相談事例

ネットいじめ

相談内容(2020年10月・青少年女子)

SNSの投稿を見て嫌な気持ちになったので、相手は知らない人だったがダイレクトメッセージを送り、このようなことは止めたほうが良いと思うと伝えた。すると、自分は感想を言ったつもりだったが、悪口と受け止められて反論されてしまった。すぐに謝罪のメッセージを送ったが、相手からまた攻撃されないか不安になっている。

アドバイス

インターネット上の言葉だけのやり取りは誤解が生じやすい。特にまったく知らない人からの言葉は、受け止め方も批判的になりがちである。素直に謝ることができたのは正しい対応である。相手がこれからどのような行動をとるのか、推測することは難しいため、少し様子を見ることを勧める。今後さらに攻撃するようなメッセージが届いたときには、そのときに対処法を考えることになる。

ポイント

SNS上では知らない人の投稿にも意見や感想を自由に伝えることができ、自分の考えを伝えることは大切なことである。しかし面識のない相手に対しては、身近な友達とは違うことを意識して慎重に言葉を選べると良い。相手がどのように受け止め、どのように反応してくるのか予測ができないからである。また、価値感や好みが合わない投稿を見かけたとしても、冷静に受け流すこともトラブルを避けるコツである。今回の経験をこれからのSNSとの付き合い方に活かせると良い。

相談内容(2020年8月・青少年性別不明)

友達が鍵付きのSNSで暴言を吐かれている。友達本人はそのことを知らないのだが、放置することができない。

アドバイス

インターネットは公共の場所と同じであり、悪口を書いて良い場所ではないため、暴言に対してはSNSの運営会社に報告をする方法がある。ただし、報告内容がそのとおりに受け入れられるとは限らず、報告後は運営会社に判断を任せることになる。このため、相手との関係性にもよるが、直接お話しをして暴言を止めてもらうのが一番良い。一人で行動するのが難しい場合は、同じようにSNSを見ている身近な友達と相談をして一緒に伝えてみるのも1つの方法である。信頼できる大人、学校の先生、スクールカウンセラーの先生等にも相談することも勧める。

ポイント

インターネット上で他人を攻撃するいわゆる「ネットいじめ」は、現実の世界と同様に許されない行為だが、それを止めるのも簡単ではなく、傍観してしまう人が多いかもしれない。そのような中で放置せずに解決しようと思えたのは立派である。暴言や悪口は相手を傷つけるだけでなく、文字として残ることで投稿者本人の信用も失いかねない行為である。問題が大きくならないうちに、身近な人たちの協力を得て状況を改善できるのが理想である。

相談内容(2020年4月・保護者・青少年女子)

娘がSNSを始めたところ、元同級生から友達申請があり繋がった。グループにも入って仲良くしていたが、その後、SNSで悪質な嫌がらせをされた。保護者が気が付いてグループを退会し、相手のことをブロックした。今後どうしたら良いか。

アドバイス

どのような理由があっても、人を傷つける言動は許されない。インターネット上では、危険だと思ったら自分から離れることが大事であり、グループを退会したり、ブロックをしたのも賢明な対応である。念のためこれまでの嫌な書き込みなどが残っているようであれば、証拠として残しておくことを勧める。インターネット上の対処とは別に、今後、実生活でも何かあったら、そのときの状況に応じた対応をとっていくことになる。

ポイント

SNSを使って嫌がらせや被害に遭ったときの対処方法は、相手との関係やこれからの付き合い方をどうしたいかによって様々である。ネット上だけの知人や、実生活で頻繁に会うことがない相手の場合は、ブロック機能を利用するなどで自分自身を守ることが大切である。SNSの画面は、何かあったときのために証拠として保存しておくと良い。SNSは人を傷つける道具ではないはずである。皆がマナーを守り、友達や気が合う人とのコミュニケーションを楽しむ場所にしてほしい。

相談内容(2019年12月・青少年女子)

学校内で男子と2人でいたところを同級生に勝手に撮影され、メッセージアプリで個人やグループに写真が拡散されている。SNSにも拡散されているかもしれない。

アドバイス

拡散している同級生に削除をお願いして解決できると良いが、身近な大人にも相談してほしい。インターネット上で起こっているトラブルであっても根本的に解決が必要なのは学校生活や人間関係である。保護者にもお話をして、学校の先生やスクールカウンセラーなどに相談して状況を改善していけるのが一番良い。

ポイント

本人の許可なく写真を拡散させることは、その人の権利を侵害する行為となる。友達同士でもルールとマナーを守ることを大切にしてほしい。もしも自分の写真がインターネットに勝手に載せられているのを見つけた時には、写真を消してもらうこと、そして学校生活や友達関係の解決に向けて保護者や学校の先生など周囲の大人に相談してほしい。

相談内容(2019年11月・保護者・青少年男子)

メッセージアプリのグループで、息子の顔写真が許可なくアップされたり、勝手に加工されたりしている。グループに入っていない人の画像を加工している人がいたり、暴言もある。許可なしに顔写真を加工するのを止めさせたいが、このことを学校や保護者に伝えるべきか悩んでいる。

アドバイス

対処法の1つとして、迷惑な会話や、不快な投稿を見つけたときには運営会社へ通報する方法があり、アプリの利用規約を参考にしてほしい。学校や保護者へ伝えるかどうかは、学校生活を送っている息子さんの意見を尊重してほしいが、保護者として見過ごせない行動があったら、息子さんに伝えた上で学校に相談することを勧める。その場合は証拠となるスクリーンショット等を見てもらい、今後の対応を考えることになる。

ポイント

本人の許可なく写真や動画を勝手に使うことは、肖像権侵害、著作権侵害にも発展する行為だが、法律を知らずに加害者や被害者になってしまうトラブルも多く見られる。子供たちが正しい知識を持って安全にインターネットを使えるように、家庭や学校、周囲の大人たちがアドバイスしていくことが大事である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。