相談事例

依存

相談内容(2019年10月・保護者・青少年女子)

娘が勉強をしなければいけない時に、スマートフォンをずっと触っていたり、動画を見ながらでないと宿題をしないと言う。宿題が終わるまで取り上げることもあるが、泣いたり感情的になってしまう。日常的に言い争いが絶えない。どのように対応していけば良いのだろうか。

アドバイス

スマートフォンを持ち始めた時に約束事を決めていたのであれば、現在、そのルールが守られているのかどうかを家族で見直す必要があるだろう。また、こたエールのホームページで公開している「睡眠&生活チェックシート」を利用して、日々の生活時間の記録を取ることを勧める。娘さん自身が自分の生活時間の中で、スマートフォンに割く時間がどれだけあるのかを、一度チェックして確かめると良い。その上で、改めてスマートフォンを使うルールや使い方について家庭で決め、守れなかった場合のルールも含めて話し合ってほしい。

ポイント

子供が専用のスマートフォンを持ち始めるときには、年齢に関係なく家庭のルールを決めておくことが大事である。使う目的、使って良い時間と場所、勉強中や食事中のスマートフォンの置き場所などを決め、メリハリのある付き合い方を身に付けられるのが望ましい。使い過ぎを防ぐために、利用時間を制限できる機能やアプリもあるので、保護者は賢く活用し、子供が自己管理しやすい環境を整えることも有効である。

相談内容(2019年9月・保護者・青少年女子)

娘がスマートフォンに依存気味。以前は利用時間を決めていたのを守っていたが、進学してから夜遅くまで使うようになってしまった。夜は保護者の方が早く寝てしまうので、その後朝までやっているようだ。今日も遅刻して学校へ行った。

アドバイス

保護者にできることは主に2つあり、1つは生活習慣を見直し、スマートフォンの利用ルールを作ることである。ルールを守れなかった場合のルールも決めておく。2つ目は機械的な制限を利用することである。法律で決められているフィルタリングを利用し、時間制限も設定すると良い。保護者だけで抱え込まずに専門医の受診も勧める。

ポイント

スマートフォンやインターネットとの付き合い方のルールは家庭ごとに異なる。その分、保護者にとっては見守りの負担も重く、子供との向き合い方の悩みも大きいかもしれないが、ルールの運用を助けるフィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)を便利に活用してほしい。子供にとって適切な利用時間は、成長とともに変化していくため、ルールが守りにくくなっていると感じたら、その都度、親子でコミュニケーションをとってルールを見直してくことも大切である。

相談内容(2019年8月・保護者・青少年男子)

夏休みに入ってからスマートフォンを部屋に持ち込みっぱなしになり、食事や風呂、リビングでゲームをする時間以外には部屋にこもっている。ルールも以前決めたがまったく守っていない。夏休みの宿題もまったくやっていないようだ。このような状況に対して、スマートフォンに制限をかけて使えないようにすべきか悩んでいる。

アドバイス

スマートフォンの利用ルールや約束事について、あらためて家族で話し合いをしてほしい。使い過ぎを叱るのではなく、息子さん自身が、自分の時間をどのように使おうと考えているのか、その気持ちをよく聞き、同時に保護者として心配だと感じていることを伝えてほしい。ルール作りを行うにあたっては、漠然としたルールでは親子で認識や意識の違いで問題が起こるかもしれないため具体的なルールをお勧めする。ルールが守られなかった場合のルールも決めておくと良い。このルールは約束を破った時に、自ら責任を取るためのものであり、必ず守らせてほしい。

ポイント

多くの家庭で、新学期に向けて生活リズムを立て直すと同時に、ゲームやSNSなどインターネットとの付き合い方の見直しが必要になっている時期かもしれない。インターネットを利用したい子供の気持ちを尊重しつつ、本来やるべき課題にしっかりと取り組むための話し合いを家庭でできるのが理想的である。フィルタリング、機能制限、タイマーなども最大限に活用してほしい。

相談内容(2019年7月・保護者・青少年男子)

息子がスマートフォンのルールを守れず、取り上げると大声を出して暴れる。フィルタリングを利用しており、夜はパスワードを入れないとスマートフォンの電源が入らないようにしていたはずだが解除されていた。リビングに置いて充電する約束だが、夜中に起きて持ち出している。ルール違反なので取り上げると暴れる。話し合いは何度もしており、守れなかったときのルールも決めているが守らない。

アドバイス

スマートフォンの利用ルールと、守れなかった場合のルールも決めているので、その通りに実施することが大事である。現在のルールが息子さんにとって守りにくいのであれば、ルール見直しの話し合いをすることも勧める。話し合うときには、まずは息子さんの要望を受け入れる姿勢を示し、そのうえで保護者として譲れないところを示すのが良いだろう。睡眠時間をとり、勉強の時間もしっかりとり、余った時間を自由に過ごせるように、親子で話し合いをすることを勧める。

ポイント

家庭で決めたルールは作ったら終わりではなく、守ること、守らせ続けることが大切なことである。ルールが守られないとしたら、その原因は何かを再度話し合うことも必要である。思春期の子供にとって感情や衝動をコントロールすることは容易ではなく、スマートフォンの利用ルールも面倒な存在かもしれないが、保護者は冷静に、ルールの必要性について根気強く話し合う姿勢が大事である。

相談内容(2019年6月・保護者・青少年男子)

息子がゲームに夢中で、注意をしても聞く耳を持たない。1日のうち、勉強時間と比べると倍以上の時間をゲームに費やしている。深夜から朝までは時間制限をかけているが、どうすればゲームを止めさせられるのか。

アドバイス

親子での話し合いを重視してゲームの利用時間を決めることを勧める。勉強時間についても保護者が決めるよりは、お互いが妥協できる点を見つけて決めるのが良いだろう。ゲームを否定するのではなく、試験前はゲームをしないというように、適切な付き合い方について一緒に考えてほしい。成績が上がったり、維持できていたらゲームをやっても良いなどのルールを話し合いで決めるのも良いだろう。

ポイント

保護者にとって、ゲームは勉強の妨害になる存在かもしれないが、全面的に禁止する必要はなく、ゲームとの適切な付き合い方を親子で一緒に考えられるのが理想である。ゲームのやり過ぎの問題点は、生活の中でゲームが最優先になってしまい、食事や睡眠などの習慣が乱れてしまうことである。時間のメリハリをつけてネットやゲームを楽しむためのルールと、守れなかったときのルールについて、親子で一緒に話し合うことを大事にしてほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。