相談事例
その他
相談内容(2014年3月・保護者・青少年男子)
子供が毎日ゲーム機器自体で遊んでいる。最近子供からインターネットに繋がるようにして欲しいと言われた。ゲーム機器でもネットに繋げることを知らなかった。先日、大型電気店で実際繋がることを確認した。画面を見て、動画サイトなど色々なサイトを見られることも分かった。改めて、まだネットを分からない子供に、そんな環境を作っても良いのかどうか迷った。現在、家に無線LANの設備は無く、ゲーム機器をネットに繋ぐことはできない。ネットに繋いで危ない点はあるのか。
アドバイス
ネットに繋いで危ない点としては、一番多いのが架空請求に関するトラブルである。全く面識がない人とインターネットで簡単に繋がる場合もある。たとえばゲームの攻略法を教えてもらいたいと思うところから始まり、ゲームの仮想コインを取られてしまう、相手の要求を断り切れずに自分の顔や裸の写真等を送ってしまう等のトラブルもある。インターネットに繋がる機器はすべて悪いことに結び付くのではない。使い手によって良くも悪くもなるものである。その指導や注意喚起を、保護者として子供に伝えてほしい。
ポイント
インターネットに繋がる機器は、パソコンや携帯電話、スマートフォンだけではないことを保護者として理解してほしい。この事例のように、ゲーム機器がインターネットにアクセスできるツールであることを初めて知ったからこそ、そのような環境を無条件で子供に提供する不安を覚えたのである。子供がインターネットの世界で、どのようなサイトにアクセスし、どのような使い方をしているのか、常に目を配ってほしい。特に有料課金のゲームでは、子供が使っているサイトが何か、どのような課金システムなのか、ゲーム内で知り合った人がいるのか、その人と取引は行っているのか等、見守るべき点が多いのを忘れないでほしい。
相談内容(2014年1月・青少年男子)
SNSで知り合った人とプリクラ写真を交換し、都道府県を教えた。しかし、相手が自分勝手な理由でブロックしてきたので怒ってしまい、私が不適切な発言をしてしまった。すると、相手も含め数名のタイムラインにその発言を載せられ、私の悪口を書かれた。プリクラ写真などを悪用される可能性があり、不安。
アドバイス
ネットで知り合った人との間でコミュニケーションがうまくいかなかったのであろう。お互いに自分が伝えたいことが言葉だけでは正しく相手に伝わらなかったのかもしれない。このことを理解した上で対応していく必要がある。相手に感情的な言葉を投げつけたことについては相談者自身が謝るべきであろう。自分の非を認めた上で、悪口を削除してもらうのが一番良い。悪用の心配については、相手に渡した情報がどのように使われるのかは分からず、その利用を止めることも困難である。しかし今回は相手の怒りを鎮めることで、悪用の可能性を下げることはできるだろう。相手に謝ることから始めてほしい。相手から納得できない言葉をかけられたとしても、常に礼儀正しく振舞えることが望ましい。
ポイント
インターネットでのコミュニケーション手段の多くは「文字」であり、文字だけのやり取りは、相手に自分の考えや感情をうまく伝えることが難しい。文字として残ってしまうことで、取り返しがつかなくなることも多々ある。普段のコミュニケーションよりも配慮し、慎重に言葉を選ぶ必要がある。顔の見えない相手とのやり取りにこそ、ルールとマナーを守った礼儀正しい振る舞いが求められると言えるだろう。
相談内容(2013年12月・保護者・青少年女子)
娘が今はキッズケータイを使っているのだが、スマートフォンを欲しがっている。みんなが持っているから、自分も持っているだけで良いから欲しいと言う。友達とメールアドレスを交換したいようだ。うちはよその家よりも厳しく、安易に与えない方針なのだが、本当にみんな持っているのだろうか。
アドバイス
スマートフォンを持たせるかどうかは家庭の方針だが、持たせるならばおもちゃ感覚ではなく、なぜ必要なのか、何のために持たせるのか、しっかりと話し合うことと、ルール決めは必須だと話した。メールアドレスは個人情報であることも教え、安易に教え合うものではないということも指導してほしいと伝えた。
ポイント
子供にスマートフォンを持たせる家庭は年々増加しており、低学年からスマートフォンを所持する子供も増えている。スマートフォンは従来型の携帯電話とは異る機器である認識が必要であり、パソコンと同等の機能を持つ機器としてセキュリティも相応の知識などが必要である。子供に持たせるにあたっては、保護者自身が機器について把握し、インターネットのルールとマナー、インターネットとの付き合い方を家庭でよく話し合うことが重要だろう。
相談内容(2013年10月・青少年女子)
自分が所有する音楽プレーヤーの曲に写真をつけたいのだが、インターネットのサイトで見つけたCDジャケット写真を保存して良いのか。そのサイトの利用条約を読むと、無断転載禁止と書いてあった。同様に、ヤフーやグーグルの画像検索で表示された写真は勝手に保存して良いのか。
アドバイス
著作権法では、著作物の無断転載を禁止している。無断転載とは、著作権者の許可なくブログやSNSに載せたり、ツイッターで発信して人に紹介するなど、たくさんの人が見られる場所に載せることを言う。CDジャケットの写真も著作物であるが、自分の音楽プレーヤーやパソコンに保存するだけなら、著作権法第30条(私的使用のための複製)にあたり、法的には問題ない。また、画像検索で表示された写真も、自分だけで使用するためにパソコン等に保存するのは問題ない。しかし保存した写真を無断でネット上にアップしてしまうと、著作物であれば著作権侵害にあたる。人物の写真ならば肖像権侵害にあたるため、保存した写真の扱いには十分に気をつける必要がある。
ポイント
インターネットの楽しみの1つは、音楽、映画、読書など、趣味の情報を簡単に集められることだろう。しかし、集めた情報が著作物であるときには、その扱いには注意が必要である。写真、文章、歌詞などの著作物を、著作権者の許可なく公開することは著作権侵害にあたる。知らないうちに法律違反を犯してしまわないように、インターネットの利用にあたっては、著作権についても基本的な知識を持っておくと安心だろう。
相談内容(2013年9月・保護者・青少年女子)
通話アプリで知り合った女性から写真を見せるように言われ、断ったら顔を悪用すると言われた。怖くて下着をつけた写真を送ってしまった。すると下着を取った写真を見せるように言われ、断ったら送った写真と顔をネットに載せると言われ、怖くなって送ってしまった。相手をブロックしようとしても相手は写真を持っているので勝手にネットに載せることが可能。アプリのIDも知っているのでいろんな人に教えることが可能である。どうしたら良いか?
アドバイス
相手から裸の写真などの要求が続いているのであれば、やり取りは消さず、ブロックもせず、スマートフォンを持参のうえ、一刻も早く警察に相談してほしい。相手の要求には恐がらずに一切無視をし、写真を送らないようにしてほしい。これ以上被害を拡大させないためにも、とても大事なことである。相手の要求にはのらずに断り、警察に相談することを勧める。警察に行くのは難しいと感じるようであれば、また「こたエール」に相談してほしい。
ポイント
未成年者に裸の写真の撮影・送信を強要することは、法律に違反する行為である。被害を深刻化させないためにも一刻も早い対応が必要である。この事例では相談者と相手との関係や現在の状況が不明であったため、重要なことだけを伝えた。写真を要求してきた相手とはどのように知り合ったのか。会ったことがある人なのか、ネット上だけの付き合いなのか、いつ頃からの知り会いで、写真を要求されるようになったのはいつのことか等、状況に応じた適切な対処が必要である。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。