相談事例

性的トラブル

相談内容(2020年5月・青少年女子)

数年前にインターネット上で知り合った人とアプリでメッセージを交換していたときに、顔写真を送ってしまった。その後、裸の写真を交換しようと言われたが断った。現在は相手と連絡をとる方法がないが、数年経っても写真を悪用されていないか不安になる。

アドバイス

18歳未満の青少年の裸の写真は児童ポルノにあたるため、裸の写真の要求を断ったことは正しい対応である。顔写真については、自分の手を離れてしまった以上は悪用を防ぐなどコントロールすることは難しい。しかし、本人の許可なくインターネット上に載せることは権利侵害となるため、そのようなことがあればしっかりと削除に向けての対応をしていくことになる。

ポイント

インターネットで知り合った相手に写真を送ったあと、時間が経っていても、トラブルが起きていなくても不安が消えないという相談は多い。相手との繋がりが途切れていればなおさら、送信した写真がどのように扱われているのかを確かめる手段がないために不安が増してしまうのかもしれない。このような心配の種を作らないために、相手に関係なく、個人情報や自画撮り写真を求められてもきっぱりと断る勇気を持つことが大切である。

相談内容(2020年4月・保護者・青少年女子)

娘がSNSで知り合った人に裸の画像を送っていた。相手から要求されて送ったとのこと。SNSのダイレクトメッセージに写真を送るようなやり取りが残っていた。相手には写真を削除してほしいと連絡したが、ほかにはどうしたら良いか。

アドバイス

写真も含め一度相手に伝えた個人情報を取り戻すことはとても難しく、相手に伝えた情報がどのように使われるのかも相手次第となる。自分の手を離れてしまった以上はコントロールできないことを、本人にしっかりと理解してほしい。相手に削除のお願いができたのは良かったが、それでも相手が本当に削除する保証はない。親子でよくお話をしてほしいが、相手の手元から確実に削除したり、拡散をされないように止めるために、自宅を管轄する警察へ相談することを勧める。

ポイント

18歳未満の児童の性的(裸)な写真は児童ポルノにあたり、児童に撮影、送信させ保存する行為は法律違反であるほか、不当に要求する行為も、東京都では条例違反となる。被害を大きくしないために、ためらうことなく警察へ相談してほしい。そして二度と同じ被害に遭わないために、インターネットやSNSとの安全な付き合い方を親子で話し合って今後に活かせると良い。

相談内容(2020年3月・青少年男子)

通話友達を募集する掲示板の投稿を見て、通話アプリで相手と連絡をとった。ビデオ通話中に自分の身体の一部を見せてしまった。そのことで不安になっている。

アドバイス

児童ポルノ禁止法では、18歳未満の性的な画像・映像を自分から相手に提供すること、相手に要求して送信させること、所持していることも違反となるので二度と繰り返さないことが大事である。相手がビデオ通話を保存していないという保証はなく、取り戻すことも難しい。拡散などの心配があれば警察に相談することを勧める。

ポイント

スマートフォンやインターネットは、知らない人と出会うためのツールではないことを、この経験を通して学んでほしい。名前も顔も知らない相手との気軽な会話でも、一度個人情報を伝えてしまうと、悪用されないかと大きな不安に発展してしまう。スマートフォンもインターネットも便利な道具だからこそ、正しく使いこなして日常生活を充実させてほしい。

相談内容(2020年2月・保護者・青少年女子)

娘がインターネットで知り合った人と性的な写真を交換していた。写真を拡散されないか心配している。携帯電話を内緒で見たのだが今後どうしたら良いか。

アドバイス

18歳未満の青少年の性的な写真は児童ポルノにあたり、相手が所持していることは法律違反の可能性がある。自画撮り写真を要求されたのであれば、都道府県によっては条例違反も考えられる。このことから、警察へ被害を相談してほしい。相手に渡してしまった写真を取り戻して拡散を防止するためにも、自宅を管轄する警察に相談することを勧める。

ポイント

性的な自画撮り写真の拡散を防ぐには、一刻も早く相手の手元から写真を削除してもらう対処が必要である。被害を食い止めることを最優先に考えてほしい。子供が携帯電話やインターネットをどのように使い、誰とどのような付き合い方をしているのかを見守ることができるのは、一番身近にいる家族や保護者である。危険な使い方をしていたときには介入できることが望ましい。

相談内容(2020年1月・青少年女子)

ネットで知り合った相手に裸の自画撮り写真を送り、個人情報も教えてしまった。相手とはもう別れていてお互いに写真は消そうと言ったが不安が残っている。

アドバイス

相手が本当に写真を消したかを確認することは難しく、自分の手を離れてしまった以上は相手次第となってしまう。児童ポルノを所持していることは法律違反であるため、相手が消したことを信用し、万が一写真や個人情報がインターネット上に無断で載せられていたら、その時に削除に向けて対応していくことになる。不安を少しでも軽くし、写真が拡散されるのを防ぐためにも、警察に相談してほしい。

ポイント

インターネット上での出会いは楽しいことばかりではなく、使い方次第では危険な側面もあることを意識しながら安全に利用してほしい。特に未成年者の性的な画像は児童ポルノにあたり、気軽に扱うことで不安の種になるだけでなく法律違反にもつながる。個人情報や自画撮り写真を求められてもきっぱりと断る勇気をもってほしい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。