相談事例

交友関係

相談内容(2017年2月・保護者・青少年女子)

子供がスマートフォンでSNSを利用しているのは知っているが、詳しくは把握していない。この前、画面に通知が出ていたので覗いてみると、知らない人とやり取りをしているように見えた。子供には、知らない人とは関わるなと繰り返し伝えているのに、相手をブロックしていないのは、子供も興味があるからなのだろうか。相手にも子供にも知られずに、相手から連絡できないようにブロックしたりできるのか、どう対策すれば良いか。

アドバイス

届いているメッセージが実際は何なのか、状況を正確に理解する必要があり、親子での話し合いは不可欠だろう。一度、スマートフォンをどのような目的で利用するのか、どのようなアプリを入れて良いのか、やって良いことといけないこと、などを親子で見直すことを勧める。保護者の想定外の使い方をしているのであれば、機械的に対応するだけでなく、きちんと話し合ってルールを決める必要があるだろう。

ポイント

子供に専用のスマートフォンを持たせている家庭では、子供がどのようにインターネットを利用しているのか、どんな相手と交流しているのかについて、利用ルールを決めていたとしても、すべてを把握するのは困難だろう。だからこそ、日頃から親子でコミュニケーションをとり、信頼関係を築いていることが大切である。心配事が起きたときに子供が安心して保護者に相談できること、子供のプライバシーに配慮しながら、危険な兆候を感じたら保護者が介入できることが望ましい。子供専用のスマートフォンであっても、その利用状況を適切に管理し、危険から子供を守るのは保護者の大切な役割である。

相談内容(2017年1月・青少年女子)

チャットアプリで個人情報を交換し、自撮り写真を送ると、今すぐ電話に出ないと学校に電話すると脅された。相手のアイコンが、自分の送った自撮り写真になっていて怖くなり、相手をアプリ内で通報し、アプリを消した。

アドバイス

送ってしまった情報を取り戻すことは、ほぼ不可能だと考えてほしい。渡してしまった情報を相手が利用するのを止めることも難しく、自分の手を離れてしまった以上は、自分でコントロールできるものではない。実際に、相手は自撮り写真をアイコンに利用している。アプリ内で通報してアプリを消したのは正しい対応である。今後は一人で対応しようとせず保護者の方にお話して、相手からの電話やメールに一緒に対応してもらうと良い。相手に渡した情報によって、脅されたり、悪用をほのめかされたりした場合には、迷わずすぐに警察に相談してほしい。そのときのためにも、相手のことで知っている情報を消さずに保存しておくと良い。

ポイント

インターネットで知り合った相手の本性を見極めるのは大人でも難しい。最初は楽しいかもしれないが、連絡先や個人情報を教えてほしいと言われたら断る勇気が必要だろう。執拗に要求されたら相手ブロックするなどして身の安全を守ってほしい。アプリによっては対象年齢のレーティングが設定されているものや、年齢制限が設けられているものもある。年齢制限を無視せず、自分が安全に利用できるアプリかどうかを確認することが大切である。トラブルに出会わないために、正しいモラルやルールについてもしっかり考えられると良い。

相談内容(2016年7月・青少年女子)

1年以上前にメル友と趣味の話をしたり写真も送り合ったが、その後、自分から無視し連絡先も変えた。しかし、最近SNSを見つけられてしまった。SNSメッセージのやり取りで、約束どおり会おうと言ってきた。拒否すると学校に報告すると脅された。友達のSNSにも連絡してくる。今はSNSアカウントを消したが、どうしたら良いか。

アドバイス

送ってしまった写真や個人情報を取り戻すことはほぼ不可能である。万が一、顔がはっきりと分かるような写真をインターネット上に無断で掲載されているのを見つけたら、その時に削除の対応をすることになる。相手とのやり取りや連絡先は消さず、スクリーンショットなども利用し保存しておくと良い。これまでの経緯、相手に伝えた情報、相手のことで知っている情報等を紙に書いて整理しておく。相手には既にはっきりと意思を伝えているので、これ以上の会話は慎んだ方が良いだろう。今後もし相手から脅されるようなことがあった場合には、すぐに自宅近くの警察へ相談してほしい。その際には、これまでの経緯のまとめ、保存したスクリーンショット画像等を持参すると良いだろう。

ポイント

公開しているSNSの情報とメル友が知っている情報が一致したことで連絡が届いたものと考えられる。インターネット上に個人情報や個人が特定できる情報を掲載することが危険に繋がる行為であることがよくわかる事例である。たとえ公開している情報が断片的なものであっても、その情報を組み合わせることで、個人を特定する情報になることもある。公開範囲を設定していたとしても、そこから漏れてしまうことも考えられるので、自分の身を守るためには個人情報を公開しないという行動が必要になる。さらに、自分以外の家族や他人の個人に関する情報も、本人の許可なく掲載してはいけない。

相談内容(2016年5月・青少年女子)

インターネット上で知り合った男性とSNSで直接会話をしていた。写真を要求され、相手から写真が送られてきたので、相手に悪いと思い自分も多少顔が見えるものを送った。会話が終わった後で、インターネットで放送していたことを告げられ、相手が送ってきた写真は他人のものだと言っていた。自分との会話や写真が本当にインターネットで放送されてしまったのだろうか。その放送されたサイトで検索をしてみたのだが見つからない。

アドバイス

検索をしても見つからないのであれば、考え方の1つとして放送されていなかったと思うこと。仮に放送されていても、検索をしても出てこない以上は、他の人の目に触れる機会も少ないのではないか。その他には、相手に連絡をして、消してもらうこともできるが、そのような行為をしている相手がルールを守った行動をしてくれるとは限らず、更なるトラブルに発展する可能性もあるので、慎重に判断してほしい。もし、今後自分の写真や映像が見つかった時には、放送されたサイトでは、今回のような行為は禁止されているはずなので、運営側に削除のお願いをすることができるはず。ただし、削除をするかどうかは運営が判断することなので、必ずしも望み通りになるとは限らないことも知っておいてほしい。

ポイント

インターネットでは気軽に友達を見つけることができるが、相手が自分と同じ目的でインターネットを利用しているとは限らない。悪意を持った人も大勢いることを知り、個人情報は絶対に明かさない、教えないことが、自分を守るために必要な行動である。インターネットは国境さえも瞬時に超え、発信をしたその情報は瞬く間に広がる、その特性を忘れないでほしい。

相談内容(2016年4月・青少年女子)

ネット上で出会った人に、実際に会わないと写真とSNSのIDをばらまくと言われた。

アドバイス

一度相手に伝えた情報を完全に取り戻すことは不可能に近い。自分の個人情報の取り扱いには今後、十分に注意してほしい。相手の言うことが本当かどうかは分からないが、脅す行為は犯罪であるため、迷わずに警察に相談してほしい。相手に伝えた情報(写真、連絡先、住所、学校など)を整理して紙に書いてまとめる。次に、相手のことで知っている情報も紙に書き出し、相手とのやり取りは消さずに保存しておく。携帯電話・スマートフォンを持って近くの警察へ行き、今後の生活上で気をつけるべきことを相談する。できれば保護者の方にもお話して、一緒に警察へ行くことができれば一番良いだろう。

ポイント

個人的に渡した情報であっても、渡した相手の使い方によっては止めることができないトラブルに発展することもある。知り合った相手から個人情報を求められた時には、安易に教えるのではなく、なぜ個人情報をほしがっているのかを考えてほしい。そして、トラブルの相手がネット上だけの関係であっても、相手に伝わった情報に応じて、現実生活での身の安全を考えることが何より大切である。青少年は一人で解決しようとせずに保護者に相談してほしい。SNSの利用は楽しいことばかりではなく、この事例のような危険と隣り合わせの一面があることを理解し、慎重に行動するべきである。新学期や新入学を機に、SNSの利用ルールについても家庭で話し合えると良い。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。