相談事例
性的トラブル
相談内容(2019年12月・保護者・青少年女子)
娘がゲームで知り合った女の子とメッセージ交換をしている。相手から色々聞かれ、住所、生年月日、写真等を送ってしまっている。裸の写真を要求されているがまだ送っていない。相手の個人情報は何もわからない。どうしたら良いか。
アドバイス
東京都をはじめ、都道府県によっては未成年者に裸の自画撮り写真を要求するだけでも条例違反である。心配事を大きくしないためにも警察に相談してほしい。インターネットで知り合った人に裸の写真を要求されている状況を伝えられるように、これまでにやり取りをしたメッセージを証拠として消さずに持参してほしい。ゲーム機など利用した機器も現状維持のまま持参すると良い。親子で一緒に相談するのが良いだろう。
ポイント
インターネット上では年齢や性別を簡単に偽ることができ、相手の本当の姿を見抜くことは大人でも難しい。どんなに親しくなった友達であっても、自分のことをどこまで伝えて大丈夫なのか慎重に考えることが大事である。裸の自画撮り写真は児童ポルノにあたるため、相手に要求されても絶対に渡してはいけない。児童ポルノに関する法律についても親子でしっかり話し合ってほしい。
相談内容(2019年11月・青少年男子)
以前、掲示板で知り合った相手と個別のメッセージで性的な会話をして、自分の性的な写真を勢いで送ってしまったことがある。その後、相手をブロックして連絡先も削除してしまったが、相手が怒って警察へ通報したり、自分の行為が罪に問われないか不安になっている。また、SNSなどに拡散されたかもしれないと思うと気になってしまう。
アドバイス
相手に送った写真を完全に取り戻すことは難しいことを理解してほしい。18歳未満の青少年の性的な写真は児童ポルノにあたり、自分から相手に送信することや、相手が児童ポルノを保持していることも法律や条例に違反する行為である。このことを自覚し、同じことは二度と繰り返さないでほしい。今は相手と連絡を取れない状況にあることから、今後何かあったら、そのときに対処法を考えていくことになるだろう。
ポイント
インターネット上で知り合った相手との気軽なやり取りが心配の種に変わってしまった事例である。相手に送ったメッセージや画像等は、電子データとして相手の手元に残り、簡単にコピーもできてしまう上に、自分では削除ができない。このような心配事を作らないために、インターネットを利用したやり取りでは、相手が誰であっても送信前に一度踏みとどまる慎重な姿勢が大事である。今回の経験をしっかりと振り返り、ルールとマナーを学ぶ機会にしてほしい。
相談内容(2019年9月・青少年女子)
SNSで知り合った人に性的な画像が欲しいと言われ、送ってしまった。顔も映っている。その後、また欲しいと言われたが嫌だったので断った。すると、前に送った写真を拡散すると脅してきて、本当に拡散されてしまったかもしれない。実際にその画像がインターネット上に載せられているところは見ていない。
アドバイス
18歳未満の青少年が性的な画像や映像を撮影して送信することは、児童ポルノ禁止法に違反する。相手の行為については、自身の性欲を満たすために18歳未満の裸の写真を所持していることは法律違反となる。さらに東京都では、18歳未満の青少年に対して、裸等の自画撮り画像を送るように不当に求める行為も禁止されている。このことから、今できることとして、自宅を管轄する警察に相談することを勧める。
ポイント
誰にも見られていない1対1のやり取りであっても、自画撮り画像を一度相手に渡してしまうと、誰でも見られる場所に拡散されてしまう危険性が常に伴うことを理解してほしい。このようなトラブルにあってしまったときに、最優先に考えてほしいことは、写真の拡散も含め、被害が大きくならないように食い止めることである。周囲の大人の協力を得て対策をしっかりと行い、少しでも安心できる状態を取り戻すことを考えてほしい。
相談内容(2019年8月・青少年男子)
SNSで知り合った人とダイレクトメッセージで性的な会話しをしていた。学生証を送ると、拡散されたくなければ裸の写真を送れと脅され送ってしまった。法律相談をしてそれが脅迫にあたると分かり、相手にそれを伝えたうえで、拡散しないことや、写真を削除することを約束してもらった。その後、相手からも身分証明書を送ってもらい、本当の性別や年齢も確認した。しかし拡散されていないか心配。
アドバイス
18歳未満の青少年の性的な画像は児童ポルノと呼ばれ、法律上禁止されているのが、所持、提供、製造、運搬、輸出入、陳列である。相手が所持していることは違法となる。相手が消したと話していることから、その言葉を信用することもできるかもしれないが、心配であれば警察にも相談をしてほしい。
ポイント
顔が見えない相手が身元を偽っている可能性があることが分かる事例である。一方でインターネットの世界は決して匿名ではなく、現実の世界と同様に法律も適用される。身近な友達には打ち明けられないようなことも気軽に話せるのはSNSの良いところだが、節度ある行動を心掛けることが大切である。
相談内容(2019年6月・保護者・青少年女子)
娘が色々な人と雑談ができる SNSグループで女の子と知り合い、個別でメッセージを交換していたが、脅されて性的な自画撮り画像を送ってしまった。その後、保護者が気付き、相手をブロックした。会話や画像は消してしまった。娘はほかにもSNSを利用しており、そこから個人を特定されてしまうのではないかと不安になっている。
アドバイス
18歳未満の青少年の性的な画像は児童ポルノと呼ばれ、性的な目的を持って所持することは法律で禁止されている。児童ポルノは自分で製造することも、相手に提供することも法律で禁止されている点をしっかり理解してほしい。拡散被害を食い止めるためにも、これまでの経緯を詳細に記録し、お住まいの地域を管轄する警察署に相談してほしい。インターネット上では過去の投稿や、利用している他のSNSの投稿を繋ぎ合わせることで個人を特定される場合もある。現在利用中のサービスとその使い方を再確認することを勧める。万が一、送ってしまった画像や個人情報がインターネット上に無断掲載されているのを見つけたら、削除依頼などの対応を考えていくことになる。
ポイント
ネット上では最初から相手の本当の年齢や性別、本当の姿を見極めることが難しく、SNSで知り合った人と連絡先を交換して、個別にやり取りをしているうちにトラブルに発展してしまう事例は非常に多い。相手の言動に不安があると感じたら、その時点で相手と距離を置くようにしてほしい。相手が誰であっても、どのような理由があっても、自画撮りを要求されたらきっぱりと断ることが大事である。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。