相談事例
料金関係
相談内容(2016年9月・保護者・青少年女子)
携帯電話会社の請求書が高額だったので利用明細を調べてもらったところ、日付と利用金額の明細書が出てきた。娘に明細書を見せたところ、スマートフォンで遊んだゲーム内で課金をしたようだ。ゲームでお金を使った記憶はあったが、正確に何にいくら使ったのかは覚えていないようだった。クレジットカード決済により、すでに一部は引き落とされてしまった。
アドバイス
利用明細に書かれた日付と金額をもとに、改めて娘さんと一緒に、どのゲームにいくら使ったのかを時系列で思い出し、記録してほしい。ゲーム内課金があることを娘さん自身がしっかりと意識する必要があるだろう。未成年であることから、法定代理人である親の同意がない場合、民法では原則として未成年者の契約を取り消すことができる。ただし保護者によるクレジットカードの管理状況にもよるので、消費生活センターへ相談することを勧める。
ポイント
保護者の知らない間に子供が決済を行ってしまった事例である。オンラインゲームで遊ぶ時には、何が無料で何が有料かを子供自身が意識する必要があるだろう。スマートフォンの設定によっては、一度クレジットカード情報を入力して決済を行うと、その後は決済ごとに入力をしなくても購入できてしまうことも考えられる。その危険性を保護者が理解し、子供とコミュニケーションを取りながらゲームの利用情報を把握しておく努力が必要だろう。
相談内容(2016年8月・保護者・青少年女子)
子供に保護者のスマートフォンをたびたび貸して、無料ゲームで遊ぶことを許可していた。課金をしない約束をしており、子供を信用していたが、購入を知らせるメールが何通も届き、高額の課金をしていることがわかった。課金のためのIDとパスワードを子供が覚えていたらしく、我慢できずに勝手に入力してしまったようだ。このような場合は支払わないといけないのだろうか。
アドバイス
民法により、保護者が同意せずに未成年者によって行われた契約は取り消しの対象になり得るが、オンラインゲームの場合はそれを証明するのが難しく、適用されないケースもある。保護者のスマートフォンを使っていたのであれば、未成年者であっても親の年齢で利用したと判断される可能性もあり得るだろう。利用してしまった背景はケースバイケースなので、消費生活センターに相談することを勧める。
ポイント
無料のゲームには、ゲームを続けるうちに次第に無料の範囲を超えて有料アイテムが欲しくなるような誘惑が仕掛けられているものも多い。一度課金をしてしまうと、大人であっても自制か効かずに使い過ぎに陥りやすいので注意が必要である。子供がスマートフォンでゲームを利用する場合は、親子でのルール決めに加え、機械的な対策として、子供が利用できる機能に制限を設ける 「ペアレンタルコントロール」の設定をし、パスワードの管理も徹底しておくことが最低限必要だろう。
相談内容(2015年6月・保護者・青少年男子)
携帯電話を子供が利用している。メールと電話が目的であり、インターネットには繋がらない設定である。料金は、子供のメールアドレス宛てに届くので、毎月チェックをしていたが、今回、設定以上の料金というメールが届き、高額なパケット料金が発生していることが分かった。すぐに携帯電話ショップに行くと、保護者が知らない間にインターネットが使える設定に変更されていた。どうしたら良いか。
アドバイス
パケット定額制に加入していない契約者が高額なパケット代を請求されたという例は他にもある。パケットの使い過ぎによる高額請求の救済策も用意されているが、その条件は会社によっても違いがあるので、ショップへ行き、どのような条件で、救済がされるのかの交渉をする必要があり、大事な内容は紙に書いてもらうことを勧める。今回のような例を「パケ死」と呼ぶので、インターネットで検索すると参考になる事例が見つかるかもしれない。
ポイント
保護者が知らない間に設定変更がなされ、高額なパケット通信料金が発生してしまったトラブルである。携帯電話会社が提供するパケット通信サービスは、送受信するデータの量に応じて料金が発生する。短時間の利用であっても、動画サイトを閲覧したり、ゲームをダウンロードしたりすることで、思いがけず高額な請求を受けてしまうため注意が必要である。携帯電話会社による救済措置が用意されているが、保護者としては、料金に関わる設定に関しては、操作方法や権限を正しく理解した上で、パスワード保護などの対策をしておくことが大事だろう。携帯電話機にどんな機能が搭載され、どのような仕組みで動作するものなのか親子で理解し、話し合うことも不可欠である。
相談内容(2015年3月・保護者・青少年男子)
息子に保護者のスマートフォンを貸し、無料ゲームをダウンロードするためにパスワードを入れた。その後、数日間で有料アイテムを購入したらしい。クレジットカード会社から問い合わせがあったが、その時点では息子が使ったとは思わず、使っていないと答えた。しかしその後、スマートフォンをチェックすると、購入履歴があることが分かった。クレジットカード払いのメール告知は確かに届いていたが気付かず、対応に悩む。どこに、どのような相談ができるのかを知りたい。
アドバイス
ゲームの利用契約に同意して申し込みをしたのは未成年者であり、法定代理人である保護者の同意がなければ民法の観点から原則として契約を取り消すことができる。ただし、パスワードを入れたこと、その後の管理に関して保護者の責任も免れないかもしれない。消費生活センターや法律専門機関に相談することを勧める。
ポイント
無料で遊べるオンラインゲームであっても、有料のアイテムを購入することでゲームが大きく広がり、子供達がより熱中する場合がある。保護者が一度クレジットカード番号を入力すると、その後は継続的にアイテム等を購入できる場合もあるので、保護者の責任として子供が何というゲームサイトで、どのように遊んでいるのか注意を払う必要があるだろう。またゲームがどこまでが無料で、料金が発生するのはどこからかを、子供と一緒に保護者も確認しておくべきだろう。
相談内容(2014年12月・保護者・青少年女子)
子供の携帯電話の料金について、電話会社から郵送で通知が届いたのだが、高額の使用料金が発生しておりびっくりしている。携帯電話は、元々は自分が使っていたのだが、数カ月前から子供専用に使わせることにしたものである。自分がその携帯電話を使っていたときは電話とメールしか利用していなかった。通知によると、使用料金はメールとゲームのようだ。
アドバイス
ゲームの料金やパケット通信料が発生している可能性がある。お子さんがどんなサイトでどのような操作をしたのか、丁寧にお話を聞き、正確な情報を確認することを勧める。電話会社にも明細について問い合わせをして、何の料金なのか説明を受けることを勧める。必要に応じて料金の相談をすることになるだろう。場合によってはゲーム会社、クレジットカード会社も相談先になるかもしれないが、詳しくは、消費生活センターに問い合わせをすると良い。
ポイント
携帯電話でゲームをダウンロードすると、有料ゲームならばアイテム料金などが発生し、さらに通信費用としてパケット通信料がかかる。パケット通信料は、やり取りするデータの量に応じて料金が発生するため、パケット定額制の契約でない場合は注意が必要である。今回の事例のように、保護者が利用していた携帯電話を子供専用に利用させる場合には、いったん契約内容の見直しを行い、フィルタリングサービスへの加入など、子供の年齢や使用目的に沿った契約内容であるか検討する必要があるだろう。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。