相談事例
交友関係
相談内容(2012年3月・保護者・青少年女子)
娘がネットで知り合った女の子と2人で会う約束をしており、やめさせたいと思う。相手とは、あるサイトに「お友だちになりましょう」と電話番号が書かれているのを見つけてやりとりがはじまった。電話と携帯メールをしており、声も写真もの女の子だったと言う。あぶないからやめてくれと娘に言っても「うるさい。大丈夫。」と言う。
アドバイス
子供には「ネットで知り合った人と会わない」ようにしてほしい。会うとしても「保護者と一緒」に会うことをすすめる。電話で話しているのなら同世代の女子とわかるかもしれないが、自身で大丈夫と思っていても、同世代である保証も、友達になることが目的である保証もない、ネットでの出会いは必ずリスクが伴う。
ポイント
ネットで知り合った相手にどれだけ信頼を寄せていたとしても、未成年のうちは、本人同士だけで会うべきではない。未成年者が初対面の人と会うこと、初めての場所へ行くことの危険性を家族で認識していることが望ましい。危険を予測し、回避できる年齢に達するまでは、ネット上だけの交流にとどめる。保護者は、このことを保護者の義務として認識しておく必要がある。
相談内容(2012年1月・青少年女子)
SNSで知り合った人に、メールアドレスを教えてしまった。相手は私に出会い系サイトへの登録を勧め、その際、18歳以上のところだが大丈夫と言われ、サイトに登録してしまった。パソコンから相手のことを調べると、他の人も私と同じように誘導されたらしいことが書かれていた。すでにメールアドレスは変えた。サイトからの退会にはまだ時間がかかるのだが、どうしたら良いか。
アドバイス
相手にメールアドレスは教えてしまったものの、個人情報は教えていなかったので、良かった点を話した。すでにアドレスを変更しているので、今後はそのサイトからの連絡を待つ必要もなく、無視して良いと助言した。SNSに関しては、相手が自分から退会しているようなので、今後の接触はないことを確認した。相談者は安心した様子だった。今後も何かあればこちらに連絡をくれるようにと伝えた。
ポイント
インターネット上で知り合った相手にメールアドレスを教えるトラブルが非常に目立つ。人を信じることは非常に大切なことではあるが、今回の事例のように、インターネット上で、会ったこともない相手に安易に個人情報を教えてしまうことは危険であるという認識を、日頃から家庭を始め、学校などでの教育や啓発活動での取り組みの中で、しっかりと指導するべきことであり、その重要性を改めて考えさせられる事例である。
相談内容(2011年12月・青少年男子)
SNSで知り合い、毎日メールのやりとりをするぐらい仲が良くなった相手に住所を教えてしまった。その後、メディア等で個人情報を教えたことでトラブルに遭った事例を見聞きし怖くなって、その友人には教えた住所がでたらめだと言ってしまった。以来、やりとりはしていないものの、互いに足跡をつけて覗いているので不安である。
アドバイス
個人情報を安易に教えたことに関して反省している様子が伺えた。現在まで、メール・無言電話・中傷的な書き込みなどはないことと、時間的な経過を考えると、現時点では心配する必要はないと助言した。今後、何かあったら連絡をくれるよう伝えた。
ポイント
インターネット上の交際を、あたかも顔見知りの友人のように安易に考える行為が問題視される事例である。確かに、ネット上のやりとりがすべて悪い訳ではないが、利用規約をもとにしたコミュニティーサイトの正しい利用方法を知らない中で始める危険性については再考しなければならないと考えられる。今回の事例では、最悪の事態に発展はしなかったものの、結果的には他者と自分自身を傷つけると言った精神的なダメージが生ずることも重ねて理解しなくてはならない。
相談内容(2011年11月・保護者・青少年女子)
娘がスマートフォンで男性とやり取りをしていたことがわかり、危険と思いスマートフォンを取り上げた。相手には学校や住んでいる地域の情報や写真を送っていた。今のところ具体的にトラブルの兆候があるわけではない。娘も特に怖がったりはしていない。毅然としていれば大丈夫と話し合った。しかし、今後トラブルに発展しないために何か予防策があれば教えてほしい。やり取りはやめたほうがよいか?それとも相手を刺激しないように少しずつ離れて行くのがよいか?
アドバイス
写真を送ったことで今後、勝手にコピーされ、ネットに載せられるといった可能性は考えられる。今後は知らない相手に写真を送らないように話してほしいと伝えた。現時点でトラブルが起きていなければ、やり取りを否定する必要はないが、今後の安心のため、相手とのやり取りを続けるよりは早めに絶っておくと安全だと話した。危険を感じたらすぐに警察に相談するとよい。
ポイント
携帯やネットのトラブルに対する根本的な解決策が何処にあるかということは常々忘れてはならない。親子でルールやマナーの知識を共有し、してはいけないことを話し合っておく必要がある。スマートフォンを取り上げたことについては、子供を守ろうとしての対応だと受け止められるが、保護者自身が危険に対する認識を深めることで、より根本的で冷静な対処ができるだろう。
相談内容(2011年10月・保護者・青少年女子)
娘がネットで知り合った人とメル友になり、相手に言われるままに自分の顔写真を送ってしまった。相手が言うには、同性・同年代とのこと。写真も送られてきており、確かに女の子だった。しかし本当のことはわからない。送った写真は削除するように頼んだが、悪用されたらどうしようかと不安でいっぱいである。直接会って話をしたほうがよいのだろうか?
アドバイス
ネットで知り合った人に安易に写真を送ってしまうことの危険性を話した。送った写真に関してはどうにもならないので、今後は安易に送らないように注意をすること、万一ネットに掲載されたのを見つけたら、削除依頼で対処してほしい。相手は同性・同年代だと言っていても、実際には別人になりすましていることもあるので、実際に会う場合は、保護者も同伴するのが安全である。「こたエール」のHP上の「こども関連記事」に、青少年が実際にネットでどのようなトラブルにあっているのか事例が出ているので参考にしてほしい。
ポイント
ネットで知り合った相手に自分の写真を送り、後から怖くなったという相談が増えている。特に青少年は、携帯電話に慣れてきた時期に保護者の知らないところで、異性・同性を問わず身近にいる人と同じ感覚で自分の情報を相手に教えてしまうケースが見られる。今回の相談はまだ後悔や不安の段階であって、現実のトラブルには発展していないが、ネットの正しい使い方や、ネットに潜む危険性について親子で学べる機会になるとよい。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。