり、退会したから安心というわけではない。メールアドレスを変更していっさい関わらないことを勧める。

ポイント

知らない相手からのメッセージに反応したことで、出会い系サイトに巧みに誘導されてしまった事例である。送信元が不明なメッセージは、迷惑メールと同様に無視することが基本である。連絡方法がSNSに変わったとしても、対応は同じだということをしっかり身につけてほしい。また、18歳未満の未成年者が出会い系サイトを利用することは禁止されている。サイトのルールを守って利用することが、トラブルを回避しながら安全にインターネットを利用する基本であることも忘れてはならない。

相談内容(2014年12月・青少年女子)

ゲームサイトを利用していたときに、意図せず出会い系サイトに誘導され、気づかずにサイトに空メールを送ってしまった。メールが届いたが18歳未満は利用できないことを知り、初めて危ないサイトだと気づいた。サイトにはアクセスしなかったが、大量の迷惑メールが届いている。お金を請求されるのだろうか。

アドバイス

18歳未満は利用できないことを知り、有料であることに同意をしておらず、登録をしていないのであれば、有料契約は成立していないと考えられる。支払いの必要も退会の必要もない。ただし、最初の空メールを送ったことによって、相手にメールアドレスは伝わっている。今後もメールが届くかもしれないが、有料会員の登録の覚えがないのであれば、メールは無視をし、迷惑メール対策により不必要なメールの受信拒否をすると良い。

ポイント

空メールを送ったことにより、出会い系サイトからメールが届くようになったというトラブルである。このようなケースでは、知らないうちに出会い系サイトに登録され、利用していたという青少年も見られる。出会い系サイトでは、サイト内のメールサービスを利用するたびに課金され、予期せず高額な料金請求を受けるなどのトラブルも多い。青少年は怪しいと思ったサイトには決して近づかないこと、怪しいメールには返信をしないことが大事である。

相談内容(2013年11月・保護者・青少年男子)

息子がスマートフォンで公式有料アダルト動画サイトに登録してしまい、高額の料金請求が来たと相談してきた。息子にはとことん無視しなさい。メールも拒否してほっときなさいと言ってある。本人も反省しているがこのようなサイトをどうにかできないのだろうか。

アドバイス

このようなサイトの運営者に問題があることは間違いないのだが、サイト内に書いてある料金の説明や利用規約をよく読み、次へのステップを踏まないことでトラブルは未然に防げたかもしれない。そして、フィルタリングを利用していればアクセスを回避することもできた。より安全に、安心してスマートフォンを利用するために、フィルタリングの利用を勧める。しかしフィルタリングサービスを利用していたとしても、今回のようなトラブルを100%回避できるわけではない。少しでも怪しいサイトに入ってしまったら、すぐに前の画面に戻る姿勢を忘れないでほしい。

ポイント

不当に料金を支払わせようとするサイトが後を絶たず、インターネットの利用においても自分の身は自分で守るという姿勢を取らざるを得なくなっている。子供が一人でスマートフォンやインターネットを利用する機会が増えている現在、子供を危険から守るために、各家庭でトラブル回避のための話し合いの時間を持つことが、より重要になってきている。ネットの危険について家族全員でよく理解し、トラブルに出会ったときの対応を共有しておきたい。そして、トラブルに出会わないための物理的な予防策の1つがフィルタリングであろう。

相談内容(2013年9月・保護者・青少年性別不明)

子供が1人で動画投稿サイトにアクセスしていた際、有料登録完了のポップアップが貼り付けられた。高額な登録料を支払うように書いてある。子供は身に覚えがないのだがなぜこんな事態になってしまったのか?フィルタリングをかけるとこのような事態を防ぐことはできるのか。

アドバイス

動画投稿サイトのように見えるサイトで、アダルトサイトや出会い系サイトの登録画面に誘導されるトラブルがある。パソコンの画面に登録や請求の画面が表示され、高額な料金を請求し、さらにその画面が貼り付いたまま消えないケースもある。同じようなトラブルにあわないためにも、フィルタリングの利用が勧められる。フィルタリングとはフィルタリングサービス提供事業者が、一定の基準に従ってサイトを分類している(例:アダルト、出会い、暴力など)。その分類結果ごとに「見られる、見られない」を利用者側で設定をするもの。日々新しいサイトが作られているため、フィルタリングを利用していれば100%安全だとは限らないが、青少年にとって不適切なサイトはブロックすることは可能である。フィルタリングのほか、パソコンでウイルス対策ソフトが最新のバージョンに更新されていることもこの機会に確認すると良い。

ポイント

「東京都青少年の健全な育成に関する条例」で保護者の責務として、フィルタリングソフトウェアやフィルタリングサービスを利用することで、青少年がインターネットを正しく使用するよう的確に管理することを掲げている。つまり子供がインターネットを利用し、どのようなサイトを見ているのかを常に保護者として把握する必要がある。パソコンや携帯電話、スマートフォン等のツールを子供が使い始めたら、そこからが保護者の関心を向けるべきスタート点だと意識してほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。