相談事例
架空請求
相談内容(2016年2月・青少年女子)
興味本位で無料アダルトサイトを見ていて、動画をクリックしたら会員登録完了と画面に出た。12時間以内に料金を支払わなくてはいけないと書いてあった。自宅に書類を送ると書いてあり、焦って退会メールと電話番号を送ってしまった。その後、サイト側から電話がかかってきたが出なかった。メールアドレスと電話番号から住所を特定されるのか。
アドバイス
有料契約に自分自身が同意をしていないのであれば、契約は成立していないので、退会もお金を払う必要もないだろう。きっぱりと無視する、問題のサイトに関わらないのが一番良い。相手にはメールアドレスと電話番号が伝わっているため、今後は、メールについては迷惑メール対策をすることで、自分に必要ないメールは受け取らないようにする。相手からの電話、非通知・知らない番号からの電話にも出ないように気をつける。メールアドレスや電話番号から住所を調べることは難しいだろう。
ポイント
架空請求トラブルは、いわゆるアダルトサイトに特に多く見られ、一方的に有料会員登録をされて料金を請求されるケースがほとんどである。突然の料金請求に焦り、慌てて退会手続きをしようとしてメールを送ったり電話をかけることで、結果として相手に自分の連絡先を伝えてしまうことになるため注意が必要である。有料契約は一方的には成立しないことを理解し、支払い義務がないと確認したら、きっぱりと無視することが一番良い対応である。間違った判断をしないために、ひとりだけで考えて行動せずに保護者など大人に相談することも大切である。
相談内容(2016年1月・青少年女子)
漫画を読んでいてアダルト動画の宣伝のボタンを押してしまい、サイトにつながり多額の会員登録料金を請求された。間違えた場合はメールをするようにと書いてあったのでメールを送ったが、何も返信が来ない。
アドバイス
サイトにはどのようなことが書かれており、どのような画面でどのような操作をしたのか良く思い出してほしい。自分の意思で有料契約に同意をしていないのであれば、契約は成立していないので、退会もお金を払う必要もない。きっぱりと無視してほしい。相手にメールで連絡を入れたことから、今後、料金を請求したり、お金を支払わなければ家に取り立てに行く等のメールが届くかもしれない。どのような内容が書かれていても返信をせずに、きっぱりと無視してほしい。迷惑メール拒否の設定をしておくと良い。
ポイント
インターネットの閲覧中は、ブラウザに多くの宣伝広告が表示され、その中には有害サイトへの入口が埋め込まれている場合があるので注意が必要である。興味本位で開く、あるいは指やマウスが触れることで、突然会員登録完了と表示されたり、料金請求画面が出てきたりすれば、大人でも慌てることだろう。間違えた場合はメールを送るようにと親切に書いてあれば、その対応を選びがちだが、これこそが架空請求の手口である。大切な個人情報である名前、メールアドレス、電話番号などを相手に安易に伝えないように注意してほしい。意思に反して登録完了画面や料金請求画面が表示されたとしても、前の画面に戻るなど、冷静に対応してほしい。
相談内容(2015年12月・保護者・青少年女子)
娘がスマートフォンで動画サイトを見ていたときに、動画のコメント欄に書かれていたURLをタップしたら、アダルトサイトが開き、いきなり勝手に登録されてしまった。画面には高額な料金と登録番号、退会の案内、サポート窓口の電話番号が書かれている。年齢確認や利用規約に同意する画面はなかった。退会のために娘からメールを送信している。これはどうしたら良いのか。
アドバイス
有料サービスを提供する側は、利用者にはっきりわかるように料金の説明や利用規約を表示しなければならず、間違えたときには訂正できる画面も用意しなければいけない。そのような措置がなく登録されたのであれば、登録は成立していないと判断して良い。お金を払う必要はなく、退会の必要もないので、無視しているのが一番良い。しかし、退会のためのメールを送ったことでメールアドレスが相手に伝わってしまった。今後は、支払い催促のメールなどが届いたとしても、迷惑メール対策をして無視することが一番良い。
ポイント
間違えて開いたサイトで突然お金を請求されたら、誰でも焦ってしまうだろう。退会を促す言葉が書かれていたら、慌てて連絡をしてしまうかもしれない。このように有料契約が成立していないのに利用者を錯覚させて、料金を支払うように仕向けるのが架空請求の手口である。一方で、フィルタリングを利用することで、このようなサイトに間違えてアクセスしてしまう危険を減らすことができる。架空請求について家庭で情報共有をすることもトラブルの回避につながるだろう。日頃から子供のインターネット利用を見守り、事前の予防策を講じておくことが大事である。
相談内容(2015年11月・保護者・青少年男子)
子供が母親のスマートフォンを使ってアダルトサイトに有料会員登録されてしまった。画面をよく見ずにタッチをしていたらシャッター音が鳴り、登録が完了してしまったそうである。退会の案内に従って、電話をかけ未成年であることを伝えると、未成年でも契約は成立していると言われ、支払いを要求されたとのこと。払わないといけないのか。
アドバイス
自分自身の意思で有料の契約に同意をしたのでなければ、錯誤による契約の無効を主張することができる。有料サービスを提供する側は、利用者にはっきりわかるように料金の説明や利用規約を表示しなければならず、間違えたときには訂正できる画面も用意しなければいけないので、そのような措置がなく登録されたのであれば、登録は成立していない。この場合はお金を払う必要はなく、退会の必要もないので、一切無視しているのが一番良い。電話をかけているので、今後は相手からの電話に注意してほしい。相手の番号の着信を拒否をしたり、非通知や知らない番号からの電話にも出ない対応をとる。
ポイント
架空請求のトラブルでは、本当に支払わなければいけないのか不安だという相談が多く寄せられる。その判断のためには、電子消費者契約法、特定商取引に関する法律が適用される。未成年者の場合は、保護者の同意を得ないで 結んだ契約は取り消しの対象になり得るので、相手の言葉に惑わされないことが大事である。ただし、青少年自身が画面をよく見ずに操作することはトラブルに繋がる危険な行為だと言える。トラブルをきっかけに、インターネットの安全な使い方を家庭で話し合えると良いだろう。
相談内容(2015年10月・青少年女子)
興味本位でアダルトサイトに入り、動画再生ボタンを押すと、いきなりシャッター音が鳴り登録終了というページに自動的に移動した。高額な料金を請求され、24時間以内にキャンセルの電話をしなければ払わなければいけないと書いてあったので電話をしてしまった。
アドバイス
年齢確認、利用規約、有料の契約に同意をしていないのであれば、契約は成立していないと考えられ、お金を払う必要はない。退会をする必要もない。無視することが一番良い。相手に電話をかけたり、メールを送信することは、電話番号やメールアドレスを相手に自ら伝える行為となり、今後電話がかかってきたり、料金を請求するメールが届いたりするかもしれない。契約が成立していないと考えるならば、電話については、非通知・知らない番号からの電話には注意をする。自分に必要のないメールは受信しないよう迷惑メール設定をすると良い。
ポイント
アダルトサイトでの架空請求の手口として、シャッター音を鳴らして写真が撮られたように錯覚させる手法があるようだ。これも、他の架空請求の手口と同様に、利用者を不安にさせてメールや電話で連絡させようと仕向けていることが考えられる。慌てずに、有料の契約が成立しているのかを判断してほしい。判断に迷うときには、ひとりで悩まずに、周囲の大人に相談することが大事である。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。