相談事例

料金関係

相談内容(2021年11月・保護者・青少年男子)

子供が保護者のスマートフォンを使って勝手にゲームで課金をしていたことがわかった。スマートフォンはロックしていたが子供が解除してしまったようだ。利用明細を調べたら何度も課金を繰り返していた。アプリの公式マーケットへ払い戻し請求の手続きをしたが、払い戻しができるかどうかわからない。

アドバイス

未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ないで行った法律行為は、取り消すことができると民法で決められている。契約を取り消すには満たさねばいけない要件があり、関係する各社との交渉も必要になり、返金が可能かどうかの判断はケースバイケースである。詳しくは最寄りの消費生活センターへ相談することを勧める。その際には、いつ、どのようにして、いくら、どこに払ったのか等を詳しく時系列のメモにしておくと良い。

ポイント

子供専用の端末にはフィルタリングやペアレンタルコントロール(機能制限)などで課金ができないように対策されているかもしれないが、制限のない大人の端末で子供が課金をしてしまうトラブルも多く起きている。「未成年者契約の取り消し」は必ず適用されるとは限らないため、子供がインターネットを利用する家庭では、保護者や家族の端末にもトラブル防止対策が必要かもしれない。機械的な対策だけでなく、お金の大切さを親子で話し合ったり、ゲームをするときの約束事や、課金も含めて、ほしいものがあるときには保護者に相談するといったルール作りも大切にしてほしい。

相談内容(2021年8月・保護者・青少年男子)

子供に契約切れのスマートフォンを渡し、自宅にいる時だけゲームを許可していたが、クレジットカード会社からの明細書を見て、何万円も課金していたことがわかった。解約したスマートフォンで課金ができるとは知らなかった。フィルタリングも契約切れで制限がかかっていなかった。今後どのようにすれば良いのか。

アドバイス

未成年者が契約などの法律行為をする場合には、法定代理人(保護者)の同意が必要であり、「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」ということが民法で決められている。ただし契約を取り消すには要件があり、ゲーム会社やクレジットカード会社などとの交渉も必要になる。まずは、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談することを勧める。その際には、いつ、どのようにして、いくら、どこに払ったのか等を詳しく時系列のメモにしておくと良い。購入履歴を確認し、請求金額と一致していることも念のため確認しておくことを勧める。

ポイント

スマートフォンを解約すると毎月の通話料金などは発生しなくなるが、インターネットに接続すればアプリをダウンロードすることも、オンラインゲームで遊ぶこともできる。端末にクレジットカード情報が記憶されていれば、買い物や課金も簡単にできてしまう。一方で携帯電話会社から提供されていたフィルタリングサービスは、解約と同時に停止されるため、制限のない状態でインターネットを使うことになる。このように、解約したあとのスマートフォンの状態について保護者が理解し、子供が安全にインターネットを使うための対策ができているか確認しておくことが大事である。

相談内容(2021年5月・保護者・青少年男子)

子供が祖母のスマートフォンを借りてオンラインゲームを利用し、高額課金をしていた。クレジットカードの請求書が届いてわかった。以前、祖母が息子に少額の課金をするためにクレジットカード番号を教えていたようだ。その後、番号を入力しなくても課金ができる設定になっており、息子も課金をした自覚がなかったようである。

アドバイス

保護者が許可していない未成年者の課金については、民法の定めで「未成年者契約の取り消し」が可能だとされている。取り消しの対象になるかどうかはゲーム会社等との交渉次第となる。詳しくは最寄りの消費生活センターに相談することを勧める。相談する際には、ゲーム名や金額のリストをまとめておくと良い。今後は同様のトラブルを再発させないように、子供に貸し出すときのルールやスマートフォンの制限について検討することを勧める。

ポイント

子供のゲームでの課金は、保護者の知らない間に起こり、請求書を見て初めて知るケースが多い。スマートフォンにクレジットカード情報が記憶されていたり、メールで届く決済の通知を見逃してしまうなどが重なり、気づいた時には高額に積み上がっていることもあるのがインターネット上の課金の怖さである。だからこそ未然防止の対策が不可欠である。オンラインゲームを利用するときのルールについて、日頃から家族でしっかりと話し合うことを大切にしてほしい。

相談内容(2020年12月・保護者・青少年男子)

息子が専用のタブレットを利用し、ゲームに高額の課金をしていた。保護者名義のクレジットカードを持ち出して勝手にクレジットカード番号を入れていたようだ。カード会社から明細が送られてきてわかった。

アドバイス

保護者が許可していない課金については、民法の定めで「未成年者契約の取り消し」が可能だとされている。しかし、すべてのケースに適用されるとは限らず、ゲーム会社などとの交渉次第であり、詳しくは最寄りの消費生活センターに相談することを勧める。相談する際には、課金した日付や金額の明細が整理されていると良い。

ポイント

ゲームの課金はインターネットと端末があれば子供でも簡単にできてしまう。その場でお金を支払わないため、ゲームに夢中になって過度に課金をしてしまうトラブルは大人でも起きていることから、子供の課金トラブルを防ぐには保護者の役割が大事だと考えてほしい。子供の端末にはフィルタリングや機能制限を利用して、子供だけでは課金ができないように制限することが対策の1つである。また、クレジットカードは名義人以外は利用できないことを親子で話し合っておくと良いだろう。

相談内容(2020年11月・保護者・青少年男子)

子供がゲームで高額課金をしていた。明細をあまりチェックしていなかったので気づくのが遅れてしまった。以前は子供専用の携帯電話を持たせていたが、ゲームばかりしているので取り上げていたところ、保護者の端末が使われてしまった。このような場合はどうすれば良いか。

アドバイス

未成年者が契約などの法律行為をする場合は、法定代理人(保護者)の同意が必要であり「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取消すことができる」と民法で定められている。ただし、契約を取り消すには要件があり、ゲーム提供会社等との交渉も必要になる。このため、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談することを勧める。いつ、いくら使ったかなどの詳細を事前に整理しておくと良い。

ポイント

子供が課金の意味を理解しないまま、アイテムが欲しくて勝手に購入してしまったとしても、保護者の管理責任を問われて支払い義務が生じてしまうこともある。だからこそ保護者は、子供が安易に課金できないような工夫をしておくことが大切である。子供の携帯電話はもちろん、保護者の端末、家庭内にある回線契約のない端末、家族共有のPCなど、子供が利用する機器にはフィルタリングや機能制限などの機械的な対策をしておくことが推奨される。また、アイテムが欲しいときには保護者に相談するなど、課金のルールについて親子でお話し合いをして、子供自身も納得できるように決めることも大事なことである。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。