相談事例
削除方法
相談内容(2017年2月・保護者・青少年女子)
娘が同級生と一緒に日常の動画を撮影し、動画サイトに投稿した。動画を投稿して間もなく、その動画に対して知らない人が書き込みをしてきたので、動画を削除したようだ。動画が掲載されていた時間は短かったと思われる。しかしその後、娘が写った動画が加工され、モザイクもかけられた状態で掲載されているのが見つかったらしい。
アドバイス
問題となっている加工動画が載せられている場所を正確に把握する必要がある。動画を投稿した人がまったく分からない状況であることから、動画サイトの運営会社へ、「権利侵害行為」として問い合わせをすることができる。
ポイント
インターネット上に自分の写真や動画を載せることが、とても気軽にできるようになってきた。しかし、そこで思いがけないトラブルも多く発生している。今回のように一時的に載せた動画であっても、誰かに勝手に編集され、無断掲載されてしまう可能性がある。その動画を削除できたとしても、インターネット上で完全に消されたことが保証されたわけではない。インターネットの向こう側には悪意を持った人も存在することを常に意識し、自分の情報を載せたいと思っても、踏みとどまって慎重に考える姿勢が大事である。
相談内容(2017年1月・保護者・青少年男子)
息子がSNSを利用していたが、そのアカウントが何者かに乗っ取られてしまい、不適切な投稿を繰り返されている。息子自身でログインして消すなどしたいが、パスワードを忘れてしまい、当時使っていた端末も壊れており、削除することができない。
アドバイス
SNSのパスワード再発行を試すことを勧める。SNSに登録しているメールアドレス宛にパスワード再発行のメールを受け取り、メールの案内に従ってパスワードを設定し直すことができ、息子さん自身でSNSにログインして投稿内容を消したり、アカウント自体を消す操作ができる。投稿内容が利用規約違反に該当している場合、運営会社に違反報告をすることで対応される可能性もあるが、自身でログインできる状態に戻すことができれば一番良い。なお、当時利用していた端末に関係なく、メールアドレスとパスワードの組み合わせでログインが可能である。
ポイント
SNSのアカウントが乗っ取られる原因の1つに、何らかの理由でパスワードが他人に知られてしまったことが考えられるが、そのような場合も、パスワード再発行手続きをすることで多くの場合はアカウントを取り戻すことができる。パスワード再発行のために必要な登録情報も紛失してしまうと、残念ながらアカウントを取り戻すことが難しいこともある。多くのSNSはメールアドレスとパスワードを登録するだけで気軽に始めることができるが、事前に利用規約をしっかり読み、アカウント情報を大切に管理する必要がある。
相談内容(2016年12月・青少年女子)
ネットで自分の顔写真が知らない人に投稿されていた。SNSのトップ画像にしていた自分も悪いのだが、それをあるサイトに投稿されていた。ネットに上がってしまった以上、すぐに写真を消すことはできないと分かっている。知らない人に保存されて悪用されることもあると分かっているが、とにかく投稿を消してほしい。
アドバイス
今後のためにも、現在公開しているすべての情報の見直しをしてほしい。削除したい写真については、当該サイトは、投稿者であっても情報の削除ができない仕組みなので、運営者へ削除のお願いをすることになる。他者の肖像権や著作権を侵害する行為は、サイトの禁止行為にあたるので、権利侵害として通報することが可能だろう。問題報告フォームから必要事項を漏れなく記載して報告してほしい。
ポイント
インターネット上に写真を公開している限り、この事例のようなトラブルを完全に防ぐことは難しい。写真を含めた個人情報の公開にはリスクがある。インターネットに発信する情報は、誰に見られても支障のない情報のみを発信することが自分を守ることに繋がる。自分の身は自分で守ることが大事なことである。
相談内容(2016年10月・青少年男子)
SNSアプリに自撮り画像を載せた。その画像を消さずに携帯電話を変えてしまったのでログインできず画像を消すことができない。運営会社にメールを送ったが返事が返ってこない。
アドバイス
インターネットに投稿した画像を消せるのは、投稿した本人、または投稿した場所を管理している人に限られている。今回の場合、自分自身が投稿した画像であるため、ログインをして削除の手続きをする必要があるだろう。SNSに登録したメールアドレスとパスワードは、携帯電話を変更したり、メールアドレスが変わったとしても有効なはずである。ログイン画面から、登録しているメールアドレスとパスワードを入力することでログインすることができると思われる。その他、サイトには、ログインできない場合の状況に応じた対処法が説明されているので、説明をよく読み、該当する手順を1つ1つ試してみてほしい。
ポイント
インターネット上の多くの会員制サイトでは、ログインのためにメールアドレスとパスワードといった認証情報を利用する。認証情報は通常、スマートフォンの機種変更をしても変わらないが、認証情報を失くしてしまうとサイトにログインすることができなくなる。このような状況では、運営会社のルールに従ってパスワード再発行や、載せた情報の削除依頼などを行うことになるが、運営会社であっても100%手助けが可能であるとは限らない。パスワードなどの認証情報、インターネットに載せた情報は、自分自身で責任を持って管理することが大切である。
相談内容(2016年8月・保護者・青少年男子)
ネットの掲示板にSNSのIDを書き込んでしまった。掲示板の運営会社に削除のお願いをして、ページ上からは削除された。しかし、検索エンジンでIDを入力すると検索結果に出てきてしまう。
アドバイス
インターネット上のページは、毎日新しいページが作られたり、内容の更新があったり、無くなっていくページもある。そのすべてのページがリアルタイムで検索エンジンのデータベースに反映されている訳ではない。既に消されているページが検索結果のみに反映されている状況ならば、検索エンジンごとに用意されている削除依頼の手続きに従って、検索結果からの削除を依頼することができる。手続きが難しい場合は、保護者と一緒に操作してほしい。
ポイント
電話番号やメールアドレスと同じように、 SNSのIDも個人の特定に繋がる情報であるため、気軽に書き込んではいけない。掲示板によっては、出会いを目的とした利用や連絡先交換を禁止している。載せて良い情報は、全世界の人に知らせても、見られても良い情報であることを理解してから発信してほしい。インターネットに書き込むことは簡単であり、一瞬のうちに世界中に発信できてしまうが、その情報を完全に削除することは想像以上に困難であることを理解してほしい。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。