相談事例
架空請求
相談内容(2014年1月・青少年男子)
サイトで18歳以上のボタンを押してしまった。料金がかかると知り、怖くなりすぐに退会申請を押した。18歳未満の方というところにメールか連絡をするようにと書いてあったのでメールをした。すると返事が来て、電話をするように書かれていたので電話をし、IDと年齢を伝えたら、生年月日と年齢、何座?などと聞かれた。電話を切るとメールが来て退会手続き完了と書いてあった。
アドバイス
年齢確認だけでは有料の契約に同意したことにはならない。契約が成立していないためお金を払う必要はないと主張することができる。相手側にメールアドレスと電話番号、生年月日、星座、住所などを伝えたのならば、一度相手に知られた情報を取り戻すことはできない。また、相手に教えた情報がどのように使われるのかもわからない。しかし、支払いを催促する連絡が届いたとしても、安易に連絡をしたり、さらに個人情報を伝えたりしてはいけない。今後は、迷惑メール対策をして、必要のないメールの受信拒否をするとよい。
ポイント
青少年が有料サイトに登録され、個人情報を収集され、料金請求を受けてしまうトラブルが後を絶たない。その多くは、興味本位から年齢を偽ってサイトを利用しようとしたことがきっかけになっているようだ。このようなトラブルに遭わないために、サイトの利用規約をよく読み守る、安易に個人情報を教えない、心当たりのないメールは無視する等、ネットを安心・安全に利用するうえでの基本的なルールとマナーを身につけておくことが青少年には必要だろう。
相談内容(2013年12月・保護者・青少年女子)
スマートフォンでアダルトサイトに入り、よく分からずボタンを押すと有料会員登録された。慌てて解約のためにスマートフォンから電話をかけてしまった。電話ではスマートフォンの契約者が誰かを聞かれ、父親の名前を答えてしまったが、脅かされてパニックになり何を話したのか思い出せない。フィルタリングを入れていたのに危険なサイトに繋がってしまったということなのか。今後、請求書が届いたりするのか。
アドバイス
解約をしようとして脅されたということから、意思に反して勝手に登録され容易に解約ができない状況であり、不当な請求の可能性が高い。支払いには応じず相手の要求は無視をして良い。相手に伝わった情報は電話番号と、娘さんが答えた父親の名前だけと思われるので、今後はかかってくる電話にだけ気をつけていれば良いだろう。
ポイント
12月は架空請求の相談が特に多く、過半数を占めた。そのうち多くの青少年が、会員登録完了と突然に表示されたことに焦り、退会しようとして相手にメールや電話で連絡をとってしまった。しかし連絡をすることで、個人情報であるメールアドレスや電話番号を自ら伝えてしまう結果となり、トラブルがさらに深刻化する場合もあると覚えておいてほしい。またフィルタリングを利用していても100%安心ではない。インターネットの情報は日々変化しており、その変化がフィルタリングサービスに漏れなく反映されている保証はない。理由は何であれ、怪しいサイトに入ってしまったら、どのような興味が湧いてきても、未成年であればそこから先へ進むのではなく、前の画面へ戻ることが危険回避の第一歩であると覚えておいてほしい。
相談内容(2013年11月・保護者・青少年女子)
子供が学習用タブレットでインターネットを閲覧していたらアダルトサイトのワンクリック請求に遭った。焦った子供は解約のためにメールと電話をしてしまった。電話では親に代わるように言われ、その時点で保護者に告白してきた。サイト運営会社からは、未成年者の登録はしないので登録情報は削除しておくと言われた。念のためメールアカウントを削除し、携帯電話も解約した。しかし個人情報を集められていて、今後請求されたりしないだろうか?こういう危ないサイトにアクセスしないために、フィルタリングを利用すれば絶対に防げるのか?
アドバイス
メールアカウントを削除し、携帯電話も解約したのであれば、個人を特定する情報がもう相手にはないため、何もしなくて良い。本人から発信した情報しか個人情報は伝わっていないので、もう連絡が来ることはないだろう。個人情報が調べられる心配もない。フィルタリングは、未成年のうちはぜひ利用してほしいが、100%防げるわけではないので、自分自身でも注意して危険を回避できることが大事である。
ポイント
子供が勉強に使う学習用タブレットも、パソコンと同様に本格的にインターネットに接続できる機器である。子供が専用で利用する機器にはフィルタリングを導入し、危険なサイトをブロックするように対策すべきであろう。この事例では電話やメールで連絡をする前に保護者に相談をしていれば、相手に連絡先が伝わる心配も起こらなかっであろう。トラブルに出会ったときに一人で解決しようとせずに、大人に相談することも家庭での約束事として決めておくことも大切である。
相談内容(2013年10月・青少年女子)
18歳未満禁止のサイトに年齢を偽り入った。有料とは気付かずにクリックを進めると、入会が完了してしまった。慌てて前の画面に戻ると、ごく小さい字で有料と書かれていた。利用規約には既に「同意する」のチェックが入っていた。支払いを無視すると請求書を送り、警察に通報することもあると書かれていた。退会メールを出すと返信があり、サポートに電話するようにと書いてあったがまだ電話はしていない。
アドバイス
年齢を偽ったことに反省を促した。今回のサイトでは、最初から利用規約に「同意する」がチェックされていたこと、有料の表示が小さくて見えないこと、申し込みのキャンセルができない状況から、契約の無効を主張できるだろう。請求は無視すること。退会手続きのためにメールを送っていることから、今後、請求メール、迷惑メールが届く可能性がある。メールには返事をしてはいけない。
ポイント
有料サイトに意思に反して登録されてしまったトラブルは後を絶たないが、有料登録の手口も巧妙化している。今回の相談のように、サイトの利用規約に最初から「同意」のチェックが入っていたケースも増えている。さまざまな手口により、利用者を不安にさせ、料金を支払うように仕向けていると考えられる。青少年はこのようなトラブルに出会ってしまっても、慌てないこと、不用意に相手に連絡しないこと、すぐに大人に相談することでさらなるトラブルの回避に努めることが重要である。
相談内容(2013年9月・青少年女子)
アダルト動画サイトに入り18歳以上を押したら、登録完了と料金の表示が出た。怖くなり退会しようとしたが、退会不可と表示された。そのあとメールが来てサポートセンターに電話するようにと書いてあったので電話をした。お金を払えば退会できると言われたが、このことを親に話すと詐欺だと言われた。送られてきたメールを良く見ると相手の住所が書かれていない。私は詐欺にあってしまっているのか?またこの先請求が来たらどうしたら良いのか教えてほしい。
アドバイス
年齢確認をしただけで請求されたのであれば、有料であることに同意をしたことにはならない。契約は無効だと主張でき、退会をする必要も、お金を払う必要もない。相手には電話番号が伝わっているため、今後もお金を請求する電話がかかってくる可能性がある。知らない番号・非通知などの電話には応答しないこと。メールも送っているのであれば迷惑メール対策をすると良い。
ポイント
自分の意に反して有料登録されたサイトとは契約は成立していないため、料金を支払う必要はない。さらに登録が成立していないため、退会手続きをする必要もない。しかし、多くの青少年がサイト運営者に電話やメールで連絡を取り、自ら相手に連絡先を教えてしまう。このことで心配事がさらに大きくなってしまうことを覚えておいてほしい。一人で判断せずに保護者に相談できることが望ましい。すでに相手に情報を伝えてしまった場合は、それ以上不当な請求を受けないために、伝えた情報に応じた対策をすることが大事である。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。