相談事例

性的トラブル

相談内容(2017年3月・青少年女子)

SNSに突然ダイレクトメッセージが来て、「あなたは、危険です。今すぐ下着姿の写真を送ってください。そうすれば私が協力し助けます」と書いてあった。断ったが何度も脅され送ってしまった。その後も、裸の写真を要求されたので拒否すると、今までの写真を友達に送ると脅してきた。

アドバイス

18歳未満の下着姿を含む裸の画像や映像を撮影して送信することは児童ポルノ禁止法に違反する。相手の行為も刑法に抵触している可能性が高い。下着姿の画像を所持していることも取り締まりの対象になる。相手に渡した情報は何か、相手の情報は何か(相手のSNSアカウント等)を紙に書き出し、SNSでのやり取りが残っているならば証拠として保存しておくと良い。脅されている状況から、できれば保護者に事情を打ち明けて、一刻も早く警察に相談してほしい。また、今後は万が一顔がはっきりと分かる写真がインターネット上に無断で掲載されているのを見つけた時には、削除についてしっかりと対応していくことになる。

ポイント

相手から何度も脅されて下着姿の自画撮りを送ってしまった例だが、自分の手から写真が離れた時点で、それを取り戻すことはほぼ不可能だと再認識してほしい。この事例のように、相手に脅されて自画撮り写真を送ってしまうことも、児童ポルノ禁止法に違反する行為であることを忘れないでほしい。自画撮りの被害は急増しており、巧妙な手口も見られる。青少年は、やり取りをしているネット上の相手の本当の目的は何か、冷静になって考えられると良い。そして何より大事なことは、心配事が起きたときに一人で判断せず、保護者や警察へ相談することである。

相談内容(2016年11月・青少年女子)

同じスポーツをしている人と知り合いたくてSNSで色々な人をフォローしていた。すると、フォローのお礼がSNSのダイレクトメッセージで届いたので返事を返し、やり取りをしていた。相手が卑猥な話をしてきたが、そのままやり取りをしていると、急に、胸の写真送ってほしいと言われた。無視をしていると、早く送らないと今までの会話をバラすと言われ、仕方なく送ってしまった。その後も、もっと写真や動画を送れと言われた。

アドバイス

送ってしまった画像や情報を取り戻すことは、ほぼ不可能だと考えてほしい。相手に渡した画像や情報がどのように使われるのかは、その人以外分からず、相手が利用するのを止めることも難しい。自分の手を離れてしまった以上は、自分でコントロールできるものではない。相手に渡した情報、相手の情報は何かを紙に書き出しておくと良い。相手とのこれまでのやり取りや連絡先は念のため消さずに証拠として保存し、住まいの近くにある警察署に相談してほしい。

ポイント

同じスポーツをしている人や趣味が合う人と出会えるのはSNSの魅力だが、インターネット上では相手が常に本当のことを言っているとは限らない。最初は楽しく接していても、それが本当の姿とは限らない。写真を送ってほしいと要求された時点で、相手から離れる勇気が必要である。SNSに潜むこのような危険な一面を青少年は理解し、SNSとどのような付き合い方が安全で望ましいのかを保護者と一緒に考えられると良いだろう。

相談内容(2016年10月・青少年男子)

過去にSNSで知り合った人と性的な画像や動画を交換した。そのSNSは現在も利用しており、最近、フォローしたいという人から連絡をもらい承認した。すると、「これはお前だろう」と過去に交換をした性的動画のスクリーンショットが送られてきた。動画には顔も写っており、SNSのアカウントも写っていたので、言い逃れができないと思い、自分であることを認めた。相手から、裸の画像を送るように要求され、送らないと動画をネットに拡散させると言われている。拡散させないためにどうしたら良いか。

アドバイス

18歳未満の性的な画像や動画は児童ポルノであり、自ら送る行為は法律違反である。児童ポルノを要求することも、児童ポルノを所持していることも法律違反である。脅す行為もまた刑法に反する行為である。これらのことから、保護者にお話しして一緒に警察に相談したほうが良いだろう。相手とのやり取りは大事な証拠になるので消さずに残しておくと良い。状況証拠が揃い、被害届が受理されれば、脅しの相手を特定することができるかもしれない。特定できたらその動画の入手先や、少なくとも相手の手元から削除される可能性がある。

ポイント

過去にインターネット上で知り合った人に渡した自分の動画が他の人の手に渡り、SNS上で自分だと特定されてしまった事例である。一度自分の手元を離れた画像や動画を取り戻すことは難しく、想像以上に広範囲へ拡散してしまう可能性があることがよく分かる事例である。1対1で交換したつもりであっても、インターネット上に公開されてしまえば、世界中に公開することと同じであることを青少年には理解してほしい。個人を特定できるような情報を、他人に安易に渡さないことがトラブル防止につながる。

相談内容(2016年9月・青少年女子)

知り合いの男性と無料通話アプリで連絡をするようになった。色々なことを言い合い、冗談で過激なことも話すようになって、冗談のつもりで下着を見せると言ったら突然脅し口調になり、早く送れと言ってきた。断ったら更に怒ってしまった。どうすれば良いのか。

アドバイス

下着姿であっても、自分で撮影して相手に提供したとしたら、児童ポルノ禁止法に違反してしまう可能性が高い。相手の行為も、18歳未満の児童に対して性的な写真を要求することは違法であり、児童ポルノを単に所持しているだけでも法律に抵触し、厳しく罰せられる。このことから、相手の要求にはきっぱり断ることが一番大事なことである。これ以上のトラブルに発展させないために、できれば保護者にこれまでの経緯をお話して、一緒に対処してもらうことを勧める。相手に渡した情報、相手のことで知っている情報等の詳細を紙に書き出し、相手とのやり取りも、スクリーンショットに残すなどして、消さずに保存しておく。それらを持って警察に相談することも可能である。保護者の方と良くお話をしてほしい。

ポイント

インターネットを通じたやり取りでは、写真や動画の交換、ビデオ通話も容易であり、異性との間では安易な気持ちから、性的な会話や過激な言動にも発展しがちである。しかし、インターネット上のやり取りも、別世界の出来事ではなく、現実生活の一部であることを意識する必要があるだろう。守るべき法律、マナー、プライバシーがある。トラブルに巻き込まれないための振舞い、危険だと感じた相手への対応も、現実の世界と同じであることを忘れてはならない。

相談内容(2016年8月・青少年女子)

ある日、ネットで知り合った男子と仲良くなり付き合うことになった。しかし、彼が胸などの写真を要求するようになったので断わり続けた。未成年なので児童ポルノに当たるのか。警察に相談したらどうなるのか。相手の男子は自分以外にも付き合っている子がいて、他の人たちにも要求しているようだ。

アドバイス

18歳未満の下着姿を含む裸の画像や映像を撮影して送信することは、児童ポルノ禁止法違反にあたる。性的な画像や映像を要求した相手の行為も児童ポルノ禁止法および刑法に抵触する可能性が高いだろう。児童ポルノを所持していることも取り締まりの対象となる。相手に渡した情報、相手のことで知っている情報を紙に書き出し、相手とのやり取りや連絡先も証拠として保存しておくと良い。今後のためにスクリーンショットなども利用すると良い。それらを持参し、保護者と一緒に警察へ相談に行くことを勧める。

ポイント

18歳未満の下着姿を含む裸の画像や映像は児童ポルノと呼ばれ、日本の法律では「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」で決められていることがある。児童に裸の写真等を要求すること、所持していることも違反であるが、児童が自分の裸を撮影し、メール等で送信する行為も違反である。このことから、裸の写真を要求された場合には、裸の写真を撮影し、送ることは法律に違反する行為であることをしっかりと認識した上で、脅されたとしても写真を送ることはせず、すぐに警察へ相談してほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。