相談事例
架空請求
相談内容(2021年7月・青少年男子)
ゲームサイトの広告をタップしたらアダルトサイトが開いた。年齢確認があり、間違えて「はい」をタップしたら、登録完了画面になった。お金を請求され、12時間以内に支払わなければいけないが、誤作動であればキャンセルができると書いてあったので電話をした。しかし受付時間外だったためメールを送ってしまった。
アドバイス
年齢確認だけでは有料の契約に同意をしたことにはならないので契約は成立していないと考えられる。お金の請求には応じずにこのまま無視をすると良い。しかしキャンセルのために電話をしたことによって相手に電話番号が伝わっている可能性があり、今後は相手から電話があるかもしれない。知らない番号や非通知の電話には出ないこと、しつこい電話には着信拒否などで対応すると良い。また、メールアドレスも相手に伝わっているので、迷惑メールも増える可能性があると考えて、迷惑メール防止の設定をすることを勧める。
ポイント
夏休みで自由に過ごす時間が増える青少年は、特に気を付けてほしいワンクリック請求の事例である。有料契約は年齢確認だけで成立することはないため、お金を請求されたとしてもきっぱりと無視をするのが基本的な対応である。12時間以内といった期限や、誤作動という言葉は利用者をだまそうとしているのかもしれない。焦って間違った対処をしないように、保護者や身近な大人に相談して判断してもらうことも大事である。
相談内容(2021年3月・青少年女子)
スマートフォンでアダルトサイトの動画を間違ってクリックしてしまい登録完了と表示された。退会手続きのために画面に書いてあった番号に慌てて電話をかけたが営業時間外だったので、メールを何度も送ってしまった。
アドバイス
有料契約の申込みには承諾の意思表示が必要であり、利用規約や有料の契約に同意をしておらず、動画を再生しようとしただけであれば契約は成立していないと考えられる。この場合はお金を請求されたとしても無視をするのが一番良い。メールを送っていることから、今後、迷惑メールや個人情報を聞き出そうとするメールが多く届くかもしれない。迷惑メールを受け取らないように設定を強化するなどの対策をしてほしい。メールアドレスを変更するのも1つの方法である。
ポイント
意図せず間違ってクリックしたのに登録完了に誘導されてお金を請求されたとしたら、架空請求の手口だと考えて冷静に対処することが大事である。スマートフォンの小さい画面で意図しない場所に指が触れてしまったとしても、それだけで有料契約が成立することはないため、慌てて退会をする必要もないと考えてほしい。退会の連絡をすることで相手に電話番号やメールアドレスが伝わり、支払う必要がないのにお金を支払うように仕向けられるなど、さらに心配事が増えてしまうので注意してほしい。アダルトサイトは危険が多いことを理解し、閲覧しないことが大事である。
相談内容(2021年2月・青少年女子)
勉強のためにインターネットで調べものをしていたところ、誤って広告をタップしてしまった。すると、アダルトサイトの登録完了ページに繋がった。解約ができる電話番号が書かれていたが、受付時間が終了している。12時間以内に連絡をしなければいけないと書かれているがどうしたら良いか。郵便が送られてきたり、電話がかかってきたりしないか。
アドバイス
広告をタップしただけであれば、有料の契約に同意をしたことにはならない。利用規約や有料契約に同意をしていないのであれば契約は成立していないと考えられ、解約・退会、お金を払う必要もない。何も入力など登録をしておらず、電話やメールで連絡をしていないのであれば、このまま無視することを勧める。相手には住所も電話番号も知られていないと思われる。できれば今回のことを保護者にも相談できると良いだろう。不審な電話や郵便物は保護者に対応してもらうことで安心できるだろう。
ポイント
このような事例の大事なポイントは、広告をタップしただけで有料契約が成立することはないということである。解約ができると書いてあったとしても、電話をすると相手に電話番号を知られてしまい、さらに心配事が増えてしまうかもしれないので注意してほしい。12時間以内といった期限を設けて焦らせるのも従来からよく見られる不正請求の手口である。インターネットを使い始めて間もない青少年には、特に知っておいてほしい代表的なトラブル事例である。
相談内容(2021年1月・青少年男子)
アダルトサイトで誤作動で18歳以上を押してしまった。12時間以内に解約しないとお金を請求されるので、解約のために電話をしたが繋がらず、メールも送ってしまった。
アドバイス
利用規約や有料契約に同意をしていないのであれば契約は成立していないと考えられ、解約・退会、お金を払う必要もない。このまま無視をするのが最善である。解約のために電話で連絡をしていることから、電話番号が相手に知られていると考え、今後、非通知や知らない番号からの電話には十分に注意をし、着信拒否などで対応すると良い。メールについては、必要のないメールが届いたら読まずに削除し、迷惑メール設定などで受信拒否を続けてほしい。
ポイント
年齢制限のあるサイトを利用しようとしたことはトラブルの原因となるため、どのようなサイトも規約をよく読みルールを守った行動を心掛けてほしい。年齢確認だけで有料契約が成立したとは言えず、焦ってお金を支払ってしまうと取り戻すことは難しいため、「誤作動」などの相手の言葉を安易に信じ込まないことが大事である。一人だけで対処することで心配事を大きくしてしまうかもしれないため保護者にも相談できると良い。
相談内容(2020年12月・青少年男子)
インターネットで調べものをしていた時に、広告を誤って押してしまい、いきなり利用料金を請求された。年齢認証、利用規約に同意した覚えはなかったが、画面の「戻る」を押していったら同意済みと出ていた。
アドバイス
利用規約や有料契約に同意をしていないのであれば、契約は成立していないと考えられる。また、特定商取引に関する法律では、意に反して契約の申し込みをさせようとする行為は禁止されている。同意をした覚えがないのに同意したことになっているのであれば、その契約は無効だと考えて、解約をする必要も、お金を支払う必要もない。きっぱりと無視してほしい。解約のために電話やメールをしていた場合には、連絡先が相手に知られていると考え、非通知や知らない番号からの電話には十分に注意をし、着信拒否等で対応すると良い。メールについては、必要のないメールが届いたら読まずに削除し、迷惑メール設定などで受信拒否をすると良い。
ポイント
広告を押しただけでは利用規約や有料契約に同意したことにはならない。請求画面を見て焦り、退会しようとして連絡をすることでさらに心配事が増えてしまうので注意してほしい。無視に徹することが基本的な対応である。一人だけで対処することで心配事を大きくしてしまうかもしれないため、保護者や家族にもお話して対処方法をしっかり理解できると良い。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。