相談事例

ネットいじめ

相談内容(2011年11月・保護者・青少年女子)

SNSサイトで、娘の名字と学校名を出して中傷する書き込みを見つけた。そこには同じ学校の生徒が参加しており、先生のことを書いている人もいる。書いた相手もだいたいわかる。娘を中傷する書き込みは、だいぶ前のもので、今は何も書かれていない。娘は、このことは知らない。現在その友達やクラスで娘がいじめられているとは考えにくい。こうした場合はどうしたらよいのか?削除してもらうべきか、無視するべきか悩んでいる。書いた相手に注意したいと思うが、相手を逆なでするようなことはしたくない。

アドバイス

だいぶ前の書き込みで、フルネームまでは書かれていないことから、このまま無視するのも解決策の1つだと話した上で、サイト管理者への削除依頼の方法を案内した。実際に削除されるかどうかはサイト管理者の判断になること、名字だけだと個人への誹謗中傷と判断されないこともあると話した。また、学校名が出されているのであれば、先生に相談して学校から削除依頼を出してもらうことも考えられる。削除されたあとで学校として全校生徒に指導してもらったケースもあると話した。

ポイント

ネット上で悪口を書き込まれたことによる心理的なダメージは計り知れない。文字により受けるインパクトは大きい。だからこそ、書き込むことは容易ではあるが、なぜそのようにしてしまうのか、なぜ間接的な手段で相手を傷つけてしまうのかといった観点から事の重大性を認識させること、また、書かれた場合の対応をしっかり教えることが大切である。今後も、この事例のような相談が減ることは考えにくい。だとすれば、より明確な倫理観として捉えることにより、さらに指導の場を増やし、根本的な解決方法を模索していかなければならないと考える。

相談内容(2011年7月・青少年男子)

友人の保護者あてに自分の名前になりすまされた脅迫メールが届いた。メールアドレスは自分のものではなかった。受験を控えている時期に不安である。どうしたらよいか。

アドバイス

友人やその保護者の方には、メールアドレスは自分のものではなく、なりすましメールであることを伝え、メールは念のため保存しておいてもらうと良いと助言した。また、友人の保護者には、今後なりすましメールを受け取らないための対策として、なりすましメール拒否設定をすることによって、受け取らなくて済むことを伝えてみるのも良いであろうと伝えた。精神的に不安な状況と推測されるが、今は受験という目標に向かって悔いが残らないよう、勉強に集中してほしいと伝えた。

ポイント

自分ではない、他の誰か宛てに、自分になりすましたメールが届いたことで、自分が悪いことをしたのではないか?との思いがあったようである。悪いのはあなたではない。ということと、今やるべきことに集中することで不安を軽減するよう助言し、実際に送られているなりすましメールの対処として、なりすましメールの拒否を友人の保護者へお願いすることも一案であると提言をした。自分の手の届かないところで起こっているトラブルは、より不安になるであろう。機械に振り回されず、自分にあった使い方を見つけ出し、様々あるサービスも上手に使い分けてほしいものである。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。