相談事例

性的トラブル

相談内容(2021年3月・青少年男子)

オンラインゲームで知り合った自称同年代の女子と数か月前からSNSでも交流していたが、突然、個人情報を晒されたくなければ裸の写真を送れと脅され、送ってしまった。相手は同じ地域に住んでおり、学校のことや個人情報を色々と教えてしまっている。お互いの共通の知人もたくさんいるので知られたくない。

アドバイス

脅されていることから、今後相手から連絡が届いても返信はせず、警察に相談してほしい。相手がアカウントを削除してしまう可能性もあるので、相手のプロフィール、裸の写真を要求されたメッセージ画面、脅された画面などは大事な証拠としてスクリーンショットで保存しておくことを勧める。時系列で被害状況の説明ができるように、いつ、どこで知り合い、どんな人に、どんな経緯で写真を送ることになったのかなどを簡単にメモにしておくと良い。

ポイント

インターネット上で出会う人が、本当の性別や年齢を言っているとは限らず、最初から裸の自画撮り写真を送信させる目的で近づいてくることも考えられる。この事例も、相手は成人かもしれず、異性だと偽っていた可能性もあるだろう。SNSでの交流は楽しい面もたくさんあるが、自分は大丈夫だと過信や油断をせず、危険を感じたり無理な要求をされたときには、自分自身でしっかりとブレーキをかけられることが大事である。

相談内容(2021年2月・青少年女子)

SNSで知り合った人にアプリに招待してあげると言われ、相手に顔写真や連絡先を送った。すると、さらに裸の自画撮りを要求され、断ると写真や連絡先を晒すと脅されて送ってしまった。

アドバイス

18歳未満の児童の性的な画像や動画は児童ポルノにあたり、法律で厳しく規制されていることから、これからは絶対に自分の性的な画像や動画を渡してはいけない。相手が性的好奇心を満たす目的で児童ポルノを所持していることは法律違反の可能性がある。また、児童ポルノを不当に要求する行為も東京都では条例違反となる。さらに、相手に脅されていることから刑法にも反する可能性がある。脅しを止めてもらうためにも、これ以上被害を広げないためにも、一刻も早く自宅を管轄する警察へ相談してほしい。相手に関する情報、やり取りの履歴は消さずにスクリーンショット等を使って保存しておいてほしい。

ポイント

最初は顔写真だけならと気軽に送ってしまったのかもしれないが、相手の目的は最終的に裸の自画撮りを送信させることだったと考えられる。知識や経験が未熟な青少年の心理が巧みに狙われた事例である。アプリへの招待のほかに、金銭やプレゼントを持ちかける事例もあるが、青少年をだまして児童ポルノを送信させようとする行為だと考えて、絶対に応じないでほしい。

相談内容(2021年1月・青少年女子)

SNSで友達から、家族が下着の会社を立ち上げるからサンプルをあげると言われ、サイズ確認のために裸の動画が必要だと言われて送ってしまった。しかし友達のアカウントは乗っ取られていたことがわかった。その後アカウントは消えていた。

アドバイス

18歳未満の裸や下着の動画は児童ポルノにあたり、法律で厳しく規制されている。相手が性的好奇心を満たす目的で所持していることは法律違反の可能性がある。また、児童ポルノを不当に要求する行為も東京都では条例違反となる。被害を大きくしないために、自宅を管轄する警察署に相談してほしい。警察に相談することで、動画を取り戻せる可能性や、拡散を防げる可能性もある。一刻も早く対処することが大事だと考えてほしい。

ポイント

自画撮り被害の多くは、相手は「ネット上で出会った知らない人」であり、警戒心を持つことで未然防止につながる。しかしこの事例のように、すでに信頼関係ができている友達のアカウントを偽物だと見極めるのは難しく、友達関係が悪用されてしまった被害である。被害を防ぐためには、相手が誰であっても、どのような理由があっても、性的な画像や動画を相手に送らないこと、要求されても断ること、自ら撮影しないことを守ってほしい。

相談内容(2020年12月・青少年女子)

SNSで知り合った人とチャットアプリの連絡先を交換してビデオ通話をすることになった。色々と教えると言われたが、通話をしたら急に服を脱ぐように要求された。怖くなり通話を切ると、録画を流出させると脅された。

アドバイス

18歳未満の裸の動画は児童ポルノにあたり、性的好奇心を満たす目的で所持していたり、インターネットに載せたりすることは違法である。また、不当に要求する行為も東京都では条例違反となる。脅す行為も刑法に反する可能性がある。相手が本当のことを言っているのかどうかわからず、録画はされていない可能性もあるが、拡散や悪用の心配が残らないように、また、脅しを止めてもらうためにも、できれば保護者に事情を打ち明けて、一刻も早く自宅を管轄する警察署に相談してほしい。

ポイント

インターネット上の知らない人に自分の下着姿や裸の写真、動画を渡してしまうと、将来に渡って不安を抱えることになるかもしれない。児童ポルノは法律や条令で厳しく規制されていることを理解し、きっぱりと断る勇気をもってほしい。青少年からの相談では、相手からの要求がエスカレートする事例も多く見られることから、被害にあったときにはためらわずに保護者や身近な大人、相談窓口に相談できるのが望ましい。自画撮り被害は一刻も早く対処することが大事だと考えてほしい。

相談内容(2020年11月・保護者・青少年女子)

娘のスマートフォンを見て、SNSで男性とやり取りしていることを知った。相手から裸の写真を送ってほしいとのメッセージがあり、画像を送信したような形跡が残っていた。性に興味を持つ年代なのでどのように注意したらよいかわからない。

アドバイス

18歳未満の裸の画像、下着姿の画像は児童ポルノである。性的好奇心を満たす目的で所持していたり、児童に送らせたり、インターネットに載せたりすることは違法である。また、不当に要求する行為も東京都では条例違反となる。これらの法律や条例を娘さんが理解できるように親子でお話し合いすることを勧める。相手が娘さんの写真を持っているとしたら、写真がどのように使われるのかコントロールできない。被害を防ぐために自宅を管轄する警察署に相談してほしい。

ポイント

インターネット上では最初は良い人を装って近づいてくる者も多く、思春期の子供は異性への興味から裸の自画撮り写真を渡してしまうトラブルが依然として多い。どんなに良い人だと思ったとしても、やり取りが進む中で相手が法律やルールから外れる発言をしてきたり、無理な要求をしてきたらすぐに離れて身を守ることが大事である。知識や経験が未熟な子供はインターネット上でも犯罪のターゲットになりやすいことを日頃から家族で共有し、何かあった時には気軽に保護者に相談できる関係性を築いておけると良い。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。