相談事例
料金関係
相談内容(2019年12月・保護者・青少年女子)
娘が保護者のスマートフォンでゲームで遊んでいて、キャリア決済で何万円も課金をしていたようだ。まったく知らず、娘もお金を使っているとは思っていなかった。携帯電話会社から、料金が高額になっているとの連絡があって知った。
アドバイス
民法では、保護者の同意を得ていない未成年者の契約や購入を取り消すことができると定められており、法律に沿って返金される可能性がある。適用されるかどうかはケースバイケースであり、保護者の承諾を得ていないこと、金額が子どもが通常払える範囲を大きく超えること、ゲームの利用規約違反がないことなどが判断材料になるようだ。詳しい状況を整理し、最寄の消費者センターへ相談することを勧める。
ポイント
子供が利用するスマートフォンには、保護者の所有物であっても必ずフィルタリングを利用してほしい。スマートフォンで利用できるアプリや機能を制限することにより、保護者が意図しない課金の防止にもつながる。ゲームで遊ぶための年齢も子供の正しい年齢に設定しておく必要がある。利用規約をよく読み、どこまでが無料でどこからどのような操作をすると料金が発生するのかについても親子で事前に確認しておくと良いだろう。
相談内容(2019年9月・保護者・青少年男子)
自分専用のスマートフォンでゲームで遊んでいたときに、ショップを開き、有料とは知らずにアイテムを購入してしまった。間違えて購入してしまったものなので課金の取り消しをしたい。保護者にも相談しているがどのように対応したら良いか。
アドバイス
保護者が同意をしていない未成年者による契約は、「未成年者契約の取り消し」という法律に当てはめて、返金の交渉ができる可能性がある。法律が適用されて取り消しが可能かどうかの判断はケースバイケースと思われるため、課金までの詳しい状況を整理して自宅近くの消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
アプリ内課金があるゲームでは、追加機能やアイテムを有料で購入することになるため、無料で遊べるゲームであっても注意が必要である。一定時間内であれば、利用規約に従って返金手続きができる場合もある。手続きができない場合は、保護者の同意を得ていない契約として取り消しを申請する方法がある。法律に沿った救済措置を受けるためにも、正しい年齢で利用しているなど、利用規約が守られていることが大事なことである。
相談内容(2019年7月・保護者・青少年男子)
子供が古い端末から複数のゲームアプリで課金をしてしまった。数週間のあいだ、1日に何回も課金していたことも分かった。金額が高額で焦っている。
アドバイス
遊んでいたゲームと課金をした日時について利用明細を出しておくと良い。料金がクレジットカード決済によって請求されるのか、携帯電話会社の収納代行サービスとして請求されるのかを見極めて、その利用明細を取得することを勧める。民法では、未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができると決められている。法律が適用されて返金が可能かどうかの判断はケースバイケースと思われるため、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談すると良いだろう。
ポイント
回線契約をしていない古い端末であっても、Wi-Fiを利用してインターネットに接続すれば、オンラインゲームで遊んだり、買い物をすることもできてしまう。子供が使用する端末にはフィルタリングを利用して、予期しないトラブルを防ぐことが保護者の役割と考えてほしい。子供が利用して良いアプリの管理、課金防止、時間制限の設定も重要である。パスワードも勝手に解除できないように保護者がしっかり管理しておくことが大切である。
相談内容(2019年6月・保護者・青少年男子)
息子が祖母のスマホでゲームの課金をしていて、知らないうちにクレジットカード決済で引き落とされていた。カード会社からの明細を確認していてわかった。今までの利用料金はすでに引き落とされている。家ではゲームを禁止しており、祖母のところへ行って課金しているとは思わなかった。祖母もスマホを貸していたが課金には気が付かなかった。息子は課金の意識はなかったがゲームアプリのダウンロード、パスワード解除などを自分で操作したようだ。
アドバイス
民法では、未成年者が法定代理人(保護者)の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができると定められており、法律に沿って返金される可能性がある。ただし無条件で認められるわけではなく、保護者のカード管理の状況、子供が年齢を偽っていないかなどで判断される。詳しい状況を整理し、最寄の消費者センターへ相談することを勧める。
ポイント
オンラインゲームでは、お金を使っている現実味がないまま課金してしまうケースも多いようである。今回のことをきっかけに、現実世界で買い物をするときと同様に、遊びたいゲーム、欲しいアイテムはお金を支払って購入するものであることを家庭でしっかり話し合えると良い。インターネット上では、未成年者が利用していたことを証明するのは簡単ではないため、未然防止の対策も大事であり、子供が使う端末には必ずフィルタリングを利用してほしい。
相談内容(2019年5月・保護者・青少年男子)
子供が保護者のタブレットでゲームの課金をしてしまい、クレジットカードで高額が決済されていた。タブレットを自由に使わせることはなかったが、保護者の机から持ち出したようだ。タブレットにパスワードは設定しておらず、クレジットカード情報が登録されている。支払いの取り消しをしたい。
アドバイス
未成年者契約の取消の法律に沿って、保護者の同意を得ていない未成年者の契約や購入は取り消しができる。法律の適用には条件があり、たとえば保護者の承諾を得ていないこと、金額が子供が通常払える範囲を大きく超えること、ゲームの利用規約違反がないことなどでケースバイケースで判断される。詳しくは最寄りの消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
子供がインターネットで無意識に課金をしてしまったような場合でも、未成年者契約の取消が必ず適用されるとは限らないため、保護者の端末を子供に貸し出している場合は特に、事前の対策が大切である。1つは、子供に保護者の端末を貸し出すたびにフィルタリングを有効にすることである。課金を制限するなどペアレンタルコントロールの利用も予防策になる。保護者が不在の間に勝手に利用できないように、端末をパスワード保護しておくことも有効だろう。子供の年齢に合わせて、日頃からゲームとの付き合い方を親子で話し合っておくことも大事である。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。