相談事例

料金関係

相談内容(2020年9月・保護者・青少年男子)

子供が保護者のスマートフォンを勝手に操作しゲームで課金をしてしまった。高額な支払いを請求されているが、取り消しは可能か。

アドバイス

民法で「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」と決められており、今回の課金についても返金の交渉ができる可能性がある。契約を取り消すには要件があり、ゲーム会社、クレジットカード会社や携帯電話会社等との交渉も必要になると思われる。このため、お住まいの地域にある消費生活センターにこれまでの経緯を詳しく話し、今後の交渉方法を相談することを勧める。

ポイント

未成年者が保護者に無断で課金をしてしまった場合、「未成年者契約の取り消し」が救済措置となるが、必ず取り消されるとは限らないため、スマートフォンの管理、クレジットカード情報の取り扱いには家族で気を付けてほしい。保護者のスマートフォンを子供に貸し出すときには何のために使うのか、どんなアプリを利用するのかをしっかり話し合うとともに、無断で利用しないなどのルールも必要かもしれない。端末のロック、フィルタリング、機能制限など、機械的な対策を講じておくことも大事である。

相談内容(2020年8月・保護者・青少年男子)

息子が保護者のスマートフォンを使い、ライブ配信アプリで課金していたことがわかった。好きな配信者を応援するためにゲーム内のコインを何度も購入していたようだ。スマートフォンにクレジットカード情報が保存されていたため、簡単にカード決済ができてしまったらしい。高額なので支払えずに困っている。

アドバイス

民法では、未成年者が契約などの法律行為をする場合には、法定代理人(保護者)の同意が必要であり、「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」と決められている。ただし法律が適用されて返金が可能かどうかの判断はケースバイケースであるため、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談することを勧める。課金の履歴を印刷するなどして用意しておくと良い。

ポイント

インターネット上でライブ動画の配信や視聴ができる「ライブ配信アプリ」が増えている。その多くは無料だが、「投げ銭」(好きなライブ配信者を応援するための課金)ができる機能がある。1回の課金は少額であっても、何度も繰り返すことで想像以上に高額に積み上がってしまうのがインターネット上の課金の怖さである。お金の知識が十分でない子供は、現実味がないまま課金を繰り返してしまう可能性もある。このような点からも、子供がインターネットを利用する家庭では、フィルタリングや機能制限を利用するなど、想定外のトラブルの防止対策をしてほしい。

相談内容(2020年5月・保護者・青少年男子)

子供が保護者のスマートフォンを使いゲームで遊んでいたが、画面上に出てくるコインが有料だと知らずに課金をしてしまったようだ。携帯電話の請求金額を見て初めて分かった。高額なので返金のためにどう対応すれば良いか。

アドバイス

民法では、未成年者が契約などの法律行為をする場合には、法定代理人(保護者)の同意が必要であり、「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」と決められている。ただし法律が適用されて返金が可能かどうかの判断はケースバイケースであるため、お住まいの地域にある消費生活センターへ相談することを勧める。ゲームの利用履歴を印刷するなどして用意しておくと良い。

ポイント

「未成年者契約の取り消し」は、社会経験や法律知識が未熟な未成年者のための救済措置だが、インターネット上での課金の操作は、特に大人のスマートフォンが使われていると、未成年者の行為だと証明するのは簡単ではない。今回のトラブルを機に、ゲームで遊ぶ場合のルールを親子で話し合えると良い。保護者のスマートフォンであってもフィルタリングを利用するなど、トラブルから守る対策をしてほしい。

相談内容(2020年4月・保護者・青少年女子)

保護者が普段使っているスマートフォンを子供が利用し、ゲームで数回課金をしていた。メールが届いて判明した。とても高額で驚いた。キャンセルすることはできるのか。

アドバイス

払い戻しが可能かどうか、公式ストアの説明に従って操作をしてほしい。公式ストア側での返金が難しいようであれば、消費生活センターへ相談することを勧める。相談の際には、子供が保護者のスマートフォンを使って無断で課金をしたこと、いつ何のゲームでいくら使ったのか等の詳細を伝えてほしい。また、未成年者契約の取り消しの適用が可能かについても相談することを勧める。

ポイント

子供による予期しない高額課金は、保護者や大人のスマートフォンを借りて利用しているときに起こるケースも多く見られる。大人のスマートフォンにはフィルタリングが利用されていないことも多く、クレジットカード情報が記録されていれば、決済も簡単にできてしまう。ゲームの利用年齢が子供の年齢に設定されていなければ、ゲーム会社が設定する課金上限の適用も難しくなる。このように、特に低年齢の子供に貸し出している家庭では、貸し出し方について家族で共有し、子供が安全に利用できるように対策をとることが大事である。

相談内容(2020年2月・保護者・青少年男子)

子供がオンラインゲームにお金を使っていた。課金ができないように管理していたのだが、端末にクレジットカード情報が残っていた。ゲーム会社やクレジットカード会社に交渉したが、消費生活センターに相談してほしいと言われている。

アドバイス

民法で「未成年者が法定代理人の同意を得ないでした法律行為は、取り消すことができる」と決められており、今回の課金についても返金の交渉ができる可能性がある。しかし、どのような状況でも返金が可能ではなく、ゲームの設定、利用状況、クレジットカードの管理状況などに応じてケースバイケースである。消費生活センターにこれまでの経緯を詳しくお話して、今後の交渉方法を相談することを勧める。

ポイント

インターネット上では、未成年者がクレジットカードを使ったり、高額な課金をしていることを証明するのは容易ではない。これは現実世界での買い物との大きな違いだろう。保護者にできる対策の1つは、子供だけでは課金ができないようにフィルタリングや機能制限を利用することである。クレジットカード情報の管理、パスワードの扱いなどを定期的に見直しておくことも大切である。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。