相談事例
架空請求
相談内容(2019年7月・青少年女子)
動画サイトのコメント欄に貼り付けてあったリンクを興味本位でタップしたらアダルトサイトに繋がってしまい、勝手に会員登録画面が出てしまった。退会手続きをしようとして家の固定電話から電話をかけてしまった。スマートフォンの画面に高額料金が表示されていた。
アドバイス
利用規約や有料の契約に同意をしていないのであれば、契約は成立していないと考えられ、退会をする必要も、お金を払う必要もない。サイトには一切関わらず、無視をすることが一番良い対応である。退会手続きなどのためにメールや電話をすると、メールアドレスや電話番号が相手に伝わってしまい、迷惑なメールや電話が増える原因となる。今回は、相手に固定電話の番号が伝わっていると思われるため、保護者や家族にも話しておくことを勧める。
ポイント
SNS、掲示板、ブログやそのコメント欄など、誰でも閲覧できる場所に投稿されているリンクから悪意のあるサイトへ誘導されてしまうトラブルは、従来から多く見られる。リンク先が明確でなかったり、十分に予測できないようなときには、安易にタップしないように気を付けてほしい。この事例のように意図せず料金を請求する画面が表示されたとしても、有料契約が成立するためには本人による意思表示が必要となるため、画面表示に惑わされず、落ち着いて行動することが大切である。
相談内容(2019年6月・青少年女子)
スマートフォンで検索をして調べ物をしていた。いつもは広告を無視するのだが間違えてタップしてしまい、アダルトサイトが開いた。パニックになりよくわからないまま画面を操作していると、会員登録完了の画面になった。未成年者や誤作動の場合は電話して退会をするように書いてあったので、電話をしたがつながらなかった。どうしたら良いか。
アドバイス
利用規約や有料契約に同意をしていないならば、一方的に会員登録完了の画面が出たとしても会員登録は成立していないと考えられる。この場合は退会をする必要はなく、お金を請求されたとしても支払う必要はない。無視することが大事である。電話をしているので、相手に電話番号が伝わっている可能性があり、今後は相手から電話があっても無視することを勧める。相手の電話番号を着信拒否しておくと良い。
ポイント
従来から多く見られるワンクリック請求の事例である。スマートフォンの小さな画面上では、誤って意図しないボタンを押してしまうこともあるが、その結果お金を請求されたとしても、それだけでは有料契約が成立したとは言えない。会員登録完了の画面に焦り、退会しようとして連絡をすることで、さらに心配事が増えてしまう。保護者には相談をためらってしまうかもしれないが、一人だけで判断をすることはトラブルを大きくしてしまうかもしれないので注意してほしい。
相談内容(2019年4月・青少年女子)
急にアダルトサイトに飛んで高額請求が来た。電話をしてしまい、自分の名前や生年月日、親の個人情報まで伝えてしまった。
アドバイス
利用規約や有料契約に同意をしていないのであれば、契約は成立していないと考えられ、解約・退会、お金を払う必要はないだろう。相手に電話をかける、メールを送信するといった行為は、自ら個人情報を伝えてしまう行為である。今後、お金を要求するような電話があるかもしれないが、契約が成立していないと考えられるならば、このまま無視をしてほしい。非通知や知らない番号からの電話には十分に注意をし、着信拒否等で対応すると良い。
ポイント
インターネットを見ていていきなり高額請求をされたとしても、慌てないことが大事である。焦って相手に連絡をしてしまい、自分の住所など個人情報を教えてしまうことで、本格的なトラブルに発展してしまうケースが多い。アダルトサイトでのトラブルは保護者や身近な大人には相談しにくいかもしれないが、自分一人で判断しないことが心配事を大きくしないための一番良い行動だと考えてほしい。
相談内容(2019年3月・保護者・青少年女子)
未成年がアダルトサイトを見てはいけないことを知らず、動画再生ボタンを押してしまった。すると急に登録完了画面が出てきたので、慌てて退会のためにメールで送ってしまった。そのまま放置していたが、しばらくしてサポートセンターからメールが届き、メールだけでは退会手続きができないため連絡をするようにとの内容だったので慌てて電話をしてしまった。
アドバイス
利用規約の同意や有料契約に同意をしていないのであれば、契約は無効だと考えられるので、お金を払う必要も、退会をする必要もない。退会のためにメールや電話で連絡することは、連絡先を自分から相手に伝える行為である。今後、相手からさらに支払い要求が続くかもしれないが、契約が成立していないと考えられるのであれば、きっぱりと無視をしてほしい。相手の電話番号を着信拒否にすることと、非通知・知らない番号からの電話に出ないように気をつけてほしい。メールについては、読まずにゴミ箱に捨てる、あるいは受信をしないように拒否設定を利用すると良い。
ポイント
契約が成立していないのに電話やメールで退会手続きをするように誘導し、お金を支払うように仕向けるのが架空請求に多い手口である。インターネット上にはこのような落とし穴がたくさん存在するので、新学期を迎えてスマートフォンを利用し始めた青少年は特に注意をしてほしい。また、インターネットのサイトによっては、利用規約によって年齢制限を定めているところもある。利用して良いサイトかどうかを必ず事前に確認してほしい。
相談内容(2019年1月・保護者・青少年男子)
息子が保護者のスマートフォンでアダルト動画を見ていたようで、登録完了と高額な料金表示が出てしまった。息子がびっくりして相談してきた。どのような操作をして登録完了になったのか確認すると、最初に年齢確認があり、成人と偽って動画を見ようとしたようだ。直後に登録完了になった。退会の案内に従ってメールを送信している。
アドバイス
年齢確認をしただけで利用規約や有料契約に同意をしていなかったり、そのような画面がないまま登録になってしまったのであれば、その契約は成立していないと考えられ、支払いの必要もない。登録が成立していない以上、退会の手続きも発生しないと考えて良いので、退会メールを送る必要もなかっただろう。メールを送ったことで相手にメールアドレスが伝わっているため、今後は相手からのメールに注意が必要である。支払いを催促するメール、裁判になるといった内容なども届くかもしれないが、一切無視する対応が一番良い。
ポイント
有料登録が成立していないにもかかわらず、高額請求を受けてしまうのが架空請求のトラブルであり、特にアダルトサイトに多い。アダルトサイトは本来は未成年者が利用できないサイトだが、この事例のように年齢を偽ることで先の画面に進むことができてしまう。保護者から借りて利用するスマートフォンであっても、ルールや規約を守り、安全に使うことの大切さを親子で話し合ってほしい。保護者のスマートフォンを子供が利用する場合には、フィルタリングやペアレンタルコントロールの対策をして、有害サイトに繋がらないように配慮することも必要である。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。