相談事例

架空請求

相談内容(2015年9月・青少年男子)

興味があって動画サイトで18歳以上のボタンを押してしまった。するといきなり有料会員登録の画面になったので一度そのサイトを出た。そしてもう一度入ると、未清算のため至急手続きが必要だと表示されていた。退会メールを送信したが、メールでの退会手続きができず、サポートセンターに電話連絡をしてしまった。これからどうなるのか。

アドバイス

利用規約への同意や、有料の契約に同意をしていないのであれば、契約は成立していないと考えられるので、退会もお金を払う必要もない。相手からどのような言葉を言われていたとしても、毅然と対処する。相手に電話をかけ、メールを送信したことで、電話番号とメールアドレスが相手に伝わっている。今後、電話がかかってきたり、料金を請求するメールが届いたりするかもしれない。契約が成立していないと考えるならば、退会も料金を支払う必要もないので、電話については、非通知・知らない番号からの電話には注意をする。メールについては、自分に必要のないメールは受信しないよう迷惑メール設定をする。

ポイント

年齢確認をしただけでは有料契約が成立したとは言えない。未清算などの言葉に不安になり、実際にお金を支払ってしまうと、さらにお金を請求されるなど被害が拡大する恐れがある。相手の言葉に惑わされないことが大事である。なお、興味があったとしても、年齢を偽って動画を見ようとしなければ、今回のトラブルは防げたかもしれない。架空請求の手口は巧妙化、多様化しているが、ルールを守ることで、自分自身の身を守ることにつながる。ルールを守ることの大切さを、青少年はインターネットを利用する前に基本知識として身につけておきたい。

相談内容(2015年8月・青少年男子)

興味本位でアダルトサイトで18歳以上のボタンを押してしまった。すると、画面で急にシャッター音がして、そのまま利用登録が完了したと表示され、料金を請求された。空メールを送信すれば利用登録を取り消せるとあり、空メールを送信してしまった。結局、利用登録は解除できておらず、個人情報が相手に収集されたのではないかと不安。また、この場合はお金を支払わなくても良いのか。

アドバイス

サイトにどのようなことが書かれており、どのような画面でどのような操作をしたのか良く思い出してほしい。契約に同意をしていないのであれば、契約は成立していないため、お金を払う必要はない。相手にメールを送信したり、電話をかけることは、自分のメールアドレス、電話番号を相手に自ら伝える行為となり、今後、料金を請求するメールが届いたり、電話がかかってきたりするかもしれない。契約が成立していないと考えるならば、メールについては、自分に必要のないメールは受信しないよう迷惑メール設定をする。電話については、非通知・知らない番号からの電話には注意をし、着信拒否をすると良い。

ポイント

架空請求の相談は、夏休み期間の7月から8月にかけて増える傾向にある。特に多いのは、スマートフォンを利用していて、意図せず有料サイトに登録され、お金を請求されるトラブルである。この相談のようにシャッター音が鳴る例は、実際に写真が撮影・送信されたわけではなく、サイトに組み込まれた音声が再生されただけだろう。このように、利用者を不安にさせる手口も巧妙なものが見られるが、目的はお金を支払わせることであり、無視することが正しい対処である。しかし、トラブルのきっかけは、年齢制限があるにもかかわらず、興味本位で年齢を偽ったことだろう。ルールを無視した利用には危険が伴うことを、しっかり覚えておいてほしい。

相談内容(2015年7月・青少年女子)

スマートフォンで検索をしていて画面をタッチしたら、18歳未満利用禁止のサイトに繋がった。18歳以上を選ぶと、いきなり登録完了画面になり料金を請求された。すぐに退会メールを送信すると、至急の電話連絡を促す返信が返ってきたのでスマートフォンから電話をかけた。電話では、利用規約を見たはずだからもう一度確認して電話するように言われた。しかし、利用規約を見た覚えがない。

アドバイス

有料契約が成立するには、利用者が明確に契約内容に同意する必要があり、申し込みの意思表示をしたのでなければ契約は成立しない。料金請求は無効であるので、支払う必要はない。退会の必要もない。メールと電話で自分から連絡することは、相手に連絡先を知らせる行為なので、今後は注意してほしい。電話の着信拒否や迷惑メール対策を行うことを勧める。

ポイント

電子消費者契約法、および特定商取引に関する法律に沿って考えると、本人の意思で利用規約に同意をしていない契約は成立しない。お金を請求されたとしても、毅然として無視をする姿勢で良い。通常サイトを閲覧しただけでは、個人情報が送信されることもない。有料の契約に同意、規約の同意をしていないのに、あたかも登録が完了して料金が発生しているような画面が表示され、利用者を不安にさせて連絡をするように仕向けているのが、架空請求の手口でもある。しかし、インターネット上にはさまざまな有料サービスが提供されている。どのようなサービスを利用する場合も、最初に利用規約をしっかりと読み、年齢や利用条件をしっかりと読むことが大事である。

相談内容(2015年6月・青少年女子)

スマートフォンのメッセージアプリに、現在は使われていないはずの友達のアカウントからURLのみのメッセージが届き、開いてみると18歳未満利用禁止のアダルトサイトだった。しかし興味本位で開いてしまいお金を請求されてしまった。24時間以内に退会すれば請求されないと書いてあったので退会ボタンを押した。するとメールが届き、24時間以内に電話をかけることになり、スマートフォンからかけてしまった。

アドバイス

18歳未満利用禁止のサイトで興味本位で先に進んでしまった点は反省してほしいが、年齢認証だけでは有料サービスの申し込みに同意をしたことにはならず、契約は成立していないと言えるだろう。契約が無効であるためお金を支払う必要はない。退会をする必要もなかったが、退会のために電話とメールで連絡をしているため、今後は相手からの電話、請求メールなどに注意し、着信拒否や迷惑メールブロックの対策をとると良い。

ポイント

不審なメッセージに反応したことでアダルトサイトに誘導されてしまった事例だが、さらに興味本位で年齢を偽らなければ避けることができたトラブルである。メッセージアプリにおいても、心当たりのない相手や怪しい内容に対しては、返事をしたりURLをクリックしてはいけない。安易な使い方がトラブルを招くことを青少年には理解してほしい。このトラブルをきっかけに、安心安全なインターネットの利用とは何か、考えることができると良いだろう。

相談内容(2015年5月・青少年男子)

興味本位でアダルトサイトを見ているうちに広告をタップしてしまい、何かのサイトに飛んだらしく、突然画面に「登録完了しました」と表示された。出てきた画面にはキャンペーン期間中の利用料金が書いてあった。その画面を消すために「OK」を押すと、「誤作動で登録された方へ」と書かれた項目があったので、それをタップすると「186」から始まる電話番号への発信ボタンがあったので押した。しかし電話は繋がらなかった。どうしたら良いのだろうか。

アドバイス

有料契約に同意をしていないならば、突然登録完了の表示が出たとしても、電子消費者契約法、特定商取引に関する法律により錯誤の主張が可能であり、お金の請求は無視してかまわない。しかし、相手に「186」(電話番号通知)を付けて電話をかけたことで電話番号が相手に伝わっている可能性が高い。今後は相手からの電話、非通知でかかってくる電話、心当たりがない電話番号で着信があったとしても電話に出ない、もし出てしまっても簡単に名乗ったりしないこと。

ポイント

相談がもっとも多い架空請求のトラブルである。その手口も巧妙化しており、「本当に登録されてしまったのだろうか」という不安から、怪しいサイトの運営側に連絡をしてしまい、さらに不安になる相談が多い。電話をかけて応答がなかったとしても、「186」を付けて電話をかければ相手には番号が通知されてしまったかもしれない。興味本位で怪しいサイトにアクセスすることの危険性をよく理解し、ルールを守った慎重な行動が必要だろう。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。