相談事例

依存

相談内容(2020年6月・保護者・青少年女子)

学校の休校が続いている間に、娘がスマートフォンや学習用のタブレットに勝手にSNSや動画アプリを入れて使っていたことが分かった。利用していたはずのフィルタリングも解除されていた。インターネットの使い過ぎが続いており、就寝時間も夜中になっている。これからどのように対応していけば良いか。

アドバイス

この機会に、インターネットの利用ルールを話し合うことを勧める。インターネットを利用する目的、使って良い時間や場所などを娘さん自身に考えてもらい、ルールが守れなかった場合のルールも決めてもらうと良い。そのルールは家族全員が見える場所に貼っておくことを勧める。SNSの利用やフィルタリングについても、保護者が一方的に制限をするのではなく、娘さんの考えにもしっかりと耳を傾けながら話し合いをしてほしい。保護者として心配している気持ちも率直に伝えられると良いだろう。

ポイント

休校が長く続き、SNSやゲームの長時間利用、勉強への集中力の低下などの影響が出ている子供も多いと思われる。健康的な生活習慣や勉強への意欲を取り戻せるように、子供の不安な気持ちに寄り添いつつ、1日24時間の過ごし方を見直し、インターネットとの付き合い方を親子で話し合えると良いだろう。インターネットに振り回されずメリハリをつけた利用ができるように、フィルタリング、機能制限、タイマーなどの機械的な対策を取り入れることも有効である。

相談内容(2020年5月・青少年女子)

学校が休校のため、自宅からスマートフォンでインターネットを通じて学習をしているが、授業の間もゲームが気になる。課題よりもゲームを優先させてしまう。

アドバイス

対処法の1つとして、機械的な制限を試してみることを勧める。スマートフォンの使用パターンを管理できるアプリなどを利用して、何をどのくらい利用しているのかを可視化することができる。機械的な制限は、本来は保護者が設定するものなので、保護者にも協力してもらうことを勧めるが、自身で管理をしても良いだろう。

ポイント

ゲームやスマートフォンを止められないことについて、問題意識を持つことができたのは改善のチャンスである。自分の時間をどのように使うのが望ましいと思うのかを考えたら、フィルタリングや時間制限など機械的な対策をとることで実行しやすくなるだろう。困っている状況を保護者や家族にも打ち明けて協力してもらってほしい。

相談内容(2020年4月・保護者・青少年女子)

学校が休校の影響で、家にいる時間が長く、スマートフォンばかり見ている。

アドバイス

スマートフォンやインターネットはとても楽しく、学べることもたくさんあるが、1日は24時間と限られている。貴重な時間をどのように使っているのか、客観的に振り返り見直しができると良い。スマートフォンの使い過ぎを注意するのではなく、子供自身が自分の時間をどのように使おうと考えているのか、その気持ちをよく聞き、同時に保護者として心配だと感じていることを、言葉で、ストレートに伝えてほしい。こたエールホームページに掲載の睡眠&生活チェックシートの活用を勧める。フィルタリングや時間制限機能を利用することも大事である。

ポイント

保護者にとっては負担が大きいかもしれないが、子供の1日の過ごし方を視覚化することを勧める。スマートフォンやインターネットを見ていると、動画視聴、友達とのやり取り、ゲームなどで、自覚がないまま時間が過ぎてしまうため、改善すべき点がないか親子で話し合い、具体的なルールに落とし込めると良い。決めたルールを守りやすくするために、フィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)などの機械的な対策も有効である。

相談内容(2020年1月・青少年女子)

スマートフォンの使い過ぎを治したい。動画視聴、SNS、ゲームを止められず、夜更かししてしまい朝起きれなくなっている。

アドバイス

1日の中でゲームなどに使っている時間がどれくらいあるのか記録してみることを勧める。こたエールホームページに掲載の睡眠&生活チェックシートを利用して、どれくらいスマートフォンを使っているかを客観的に確認して生活習慣の改善に役立ててほしい。もう1つは機械的に制限をかけることである。スマートフォンの時間制限の機能を利用すると良い。保護者の方にパスワードを設定してもらい、管理してもらう方法もある。

ポイント

スマートフォンによって日常生活が便利になっていく一方で、その道具に振り回されていないか、大切な時間を奪われていないか、自分自身の使い方を振り返ってみてほしい。勉強やほかにやるべき課題があるのにスマートフォンを手放せず集中しにくいときには、タイマーや機能制限など機械的な方法をとると良い。保護者と一緒にルールを決めて協力してもらうことも大事である。

相談内容(2019年12月・保護者・青少年男子)

息子が片付けや学校の宿題準備もできず、家にいる間は携帯かゲームばかりやっている。家族で一緒に外出しても目的地に着くまで携帯を手放さない。少しでも時間があれば携帯かゲームをやっている。時間の約束をしても守られず、取り上げると怒って向かって来る。どうしたら良いかわからない。

アドバイス

保護者としてできることは大きく2つある。1つは携帯やゲームの利用ルールについて家族で話し合ってほしい。携帯やゲームを何のために持っているのか会話をすることが大事である。携帯やゲームはとても楽しく、携帯やゲームを通して学べることもたくさんあるのかもしれないが、1日の限られた時間をどのように使っているのか客観的に振り返り、子供が自ら見直しを図ってほしい。2つ目は機械的な制限を利用することである。法律で決められているフィルタリングを利用し、時間制限も設定すると良い。保護者だけで抱え込まずに専門医の受診も勧める。

ポイント

子供自身で時間の使い方を管理し、スマートフォンやインターネットと適切に付き合っていく力を身に付けられることが望ましい。そのために家庭でできることは、ルールについて話し合い、決めたルールの見守りと見直しを続けることだろう。フィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)の管理も保護者にとっては簡単なことではないかもしれないが、子供がスマートフォンやゲームに振り回されるのを防ぐためには大事なことである。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。