相談事例

性的トラブル

相談内容(2022年1月・青少年女子)

数年前に知らない人に顔写真や性的な自画撮り写真を送ってしまった。趣味で利用していたSNSアカウントにも顔写真を載せていたこともあり、今になって拡散されていないか不安になっている。

アドバイス

数年前のことでも良いので、自宅を管轄する警察にお話しをしてほしい。18歳未満の青少年の性的な写真は児童ポルノにあたり、相手が性的興味を満たす目的で所持していたり、インターネットに拡散させるような行為は違法である。また、児童ポルノを不当に要求することも東京都では条例違反である。写真も含め、相手に渡した情報を取り戻すことは難しいが、不安を抱えるよりは、警察に相談をして可能な限りの対応してもらうことを勧める。写真を送った経緯や相手の情報(SNSアカウント等)が残っていれば大事な証拠となるので、消さずにスクリーンショットなども使って保存しておくと良い。

ポイント

相手が誰であっても、自分自身の性的な自画撮り写真は撮らない、撮らせない、送信しないを守り、要求されても踏みとどまってほしい。デジタル写真は簡単にコピーできてしまうため、一人だけに送ったつもりでも繰り返しコピーされてしまうかもしれない。その写真がインターネット上に拡散してしまうと、完全に止めることが難しくなることも知っておいてほしい。裸を見せないと「個人情報を拡散する」と脅される青少年も多いことから、インターネットで知り合った人など面識のない人には個人情報を簡単に教えないことも徹底してほしい。

相談内容(2021年10月・青少年女子)

パパ活でお金をあげると言われて性的な動画の撮影に応じてしまった。相手からは拡散しないと言われ、そのときは大丈夫だと思ってしまったが、将来、拡散されてしまうのではないかと心配になった。画像がインターネットに掲載された場合はどうしたら良いか。

アドバイス

18歳未満の青少年の性的な画像だとしたら、インターネットに拡散させるような行為は児童ポルノ禁止法違反となる。また、18歳に達していた場合でも、プライベートな性的画像を無断で公表する行為はリベンジポルノ防止法という法律で禁止されている。このことから、万が一自分の性的な画像を見つけたら、通報や削除依頼の対応をとっていくことになる。不安な状況については迷わず警察にも相談してほしい。

ポイント

相手が誰であってもどんな理由があっても、自分自身の性的な写真や動画を渡すことも撮らせることもしてはいけない。相手の手元から情報を消してもらうことはとても難しく、特にSNSなどインターネットを通じて知り合った相手であれば、アカウントの削除、ブロック、電話番号、メールアドレスの変更などされてしまえば連絡ができず、相手を見つけることが難しくなる。このような心配事のほかにも、パパ活には金銭被害や性被害、命の危険さえもあり、絶対にやってはいけない行為だと考えなければならない。

パパ活の事例については以下のサイトもご覧ください。
ぴすなび@SNS 東京都都民安全推進本部

相談内容(2021年8月・青少年女子)

SNSでパパ活をしてしまった。相手から性的な写真を要求されて、顔を隠した自画撮り写真を送ってしまった。卑猥な質問をされたので、SNSの通報機能を使って通報したが怖くなった。

アドバイス

相手を通報したのは正しい対応である。18歳未満の児童の性的な写真は、水着姿、下着姿も含めて「児童ポルノ」にあたり、児童ポルノ禁止法という法律によって厳しく規制されている。相手の行為は法律違反の可能性があるだろう。送った写真を拡散されないために、相手の手元から写真を削除してもらう必要があるので、自宅を管轄する警察へ相談してほしい。今後はどのような事情があったとしても、自分の性的な写真を誰かに送るようなことはしないでほしい。

ポイント

SNSを中心に、パパ活を募集する投稿が多数見つかる。お小遣い稼ぎのような軽い気持ちで相手探しをしている青少年に理解してほしいことは、近づいてくる相手がどんな人なのか、本当の目的は何かを見抜くことが難しいということである。自画撮りを要求されて断れずに送ってしまった被害はあとを絶たず、実際に会うことで性被害も起きている。自分自身を危険にさらす行為だと理解してほしい。トラブルに巻き込まれてしまった場合は、保護者や信頼できる身近な大人にも相談して、安全な解決策を一緒に考えてもらうことが大事である。

パパ活の事例については以下のサイトもご覧ください。
ぴすなび@SNS 東京都都民安全推進本部

相談内容(2021年5月・青少年女子)

過去にインターネット上で知り合った人とチャットアプリのIDを交換して、チャットをしていた。相手はおそらく男性だが年齢はわからない。会話をしているうちに顔写真をしつこく要求されて送ってしまった。すると今度は服を着ていない写真を要求され、断ると「顔写真を晒す」と言われて怖くなって送ってしまった。その後は連絡をとっていない。被害も起きていないが不安が続いている。

アドバイス

18歳未満の青少年の性的な画像を、相手が性的興味を満たす目的で所持していたり、インターネットに拡散させるような行為は児童ポルノ禁止法違反となる。また、児童ポルノを不当に要求する行為は東京都では条例違反となる。現在まで相手からの連絡が途絶えていたとしても、送った写真について不安を抱えるよりは、警察に相談をしてしっかりと対応してもらうことを勧める。チャットのトーク履歴などが残っていれば大事な証拠になるので消さずに保存し、それを持って自宅を管轄する警察に相談に行くことを勧める。

ポイント

青少年が1対1のチャットで顔写真や個人情報を要求され、さらに性的な自画撮りを要求されて断れない状況に追い込まれてしまう被害が後を絶たない。このことから、たとえ顔写真であっても無理だと感じたらその時点で毅然と断ることが大切である。一人で抱え込んでしまうこともトラブルを大きくしてしまう要因となり得るため、少しでも心配になったことは、知識と経験のある保護者に打ち明けて助けてもらってほしい。

相談内容(2021年4月・青少年女子)

SNSで出会った人とその日に通話アプリでも繋がり、最初は普通に会話をしていたが、ビデオ通話で下着を見せるように要求された。断ると、スマホをハッキングするとか、SNSに載せている友達の写真を加工して晒すと脅された。友達に迷惑をかけたくないので下着姿を見せてしまった。

アドバイス

下着姿でも児童ポルノにあたり、児童に送信させたり、所持していたり、インターネットに拡散させるような行為は法律や条令違反の可能性がある。どのような理由があっても、要求に応じる必要がないことを理解してほしい。今後さらに無理な要求をされたとしても応じる必要はないが、相手が下着姿の画像を持っているかもしれず、相手の手元から削除してもらう必要がある。これ以上の被害を防ぐために、相手のことで知っている情報をまとめ、一刻も早く警察に相談してほしい。

ポイント

自分からは性的な自画撮り写真を送っていなくても、ビデオ通話で要求されてスクリーンショットを保存されてしまうトラブルも多く起きている。画面を保存されてしまったら、その画像の取り扱いも相手次第となってしまう。このことから、よく知らない人とビデオ通話をすることも危険な行為だと言える。良い人だと思ったとしても、短時間で相手の本当の姿を見抜くことは難しく、青少年を信用させて要求を断れないように仕向ける手段かもしれないと考えて注意してほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。