相談事例

性的トラブル

相談内容(2016年6月・保護者・青少年女子)

子供がSNSアプリで知らない男性とやり取りをしていた。保護者がそのやり取りを見つけてわかった。個人情報や、住んでいる地域を想像できる情報も伝えている。相手からのやり取りに性的な内容が書かれている。スマートフォンは保護者が利用していた契約切れのもの。Wi-Fiを利用しておりフィルタリングはかけていない。また、アプリの制限をかけていたが、子供が解除してSNSアプリをダウンロードしてしまった。

アドバイス

犯罪に巻き込まれるのを防ぐ対策が一番大事である。警察に一刻も早く連絡して、警察から指示をもらえると良い。ネットでは自分を詐称する人もいる。相手を安心させる経歴を書くこともあるだろう。今回、相手から性的なことを聞かれ本人も怖い思いをしたはずなので、今後は正しい使い方をしてほしい。

ポイント

ネット上で知り合った相手と現実のトラブルに発展する手前で保護者が気付くことができた事例である。フィルタリングや機能制限は子供を守るうえで必須であるが、万能ではないので、機械の仕組みだけに頼ってしまうのもまた危険である。子供自身がインターネットと安心・安全に付き合えるようになるまで、保護者はその成熟度を把握し、見守ることが大切である。危険な行為を見つけたら介入する必要があることも忘れてはならない。

相談内容(2016年3月・青少年女子)

SNSに自分の通信アプリのQRコードを載せていた。女の子からメッセージがあり、しばらくやり取りをしていると、胸の写真を交換しようと言われ、断ると相手から先に写真を送ってきた。断り切れずに顔が写っていない胸の写真を送った。すると、動画を送ってほしいと言われ、断ると、顔写真と胸の写真を拡散すると言われている。

アドバイス

脅されていることから、すぐに近くの警察へ相談に行くことを勧める。やり取りの相手は女の子とは限らず、送ってきた胸の写真は、インターネットから収集したものかもしれない。未成年の女の子の裸の画像が欲しくて近づいてきた大人の男性かもしれない。インターネットを利用しているのは良い人ばかりではないので、自分の情報を簡単に相手に伝えることは危険である。

ポイント

SNSが流行し、インターネット上の交流が身近になってきている。異性との交際は、現実よりも容易に知り合うことができ、文字だけの会話も気軽にできるのかもしれない。しかし、文字のやり取りだけで相手のことがすべて分かるわけではない。年齢、性別、人格さえも偽ることができる。どんなに良い人だと思ったとしても、裸の写真を要求された時点で、その行為が正しいことなのかを冷静に考え、きっぱり断らなければならない。

相談内容(2016年2月・青少年女子)

SNSサイトでネット彼氏を作り、相手から言われたとおり裸の写真を撮り、送ってしまった。別れようと言うと、送った写真を晒すと言われた。

アドバイス

18歳未満の児童の裸の写真は児童ポルノと呼ばれ、18歳未満の児童に要求することも、児童が自分から送ることも法律に違反する行為である。どのような状況でも、相手に強要されたとしても裸の写真を渡してはならない。相手には、これ以上交際する気持ちがないことを伝えるのが良いだろう。相手から脅されたら、そのやり取りを保存し、相手について知っている情報をまとめて警察に相談してほしい。同時に、保護者に状況を話して、一緒に行動してもらうと良いだろう。

ポイント

SNSが流行し、インターネット上の交流が身近になってきている。異性との交際は、現実よりも容易に知り合うことができ、文字だけの会話も気軽にできるのかもしれない。しかし、文字のやり取りだけで相手のことがすべて分かるわけではない。年齢、性別、人格さえも偽ることができる。どんなに良い人だと思ったとしても、裸の写真を要求された時点で、その行為が正しいことなのかを冷静に考え、きっぱり断らなければならない。

相談内容(2015年12月・青少年女子)

友達募集掲示板にメールアドレスを載せたら、知らない人から顔写真と性的な写真を送ってほしいと返信があり、送ってしまった。このことを家族に相談し、すぐにメールアドレスを変更した。知らない人からのメールは来なくなったが、インターネットに写真を載せられないか心配。

アドバイス

18歳未満の児童が自身の性的な画像を撮影して送信することは、児童ポルノ禁止法に違反している可能性がある。相手が性的な画像を要求したり、所持していることも、法律違反の可能性がある。このことをしっかり理解し、二度と同じ失敗を繰り返さないようにしてほしい。今後のために、相手のメールアドレス、今までのやり取りの内容は、消さずに保存しておくと良い。一度送ってしまった画像や個人情報を取り戻すことは、ほぼ不可能である。名前や顔写真と一緒に性的な写真を送っているのであれば、それらをネットに載せられないためには、警察の協力を得て対策をする必要もあるだろう。相手に渡した情報、相手の情報を正確に整理し、家族にもお話しして、警察へ相談に行くことを勧める。

ポイント

インターネットで知り合った人に安易に個人情報を教えてしまうと、思わぬ心配事に発展してしまうことがある。これは、青少年には利用前に身につけてほしいことだが、トラブルに実際に直面して初めて実感する青少年も多いようである。たとえ自分自身は「友達」を探しているつもりでいても、インターネットの向こう側にいる相手が、本当はどのような目的で近づいて来るのかは予測できない。インターネット上では、相手の性別、年齢のほか、人格までも偽ることが可能であることを忘れてはならない。

相談内容(2015年10月・保護者・青少年男子)

メールで送られてきた友達の性的な画像を、面白半分で他の友達に転送してしまった。その友達も複数の友達に転送してしまい、現在、学校が調査をしている。今後どうしたら良いか。

アドバイス

未成年者の性的な画像は児童ポルノにあたり、そのような画像を要求すること、他人に提供すること、端末に所持していることも法律で禁止されている。他人に回すことで意図せず犯罪の加害者となってしまう可能性もある。二度と同じ失敗を繰り返さない意識を持つことが大事である。現時点では学校に任せ、連絡や要望があったときに具体的な対応を考えることになるだろう。

ポイント

友達同士での面白半分の行為が、法律違反にもなり、大ごとに発展するとは誰も予想していなかったことだろう。スマートフォンもインターネットも、生活に欠かせない道具になりつつあるが、使い方を間違えると人を傷つける凶器にもなり得る。悪戯の道具ではなく、便利な道具として、適切に使いこなせるようになることが青少年には望まれる。この機会を、インターネットの世界との付き合い方を見直すきっかけにしてほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。