相談事例

フィルタリング関係

相談内容(2022年7月・保護者・青少年女子)

夏休みに入り、子供がスマートフォンでゲームをしたり動画を見る時間が長くなっている。時間制限や約束事も守りにくくなっている。1日の使用時間を子供に納得してもらうにはどうしたら良いのか。

アドバイス

時間制限は必要であり今後も続けてほしいが、保護者が一方的に設定すると反発が起きてしまうかもしれない。子供の意見を聞き、親子で納得できるルールを作ることを勧める。守れなかった場合のルールは子供自身で決めることで、責任を持つことができるかもしれない。1日の過ごし方を目に見える状況で知るために、こたエールHPに掲載されている「睡眠&生活チェックシート」を活用することを勧める。

ポイント

夏休み中は自由な時間が増え、インターネットやスマートフォンに触れる時間も長くなりがちだが、睡眠や食事などの生活習慣、課題や読書などの学習習慣を崩さないように、家庭でルールを話し合っておくことが大切である。夏休み中の1日の過ごし方の計画を立てて、インターネットやスマートフォンを使って良い時間や場所、利用するアプリ、利用するときに気を付けることなどを、子供が主体となって考えてルール化できるのが理想である。決めたルールをもとに、フィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)も活用できると良い。子供と過ごす時間も増えるこの時期は、インターネットやスマートフォンとの付き合い方を親子で考える良い機会になるだろう。

相談内容(2022年4月・保護者・青少年女子)

子供がフリマアプリに出品して得たお金で、ネットショッピングで高額な買い物をしている。フリマアプリの利用は許可していない。買い物をしないルールを話し合って決めていたが守られていない。ネットショッピングを防ぐにはどうしたら良いか。ショッピングサイトのアカウントは保護者のものだが、子供が本人のスマートフォンからアクセスして買い物をしている。

アドバイス

スマートフォン側でできる対策は、フィルタリングを利用して機械的に制限をすることである。フィルタリングは子供が使う端末側に設定し、保護者は専用の管理画面にアクセスして利用状況を管理することになる。注意点として、設定を勝手に解除されないように、暗証番号などは知られないように工夫する必要がある。フィルタリングのほかにも、ペアレンタルコントロール(機能制限)によって特定のアプリや機能を制限する方法もある。ただし一方的に制限するのではなく、子供の同意も得られるように家族でよく話し合いをしてほしい。

ポイント

フィルタリングはインターネット上の不適切なサイトやアプリから子供を守る仕組みである。「青少年インターネット環境整備法」という法律によって、18歳未満が利用する携帯電話やスマートフォンにはフィルタリングの利用が義務付けられているため、進級・進学を機に子供にスマートフォンを持たせている家庭では、フィルタリングの利用について親子で一緒に考えてほしい。また、フリマアプリやネットショッピングには年齢制限があったり、保護者の同意が必要なものも多い。子供が利用して良いサービスかどうかを利用規約などで確認し、守ること・守らせることも大切である。

相談内容(2022年1月・保護者・青少年女子)

家族や友達との連絡に必要だと思いルールを決めてスマートフォンを持たせている。しかし、しばらくたつとルールが守れなくなり、解約をしようとすると反発して親子喧嘩の繰り返しが続いている。ルールは娘本人が作成したが、その内容を保護者が手直しをして決めた。

アドバイス

あらためてスマートフォンの利用ルールのお話し合いをしてほしい。その際、子供本人に宣言させることと、守られなかったときのためにルールを二重にすることを勧める。たとえばルールが守られなかったときにはスマートフォンを保護者に預けるなどである。二重のルールは罰則ではなく、約束事として必ず実施することが大事である。決めたルールを守りやすくするために、フィルタリングとペアレンタルコントロール(機能制限)、時間制限の利用も検討してほしい。

ポイント

子供にスマートフォンを持たせるときに必ず決めておきたいのが、1日の利用時間や時間帯のルールである。1日は24時間と限りがあるので、スマートフォンばかりの生活にならないように家庭でしっかり話し合ってほしい。ルールを子供が守れない場合は、ルール自体が守りにくい内容になっていないか見直しをしてみることも必要である。状況次第でルールの変更もあり得ることを約束しておくと良い。

相談内容(2021年9月・保護者・青少年男子)

学校から支給されたタブレットを利用している。最初は慎重に使っていたが、ゲームをするようになり、今は止められなくなっている。タブレットで時間制限などはできないのか。

アドバイス

タブレット自体には各種の制限をかけることができる。たとえばフィルタリングを利用することで、見ても良いサイトやアプリを制限したり、ダウンロードの制限や課金の制限などができる。ペアレンタルコントロールを利用することで、タブレットの時間制限などもできる。こうした制限は本来は保護者が設定するものだが、学校から支給されている機器なので、学校側が制限しており保護者側が設定できない可能性もある。この点は学校に問い合わせてほしい。

ポイント

学校から支給されているタブレットであっても、1日の利用時間の目安や、利用するアプリの判断は家庭ごとに異なる。保護者にとっては負担が大きいかもしれないが、学校が設定している制限のほかに、家庭でのルールや約束事も親子で決め、機器やインターネットの利用状況を見守ってほしい。ルールを守りやすくする仕組みがフィルタリングやペアレンタルコントロールであるが、保護者側で機械的な制限ができない場合には、具体的にどのようなことに困っているのかを学校側に伝え、学習目的以外のアプリをダウンロードできないような設定や、深夜・早朝の時間制限などについて検討してもらえると良いだろう。

相談内容(2021年6月・保護者・青少年性別不明)

学校より教材としてタブレットが支給された。課題やリモート学習に利用される予定だが、まだ使用するアプリや利用方法、利用ルールが決まっておらず、動画ばかり見ていて勉強に集中できずにいる。機能制限を付けてほしい。

アドバイス

配布された端末のフィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)の設定状況について、学校へ問い合わせることを勧める。学校側で制限がかけられておらず、その管理が保護者側にあるのであれば、家庭でフィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)を設定することになる。すでに機能制限をされた状態で配布されている場合には、保護者が設定の追加・変更を行うことは困難だと思われる。もし制限をされていない場合、保護者の判断で家庭のルールに沿った制限をかけても授業等に支障がないのか確認できると良い。学校で預かってもらえるのかなど個別の対応についても相談すると良いだろう。

ポイント

学校支給のデジタル端末は子供の遊び道具に使うことは想定されていないはずだが、制限がない状態では、動画、ゲーム、不適切なコンテンツにも自由にアクセスができてしまう。長時間利用や課金なども懸念されるため、フィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)の利用は必須である。デジタル端末の活用はまだ試行錯誤が続いている取り組みだが、子供が安心してインターネット学習に集中できるよう、家庭で疑問や不安があれば学校へお問い合わせをしてほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。