相談事例

ネットいじめ

相談内容(2021年11月・青少年女子)

SNSに友人との写真を載せたところ、SNSに設置している匿名の質問箱アプリに悪口が書き込まれるようになり困っている。

アドバイス

悪口や嫌がらせのような書き込みはアプリの利用規約違反にあたる可能性があり、その場合は運営会社へ通報する方法がある。また、相手をブロックすることも検討すると良い。もしも悪口の背景に友達関係のトラブルなどがあり、学校生活でも嫌なことが起きているようであれば、通報やブロックだけで解決するのは難しいため、現実の世界での解決に向けて、保護者や学校の先生にも相談してほしい。

ポイント

SNS上の気になる人に質問をしたり、自分への質問を受け付けるアプリを総称して「質問箱」といい、匿名で質問ができるものも多い。匿名性が高いと、本来の使い方ではなく、この事例のように誰かを攻撃するような悪質な使い方をされることもある。言葉の攻撃は許されることではないが、相手を特定したり相手の行為を止めることも簡単ではないため、使い始める前にこのようなリスクがあることもよく理解しておく必要があるだろう。質問箱に限らず、トラブルにあわないためには自分自身で守る姿勢も大切である。SNSは誰でも閲覧できるような設定は避け、個人が特定されるような情報を投稿しないなど安全な利用方法を心掛けてほしい。

相談内容(2021年9月・青少年女子)

初めは友達が陰口を言われたり仲間外れにされたりしていたが、それが発展して自分も嫌がらせを受けるようになった。同じ学年の生徒が入っているメッセージアプリのグループで名前を出して悪口を言われた。いじめてくる子は数名だが、その子たちから変な噂を流されて困っている。

アドバイス

メッセージアプリでの悪口についてはスクリーンショットに撮って保存しておくことを勧める。その画面を先生に見てもらうなど、身近な大人の力を借りて安心して学校に行けるように助けてもらってほしい。悪口を言ってくる人とは関わらないという考え方もあるが、インターネットは人を傷つける道具ではないことを全員に理解してもらう必要もある。担任の先生、学年主任の先生、保健室の先生、スクールカウンセラーなど、相談しやすい先生にお話を聞いてもらって解決へのきっかけをつかめると良い。

ポイント

メッセージアプリのグループ内での出来事は外部の目が届きにくく、言葉による攻撃も過激になりやすい。大勢のグループメンバーが見ている場所での悪口は心のダメージも大きいかもしれない。このことから、我慢をせずに先生や保護者など身近な大人に相談してほしい。学校での友達関係のトラブルがインターネット上にまで広がるケースは多くあり、悪口や中傷をインターネット上だけで防ぐことは難しいので、友達関係や学校生活全体を改善して防止する必要があると考えてほしい。

相談内容(2021年6月・青少年男子)

オンラインゲームで不正行為をしている人がいたので、運営側に報告したが対処されなかった。相手は知らない人だが、規約違反なので不正行為を動画サイトに公開した。すると、動画を消さないと個人情報を特定して晒すとコメント欄に書かれた。どうしたら良いか。

アドバイス

一般的に考えて、自分から個人情報を教えていなければ相手が本当に知っているとは考えにくい。しかし、インターネット上で自身が公開してきた動画、プロフィール、発言内容などをつなぎ合わせて個人にたどり着くこともあり得るので、発信内容を見直すことを勧める。万が一、本当に晒されるようなことがあれば、削除依頼をしたり警察へ相談するなどで対処してほしい。相手の言葉に過剰に反応せずに、ブロックをしたり運営会社へ通報するなどを家族と相談できると良い。

ポイント

利用規約違反を運営会社に報告したのは正しいが、相手の行為をインターネット上に公開するのは適切な手段ではなかったかもしれない。運営会社に報告したあとは、どのような措置がとられるかは運営会社に判断を委ねることになるため、望み通りの結果にならないこともあると理解してほしい。これ以上被害を大きくしないためにも、自分自身はルールを守ることが大切であり、身近な大人の助言を聞きながら行動してほしい。

相談内容(2021年5月・青少年男子)

チームを作って遊ぶオンラインゲームでいじめられている。ゲーム中に口論になったり、相手への返事ができないとすぐに中傷される。関係ない人にも傷つくことを言われたりしている。これまでは無視したり反論したりしたが、どうするのが良いのか。

アドバイス

相手からの挑発に無視をするのは正しい対応である。相手への怒りや不満は、誰かに聞いてもらうことで抑えられることもあるので、ゲーム内で打ち明けられる人や、身近にいる親しい人に話すことも大切である。ゲームもコミュニケーションの場であり、相手の言葉を冷静に判断し、自分の感情を相手にぶつける前に、相手はどう思うかを考えられると良い。ゲームにも利用規約があるので、相手の言動に規約違反があれば、運営会社に報告することも可能だろう。

ポイント

オンラインで利用者同士でコミュニケーションができるゲームが増えている。仲間同士で連携することで学べることもたくさんある一方、ゲーム中は思考や言葉遣いが過激になりやすく、喧嘩、中傷、いじめなどのトラブルに発展しやすい面もある。過激な言葉をかけられ、ゲームが終わっても嫌な感情を引きずってしまったときには、現実の世界で身近な人に話を聞いてもらうことを大切にしてほしい。傷つく言葉に我慢できないと感じたら、いったんゲームから離れる勇気も必要かもしれない。

相談内容(2021年2月・青少年男子)

SNSに自分のなりすましアカウントがあり、嫌な写真を載せられたり、写真を加工されたりしている。そのアカウントは自分とまったく関係のない人と繋がっている。SNSの運営会社に何度も削除依頼をして、本人確認の手続きもしたが対処されていない。

アドバイス

インターネット上に投稿された情報を削除できるのは、基本的には投稿した場所を管理している人か、投稿した本人となる。SNSの場合は運営会社へ違反報告をすることができるため、SNSのヘルプページで報告方法を確認してほしい。また、なりすまし以外にも嫌がらせ、いじめ、プライバシー侵害などの報告もできるので試してみてほしい。今後の証拠保存のために、投稿内容やアカウント名などを保存しておくと良い。なお、報告をしても即座に対応がなされるとは限らず、対応を待つ必要もあると考えてほしい。

ポイント

なりすましは本人だけでなく、友達や身近な人までも被害に巻き込まれる可能性があり、多くのSNSはなりすまし行為を禁止している。このため、被害にあってしまったときには運営会社へ通報や報告をすることが早い解決につながる。その際は正しい方法で正確な情報を伝える必要がある。本人だと証明できることが重要であり、運営会社であっても本人確認ができなければ対処されない可能性を理解し、利用規約をよく読み、間違いや不備がないかをしっかり確認することが大事である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。