相談事例

その他

相談内容(2017年4月・保護者・青少年女子)

娘と一緒にブログのアカウントを持ち、時々、日記・写真を載せている。子供も含め、人物の写真は一切載せていないが、夕食のメニュー、衣類、靴などの写真を載せている。写真は、主にデジカメで撮影しているが、スマートフォンで撮影したものもある。写真の撮影場所を特定できると聞いたが、自分が載せた写真からも撮影場所が分かってしまうのか。

アドバイス

スマートフォンやデジカメに付いているGPS機能を「オン」の設定で撮影すると、写真に位置情報が記録される。その情報を解析することで撮影場所が特定されることはある。SNSによっては、アップロード時に位置情報が自動的に削除されるものもあるので、今後はサービスごとに確認すると良い。すでにアップしている写真については、画像から記録を削除するか、写真自体を削除するか、公開範囲を限定することを勧める。GPS機能は、必要なときだけオンにすることを勧める。

ポイント

GPS機能は、天気予報や地図ナビゲーションなどの利用時には欠かせない機能である。一方、GPS機能をオンにしたまま写真を撮影すると、自分が今いる場所の位置情報が写真に追加される。気付かずに公開することで、意図せず自分や家族、他人のプライバシーを流出させてしまうこともあるので注意が必要だろう。便利な機能だからこそ、きちんと理解し、必要に応じて正しく活用してほしい。

相談内容(2017年2月・青少年女子)

ゲーム機でオンラインゲームをしていた。アバターでふざけた格好をして、あちこち部屋を回っていたら、たまたま出会った見ず知らずの人から「キモイ」、「死ね」などと言われた。頭に来て「お前こそキモイ、死ね」と言い返した。その後、謝ったが許してもらえず集団で責められた。

アドバイス

ネット上のゲームでは起こりがちなトラブルで、お互いに顔が見えず、本名を名乗ったりしないので、匿名だと思って過激な発言や無責任な発言をしやすい。それに対して言い返すことでエスカレートしてしまうこともよくある。アバターは自分の分身だから悪く言われると怒りの気持ちが沸くのは当然だが、知らない人からの暴言には無視をして静かにその場所を去るのが一番良い対応である。ゲームを楽しむには現実の世界と一緒で、相手に言ってはいけないことは言わない。ルールとマナーをしっかり守ってほしい。

ポイント

オンラインゲームのアバター(キャラクター)は自分の分身のような存在だが、自分とアバターを極端に重ね合わせてしまうと、他のプレイヤーとのトラブルに発展しやすい。アバターはゲームを楽しむためのツールだと割り切って、モラル、マナー、周囲への配慮に欠いた言動には注意してほしい。また、どんなゲームも、最初に利用規約をよく読み、どのような行為がトラブルの原因となり得るか、どうしたら安全に楽しむことができるのか、しっかり理解してから利用することが大事である。

相談内容(2016年12月・青少年男子)

簡単に稼げるお小遣いアプリを退会したいが、昇格したという内容のメールが届き、勝手に口座開設されていてお金が振り込まれていると書かれていた。未成年には大きすぎる金額だったので退会したい。

アドバイス

アプリの利用規約をしっかりと読んでほしい。個人情報の取り扱い、昇格についての説明、退会方法などをよく読み、自分自身が何に同意をして、何に同意をしていないのか、しっかりと整理する。同意をしていない内容については、お金を受け取ったり、サービスを利用してはいけない。退会方法についても、利用規約で定められた方法を確認する。退会方法が明確でない、退会申請をしても連絡がない、迷惑な内容のメールが増えるといった状況であるならば、そのアプリを開かない、メールを受け取っても返信をしない、メールの受信拒否をするなどの対応をとるのが良い。

ポイント

お小遣いアプリはたくさんあるが、利用者から個人情報を集めることが目的だったり、ほかの有料サービスや出会い系サイトに誘導してお金を使わせる悪質なサービスも存在する。青少年は、アプリの年齢制限や利用規約をよく読み、家庭のルールにも照らし合わせ、利用しても良いサービスなのかを判断してほしい。判断に迷ったら必ず保護者に相談することが大事である。

相談内容(2016年11月・青少年男子)

インターネットを見ていたら急にウイルスに感染していると出てきてウイルスを除去するためのアプリをダウンロードしてください、と出てきた。最初は無視したが、また出てきた。

アドバイス

利用中の端末でウイルス対策をしていないのであれば、保護者に相談した上で、ウイルスソフトをインストールし、ウイルスチェックをしておくと良い。画面の表示は広告である可能性も考えられる。この場合、突然出てきたウイルス感染の表示の中に、連絡先(メールアドレスや電話番号)が書いてあっても、絶対に問い合わせたりしないように注意してほしい。

ポイント

インターネットの閲覧中に、偽のウイルス感染を警告する画面が表示されるトラブルが増えている。このような場合も、慌てずに対処することが大事である。偽の警告画面は、実際にウイルスに感染しているかどうかに関係なく表示され、その警告に従った結果、アプリのダウンロードへと誘導されたり、本当にウイルス感染してしまったり、個人情報を相手に伝えてしまうなど、さらなるトラブルへと発展する恐れがある。ウイルス感染が心配される場合は、警告画面の指示に従うのではなく、正真正銘のウイルスソフトを利用してウイルスチェックをすることが正しい対応である。

相談内容(2016年8月・青少年男子)

ゲームの掲示板にゲームデータの売買情報とSNSのQRコードを載せている人がいたので、データを買おうと思って連絡をした。相手から指定された金額のギフトカードを購入し、そのID番号部分を撮影して相手に画像を送った。送信後に相手からゲームデータを受け取る約束だったが、送られてこない。SNSもブロックされてしまった。これは詐欺なのか。相手のことで知っている情報は、取引前に送ってもらった運転免許証の画像から、住所、氏名などだが、本人のものである確証はない。警察に相談をしたら、住所と名前がわかるのであれば、相手に郵便で連絡を取るようにと言われた。

アドバイス

今後のために、相手のことで知っている情報、相手とのやり取りを証拠として保存しておく。警察のアドバイスのとおり、郵便での連絡を勧めるが、一人で対応せずに保護者に手伝ってもらう必要があるだろう。今後の注意点として、ゲームによってはデータの売買は利用規約違反であることを覚えておいてほしい。保護者と一緒に利用規約を読み、ルールを守ってゲームをしてほしい。 規約違反でなかったとしても個人間の取引はリスクが高い行為である。

ポイント

インターネット上の個人間の取引には、常に被害のリスクが伴う。相手が名前を名乗っていたとしても、真実かどうかを確認することが難しい。ギフトカードも正しく利用すれば利便性が高い反面、この事例のようにID番号を伝えた瞬間に取引相手と連絡が取れなくなってしまうトラブルが頻発している。その上、ゲームデータの売買は運営会社が禁止していることもあり、被害者であってもアカウント停止などのペナルティが課される可能性がある。ゲームの利用規約をよく読み、危険を冒すような遊び方は絶対にしてはいけない。正しい遊び方の範囲内で安全にゲームを楽しんでほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。