相談事例

その他

相談内容(2012年1月・保護者・青少年男子)

息子がゲームサイトでアイテム交換トラブルを起こしてしまった。相手から品物が送られて来たが、息子からは送らず、受け取ったものを換金してしまい、警察に被害届を出すと言われている。相手には一部を返し謝罪もしたが納得してもらえない。ゲームサイト内では、息子を非難し脅すような書き込みをされている。訴えられずに済む方法はあるか?

アドバイス

被害届を受けて実際に捜査をするかどうかは警察の判断になるが、もし捜査の対象になりお話を聞かれた場合は、すでに品物を返し、謝罪・反省していることも含め正直にお話してほしいと伝えた。被害届が出されないようにお話し合いを続けるのもよいと思うが、相手から脅しのような言葉もあることから、弁護士などの法律専門家に相談しておくと安心だと話した。

ポイント

ゲームサイトのトラブルで加害者にも被害者にもなってしまった例。現実社会では話し合いで終わるようなことも、ネットを通した見知らぬ相手とのトラブルでは事態が深刻化し、法律違反、犯罪にまで発展することもある。青少年であってもインターネットは自己責任の世界であり、ルールとマナーを守って利用することが前提で成り立っていることをよく理解する必要がある。

相談内容(2011年12月・保護者・青少年男子)

知らない携帯アドレスからメールが来た。本文はなく、画像が1枚添付されている。その画像は家族の写真を加工して張り付けたようであり、親としてどうするか考えている。メールの送り主を開示するように携帯電話会社に依頼したが、開示できないとのことだった。送り主は自分たちに近い誰かである可能性が高く、早く特定し、今後このような不快なメールを出さないように対処したい。

アドバイス

携帯会社は個人情報を厳重に管理しており、簡単に情報開示はできないように法律で定められている。家族の画像を加工されているらしいとのことから、その画像は証拠として保存し、それを持って警察に相談してはどうかと助言した。被害届を出す場合に備え、ご家族の権利侵害を確認するために、法律の専門家に相談をしてもよいと思われる。また、「プロバイダ責任制限法」という法律において「発信者情報開示」について電話会社に請求する方法もある。相談者様ご自身、ご家族の辛いお気持ちを十分に配慮し、対応してほしいと伝えた。

ポイント

「発信者情報開示」について教示した事例。相談者が解決方法として選択したのは発信者の特定であったが、メールを無視することも選択肢の一つであると考えられる。ただし、使用されていた画像が家族であるらしいことからも、当事者であれば当然であるとも考えられる難しい事例である。もっとも、発信者側の責任をもっと重点的に考えながら、受信者側の保護もより一層推し進めなければならないと考えられる。

相談内容(2011年11月・保護者・青少年男子)

息子の携帯電話で、今まではインターネットに接続していなかったが、インターネットを見たがっておりそろそろ許可してもよいと思っている。フィルタリングについて詳しく知りたい。またインターネットの利用を許可するにあたって、どんなことに気をつけたらよいか、アドバイスをお願いしたい。

アドバイス

フィルタリングのホワイトリスト、ブラックリストによる制限について説明した。ただしフィルタリングをかけていても、アダルトサイトや出会い系サイトなどで、フィルタリングの対象から漏れているものもあるので、100%制限できるとは限らないことも付け加えた。ホワイトリスト方式では、特定のサイトの制限を解除するやり方もあると紹介した。ネットや携帯電話でのトラブルでは、架空請求、異性との写真のやり取り、依存、ネットへの中傷の書き込みなどがあることを話し、インターネットを初めて利用するのであれば、フィルタリングのほかに利用時間と料金についても制限をかけておくとよいと話した。

ポイント

子供の興味に対して理解を示しつつ、ネットの利用についてはしっかり管理しようという保護者の意識の高さが伺える。ネットの利用を否定的に制限するのではなく、正しい知識にもとづいて親子でコミュニケーションをしっかりとることで、より安心・安全な使い方が身につくと考えられる。そのためにも保護者への啓発は重要だろう。

相談内容(2011年10月・青少年男子)

動画配信サイトでアカウントを作ろうとして生年月日を入力したら、年齢制限のために作成できず、今まで使っていた別のメールサービスのアカウントも使えなくなった。そのメールサービスでやり取りしていた友達のアドレスもわからなくなってしまった。メールサービスに登録したときには年齢に関して何も通達はなかったのになぜなのか?

アドバイス

動画配信サイトとメールサービスの利用規約に、年齢制限について書かれている。2つのサービスを連動させる過程で年齢確認が行われ、年齢が無効とみなされメールアカウントが凍結されたと判断した。どのサイトも利用規約があり、規約に同意した上で利用しなくてはいけない。規約をよく読まずに利用していた場合、今回のように後でトラブルや困り事が起きても解決できないことがある。今後は注意してほしい。心配なときには保護者に見てもらうとよい。

ポイント

今回の事例は、Webサイトの利用規約を読み、規約を守っていればトラブルを未然に防ぐことができたであろう。こうした場面でも自己責任を問われるのがネットの世界だということを学んでいく必要があるが、今回の青少年の場合は、ネットをひとりで自由に閲覧するにはまだ早い年齢だったかもしれない。家庭内での利用ルール作り、フィルタリングの導入など、保護者の管理のもとで利用するのが望ましかったと考えられる。

相談内容(2011年10月・保護者・青少年男子)

息子がゲームサイトで揉め事に巻き込まれ、メールで口論になった。すでに相手からはアクセスを拒否されており、どこの誰かわからないが、相手からの最後のメールに「ゲーム運営会社に通報して個人情報を聞き出す」といったことが書かれていた。ゲーム運営会社に問い合わせたが回答がない。個人情報は簡単に教えられてしまうのか?

アドバイス

サイトの利用規約に記載があれば、規約に従って個人情報が第三者に提供されることはある。しかし実際には警察などからの正式な捜査依頼がない限り、本人の同意なしで第三者に簡単に開示される可能性は低いと考えられる。必要以上に不安にならなくてよいが、今後のために、利用規約を読み、規約違反となるような発言をしていないか見直すとよい。メールでは相手の顔が見えないために、言いたいことが正しく伝わらなかったり、一時的な感情で過激な表現を使ってしまうことがある。今後はメールのやり取りの基本的なことに注意し、安心安全に楽しいコミュニケーションができるように息子さんとお話してほしい。

ポイント

オンラインゲームに関する相談で多く寄せられるのが、喧嘩、中傷、いじめである。知らない相手と争いになるのはオンラインゲームではよくあること。ゲームに夢中になり、思考や言葉遣いが過激になりがちな状況であることがトラブルを引き起こしている原因のひとつであろう。オンラインゲームという現実とはかけ離れた空間においても、現実の友達関係と同様に、相手の立場になって言動を考えるべきであることを学んでほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。