相談事例

その他

相談内容(2012年7月・保護者・青少年男子)

息子からスマートフォンを買って欲しいとねだられている。理由は、友達がみんな持っているから持っていないと恥ずかしい、携帯電話は古くさくて嫌だ、と言う。保護者としてはもう少し学年が上がるまで与えたくないと思っている。理由は、現在すでにパソコンに依存気味で、部活動にも入らず、自室でパソコンから離れずにいる。ネット上だけでなく現実のコミュニケーションがきちんとできる大人に育ってほしい。しかし、「考えが古い」と言い、買ってもらえないなら勉強もしないし、いい学校に入らないと言う。

アドバイス

スマホを持たせたくない理由、息子さんがスマホを持ちたい理由の話し合いがきちんとされていない印象を受けた。スマホはおもちゃではなく、親が子供に貸し与えるものだという認識を持たせ、何のためにスマホが必要なのかをきちんと息子さんに説明してもらうとよいのでは?と伝えた。理由に納得がいかないなら持たせなくてもよいし、納得がいくなら、利用ルールを話し合って条件付きで使わせることを勧めた。インターネットはうまく活用することで勉強にも役立てることができるので、否定しすぎずにきちんとお話してほしいと伝えた。

ポイント

スマートフォンの普及率は推定で18%(前年からほぼ倍増)(※1)という調査結果からも、子供へのスマートフォン普及率は確実に伸びている。なし崩し的に持たせるのではなく、その必要性を子供自身が自分の言葉で説明できて初めて、購入のスタートラインに立てるのではないだろうか。家庭でのルールを決めて使い始める必要があり、そのルールが守られているかどうかも常に保護者として関心を持つ必要があるだろう。
(※1 日経BPコンサルティング 「携帯電話・スマートフォン“個人利用”実態調査2012」より)

相談内容(2012年6月・保護者・青少年女子)

娘はメールと電話のみの使用に限定して携帯電話を使っている。娘の友人たちはあるサービスを使っていて娘にそのサービスに加入するようせがまれた。だが、今使っている携帯電話ではそのサービスを利用することができない。携帯ショップにたずねたところ「フィルタリングをかけているとそのサービスは利用できない。」と言われた。娘は数日後フィルタリングをはずした。その後、携帯電話に夢中になっているようだ。フィルタリングをはずすと有害サイトにもつながってしまうので心配である。

アドバイス

ホワイトリスト方式以外のフィルタリングであればそのサービスを利用できる。なお、ホワイトリストであってもカスタマイズを利用すれば利用できる。携帯会社にお問い合わせいただき、フィルタリング方式を指定して設定するとよい。保護者自身も子供が使いそうなサイトがどんなものか使ってみることをすすめる。保護者が利用してみることにより、インターネットの楽しさや注意点もわかってくると思う。そうすることにより、娘さんにアドバイスもできるし、利用時間のルールを作るきっかけもできる。

ポイント

無料通話・無料チャットが楽しめるアプリケーションである。初期設定では、自分の電話番号がだれかの電話帳に登録されていれば、その人の友達リストに自動的に追加されてしまう。トラブルから身を守るためにも、こうした新しいコミュニケーションツールを利用するときには、そのしくみやプライバシーの設定方法など、使い始める時に親子でしっかりと確認しておくとよい。

相談内容(2012年5月・保護者・青少年女子)

子供が1カ月前から携帯電話を利用している。購入時に、携帯は災害用であると伝え、メールは家族間でのみと決めたが、内緒で携帯を見たら友達とメール交換をしている。そこには、知られたくない人にもアドレスを知られてしまったと書いてあった。友達から友達にアドレスが伝わっているようである。今後の利用に不安を覚えたが、内緒で見てしまったので、どう話を切り出すか、どんな話をして良いのかわからない。

アドバイス

この機会にルールを明文化すると良い。また、他にもルールを作ったほうが良く、二重のルールを奨める。子供の成長や利用方法に従ってルールは変えていく。子供のプライバシーも守ってあげないといけないが、疑っているのではなく、心配であること、上手に使えるまでは親が携帯を見ることも伝えると良い。携帯はおもちゃではなく、親の所有物であることも理解させておくべきである。使い始めの今がチャンスである。携帯電話の明細から、どのサイトを何時に利用といったこともわかるので、ぜひ明細を取り寄せてみてほしい。

ポイント

子供に携帯電話を持たせる目的は何かを、親子で一緒に考えて持ち始めることが大切である。そうすれば自ずとルールが取り決められ、そのルールが守られなかった場合の対処も考えることになる。携帯電話は渡しっぱなしの道具ではない。子供が携帯電話をどう使っているか親として関心を持ち続けることが、トラブル回避の第一歩である。

相談内容(2012年4月・保護者・青少年男子)

息子がWi-Fi(無線によるインターネット接続)対応の音楽プレイヤーを使っている。家のWi-Fiを使う以外に、カギがかかっていない野良のWi-Fi (暗号化・パスワード保護がされていない無線によるインターネット接続)をキャッチしている。この野良のWi-Fiを遮断する方法がないか知りたい。

アドバイス

まずWi-Fiを物理的に遮断できる方法はないだろうと伝える。息子さんには、野良Wi-Fi を使った場合の危険性について、たとえば個人情報が抜き取られる可能性もある等を説明してほしいと伝える。また相談者の自宅周辺、ごく近い距離内からWi-Fiが発せられていると考えられる。ご近所付き合いがあるならば、カギのかかっていないWi-Fiを使っていないか尋ねてみるのも解決の一つかもしれないと伝えた。

ポイント

無線を利用できる機器やアクセスポイントが増え、カギのないWi-Fi電波をあちこちでキャッチできる機会も増えているが、それを利用することによる個人情報の流出や不正アクセスなどの危険については、十分な周知がなされていない。今回の相談者のように「家のWi-Fi」と「野良Wi-Fi」の知識のある保護者もまだまだ少ないのが現実である。カギのないWi-Fi電波は、子供にとっては、家の外で簡単にネットに繋がる手段だが、セキュリティ上の危険から守るにはどうしたらよいかの啓発については今後の課題だろう。

相談内容(2012年2月・保護者・青少年女子)

子供がパソコンで、未成年者は親の承諾が必要なコミュニティサイトを利用し、知り合った成人男性と直接メールのやり取りをしていた。子供を厳しく叱り、パソコンのフリーメールアドレスとコミュニティサイトを解約したが、携帯電話で相手に顔写真を送り、住所も教えていた。携帯電話にはまだ相手からメールが来るが返信はしていない。相手に携帯アドレス、住所、子供の写真が伝わってるのでとても心配である。今後どのように対応すればよいか?

アドバイス

何より相手との接触を持たないことが大切である。早急に携帯電話のメールアドレスを変更することをお勧めした。お子さんが強要されて個人情報を伝えたとすれば、サイトの禁止行為にあたる。どのような経緯で相手に住所や写真等を伝えたのか確認するとよい。お子さん自身がとった行動は利用規約に反している点も自覚が必要である。今後、相手に知られてしまった住所に手紙が執拗に送られてくる、あるいは実際に家に来る、また相手に渡した写真を使って脅してくることがあった場合は、その時点で、証拠保全を行い警察へ相談するとよい。

ポイント

子供が携帯電話を使っている場合、誰と、どんなサイトを、どのように使っているかを保護者の責任として常に関心を持つことが大切である。インターネットに一旦流れた情報を完全に削除するのは非常に難しいことも忘れてはならない。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。