相談事例

ネットいじめ

相談内容(2018年12月・保護者・青少年女子)

娘のSNSに匿名でダイレクトメッセージが送られてきたのだが、娘のことを知っているような書き方で、下の名前を言ってきたり、不適切な内容や学校のことも含まれていた。内容から推測すると同じ学校の誰かなのだが、鍵付きで友達には教えていないアカウントだったので、娘は怖がっている。友達からはSNSを止めれば良いと言われ、今は止めている。嫌なメッセージは保存してある。

アドバイス

SNSを利用していると、匿名で無責任なメッセージを送ってきたり、迷惑な行為をする人に出会ってしまうこともある。嫌な人が現れたら、ブロックするなど相手から離れるのが良い。今回の出来事は誰にでも起こり得ることで気にしない人もいるかもしれないが、娘さんにとってはショックだったと思うので、利用を止めたのは正しい対応だろう。

ポイント

SNSと付き合う上で注意すべき点の1つは、悪意のある人に出会ってしまう可能性があることだろう。相手が誰かを突き止めるのは簡単ではないため、一方的に傷付き、時には疑心暗鬼になり現実生活が一変してしまうことさえある。このようなトラブルは自衛をしていても完全に防ぐことは難しい。ネットの世界は決して匿名ではないが、「誰だろう」と怖がることなく、無責任な行為には反応を示さず毅然としていることも正しい対処法の1つである。

相談内容(2018年9月・青少年女子)

SNSでつい感情的になり友達の悪口を書いたら、すぐに友達にバレてしまった。今は謝りたいがどうすればいいかわからず悩んでいる。

アドバイス

学校で会える相手なら直接会ってお詫びをするのが良い。相手の顔を見てお詫びの気持ちを正直に伝え、許してもらうことが大切である。直接会う相手ではないとしたら、お詫びも文字だけで伝えることになる。文字だけで伝えるときには、誤解を招くことを避けるために、実際に会うときよりも丁寧な言葉を使うことを意識してほしい。自信がないようであれば、保護者や家族に相談して一緒に助けてもらうと良い。

ポイント

インターネット上は誰でも見ることができる公の場所であり、一度発信した言葉は想像以上のスピードで広範囲に広まってしまう。思ったことをすぐに発信するのではなく、誰が見ても問題ない内容かどうかを考えることが大事である。インターネット上でのトラブルであっても、友達関係の問題はお互いに話し合いをして解決できるのが良いだろう。

相談内容(2018年8月・青少年女子)

動画投稿アプリでアンチコメントが多い。学校の友達がかばってくれているが、なかなかアンチをする人が止めてくれない。

アドバイス

インターネットに投稿している情報は、見ず知らずの人も見ている。知らない人が無責任な発言をすることも多い。状況により、自分とは合わないと感じる人とは関わりを持たないことがトラブルを起こさない秘訣でもある。ブロックの機能などを使うことも1つの選択肢である。

ポイント

自分の投稿に対して批判的なコメントを受け取ると、知らない相手からだったとしても見過ごせない気持ちになってしまうだろう。しかし、こうしたこともインターネットに情報を発信するときには誰にでも起こり得ることであり、他人の言動をコントロールすることは難しいと考えてほしい。相手が挑発するような言葉遣いをしてきても、自分に非がない場合であっても、相手に対しては常に冷静な態度で正しい言葉で対応することがインターネット上でトラブルを大きくしないコツである。

相談内容(2018年2月・保護者・青少年男子)

複数の保護者から、SNSの誰でも見られるページに息子の名前を出して悪口や「死ね」という言葉が書かれていると教えられ、スクリーンショットを送ってくれた。書いている相手はずっと仲良しだった友達で、少し前から関係が悪くなった。SNSに悪口が書かれていることを学校へ知らせるべきか悩む。SNSの書き込みは止めさせてほしいが、学校のトラブルではないので、学校への相談も躊躇している。

アドバイス

ネット上の書き込みであってもクラスでのいじめが発端であり、いじめの場所が教室からSNSに移った状況だと考えられる。このため解決には学校の先生の協力は必要だと思うので、学校への相談をためらわないでほしい。息子さんの気持ちを確認してから学校に相談するのが良い。対応としては、先生には、相手の生徒に指導してもらう、相手の保護者にSNSの管理を約束してもらうなどが考えられる。悪口や死ねなどの書き込みがスクリーンショットで拡散してしまったら消すことが難しくなり、相手の生徒にとってもリスクである。

ポイント

家庭で使わせているインターネットで問題があったとしても、インターネットはあくまでも道具であり、学校内での人間関係において起こっているトラブルならば、学校への相談を躊躇する必要はないだろう。インターネット上での悪口が消えたとしても、学校内での人間関係が必ずしも改善されるとは限らないことから、保護者1人で抱え込まずに、学校や保護者、それぞれの立場でできることをするべきである。

相談内容(2018年1月・青少年女子)

メッセージ付きの写真を投稿できるSNSアプリの中で、ある人に傷つけられ、仕返しに悪口のような怒りのメッセージを送ってしまった。謝りたいが、あとで大きな問題になるのが怖い。その人はメッセージを気にしていないようだが、本当は気にしていたらとても申し訳ないと思っている。どうしたら良いか。

アドバイス

インターネット上ではお互いに顔が見えず相手のことをよく知らないために、無責任な発言をしてしまったり配慮が足らずにトラブルに発展しやすい。今後はインターネット上であっても現実の世界で友達と会話をするときと同じだと考えて言葉を選ぶように意識してほしい。相手にお詫びをするときも、文字だけのやり取りであることを忘れてはならない。相手を嫌な気分にさせないか、誤解を与えないか、同じ文面を受け取ったらどんな気持ちになるかを想像して読み返してほしい。お詫びに対して相手から返事がなかったり逆に傷つくような返事が返ってきても、今度は気にしない姿勢をとることが大事である。

ポイント

インターネットは知らない人同士でも気軽にコミュニケーションができる場所だが、現実でのコミュニケーションと同じように、言葉遣いに気をつけ、相手へのマナーを忘れないことが大切である。一度発信した言葉は瞬時に相手に届き、取り消すことや訂正することが難しい。相手の顔が見えない状態では、謝罪の気持ちをうまく伝えることも難しくなってしまう。スマートフォンの小さな画面だけを見ているときには特に注意が必要である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。