相談事例
依存
相談内容(2014年2月・保護者・青少年男子)
息子の携帯電話の使い方で、ずっと以前から注意してきた。食事をしている間等、母親が話していても、まったくこちらを見ることがなく、携帯電話の画面ばかり見て、メールを返すことに没頭している。その様子に対して、相手が話している時には相手の方を見る、それができないのは相手に対して失礼だとずっと注意してきたが、まったく意に介さない様子である。依存のレベルまで達しているのではと心配になることもある。
アドバイス
充電器の置き場所、使う時間帯を何時にするのか、食事中や入浴中には絶対には触らない等、細かなルール作りを勧める。依存かもしれないとの不安に対しては、こたエールのホームページで公開している「睡眠&生活チェックシート」を利用することを勧める。また息子の友人、その家族で親しくしている人がいれば、その人達から各々の家庭での携帯電話・スマホの使い方の情報を得ることも有効だろう。
ポイント
インターネット利用に関するルールがない、守れていないのであれば見直す必要があるだろう。ルールを見直す際には、親が一方的に押し付けるルールではなく、子ども自身に宣言させるルールを作ってほしい。自分で宣言したものならば、責任感も生まれるだろう。インターネットは公共の場所であるが、子どもだからと誰もが配慮してくれるわけではない。自分を守る行為の第一歩は自らルールを作り、守ることだろう。
相談内容(2012年7月・保護者・青少年男子)
息子が小遣いで携帯音楽プレーヤーを購入してきた。最初は音楽を聴く目的だったが、日が経つにつれて友達とオンラインゲームに没頭。インターネットへのアクセスはWi-Fiルータ経由である。機器にロックをかけて見られないようにして、充電器も部屋に持ち込んでいる。これからさらにゲームに熱中するあまり、勉強が疎かにならないか心配。
アドバイス
小遣いで購入した携帯音楽プレーヤーだったが、余りに没頭していたため約1週間保護者が預かり、家族で話し合い誓約書を書かせたが、現在は守られていないとのこと。早急にすべきこととして、誓約書の内容をチェックし、すべてが守られていなかったらペナルティを与えるように伝えた。Wi-Fiルータについては、フィルタリング機能を付加した製品が販売されているので検討すると良い。インターネットに接続できる機器を自分ひとりで安全に使いこなせるようになっていかなければならない。そのためには保護者がアドバイスを適宜与え、見守るべきところは見守ってほしい。
ポイント
子供が熱中しているゲームはどんなゲームか、対戦ゲームである場合にはどこの、誰と遊んでいるのか等、子供が接している環境に関して保護者は常に関心を持っている必要がある。さらに何らかのルールを親子間で取り決めたなら、それが守られているのか、守られていなければ改善すべき所はどこかを注意して見守り、常に改善する必要があるだろう。
相談内容(2012年3月・青少年女子)
ネット依存症になってしまった。パソコンがないと落ち着かない。でもそうするとあまり勉強する暇がなくなる。どうしたらよいか。
アドバイス
パソコンやネットは、利用自体は悪いことではないが、利用時間が長くなることによって、寝不足になったり、生活が不規則になったり、勉強に集中できなくなったり、いろいろ悪影響がある。何より、使ってしまった時間は取り戻せない。パソコンの利用時間について、1日を振り返って書き出してみるとよい。それだけの時間、パソコンに出会う前は、パソコンがなくても楽しく過ごせていたはずである。一度、思いきって、パソコンを保護者の方に預けてみてはどうか?少しの間パソコンから離れた生活に戻すことが必要だと思われる。自分はパソコンに振り回されない、と自信ができたらパソコンを何のために、何時間使うのかを最初に決めてから利用するとよい。
ポイント
子供だけではなく大人も、パソコンやネットにはまる人が増えている。ただ漫然と利用するのではなく、常に目的を持ってパソコンやネットに接することが何より重要である。どのようにインターネットを使いたいと思うのか、子供自身が自分の言葉で話せるような場を持つとよい。そうすることで、家庭でのルール作りのヒントが見えてくるはずである。限られた時間をインターネットに泥棒されないためにも、家族全員で一度見直しができるとよい。
相談内容(2011年9月・保護者・青少年女子)
娘が携帯電話を片時も離さない。特に友達からのメールに過敏に反応し、メールが来ると何をしていてもすぐに返信しようとする。メールでの誘いを断れずに出かけて行く。メールの返信も誘いも、無理せずに断ればよいと思うのだが、「できない」という。なぜなのか?あまりにもひどいので、料金は自分で払わせようと思っている。バイト代やお小遣いで払える範囲で使うようにと言おうと思っているのだが、それでよいか?
アドバイス
友達同士の間で、電話は何秒以内にとるとか、メールは何分以内に返信するといったルールを作り、携帯電話を離せない青少年が多いことを話した。無理なルールでお互いを縛るようなことは本当によい付き合いとはいえず、自分も相手も辛いはずなので、できれば友達同士で「もうやめよう」という話ができるとよい。料金を自分で払うことで、節度を持った使い方ができるようになるはずとお話した。
ポイント
青少年にとって、携帯電話は友達とつながるための大事な存在になっている。一方で、友達同士での携帯電話のやり取りのルールに常に縛られ、神経をすり減らし疲れを感じているケースも見られる。友達とメールアドレスを交換するときには、それぞれの家庭に利用時間や料金の約束事があり、メールを利用できない時間帯もあることを尊重し合えるのが望ましい。そうした友人関係を築くことがトラブル回避にもつながる。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。