相談事例
削除方法
相談内容(2018年12月・青少年女子)
以前、自分で載せていた顔が映った映像が別の動画投稿サイトにアップされているらしい。学校の友達から教えてもらった。まだ見ていないのでどの動画かは確認していない。でも顔が映っていると聞き、外出するのも怖くなった。どうしたら良いか。
アドバイス
ネット上に投稿されたものを削除できるのは、投稿した本人か運営会社に限られているので、投稿者が実際の知り合いだった場合は直接削除をお願いするか、または動画サイトの運営側に違反報告をして対処してもらうかのどちらかになる。このため動画を実際に確認する必要がある。自分自身がアップしていた動画も、必要ないのであれば削除しておくことを勧める。
ポイント
動画を投稿できるサービスが増え、この事例のように、あるサイトに投稿した動画が別のサイトに無断で転載されたというトラブルは増えている。本人の許可なく外部のサイトに転載することは著作権侵害にあたる可能性もあるので、載せた相手が権利侵害について正しく理解し、削除してもらうことができるのが望ましい。ただし、インターネットに載せられたものを消すのは、想像以上に難しい。自分が投稿した動画が意図せず大勢の人に閲覧されたり、見られたくなかった人にまで閲覧されるリスクがあることは、載せる前に常に意識してほしい点である。
相談内容(2018年11月・青少年女子)
SNSの匿名アカウントで悪口や個人情報などが載せられた。友人も数人 同じ内容で載せられている。その内容から、元同級生だと推測している。本人にメッセージを送ったりすれば、もっと載せられるのではないかと思い、削除をお願いすることもできない。
アドバイス
個人情報の掲載についてはSNSの利用規約違反の可能性があるだろう。相手にSNSのダイレクトメッセージなどで削除をお願いして消してもらうことができれば一番良いが、SNSの運営会社へルール違反の報告をすることができる。
ポイント
インターネットは他人の悪口や個人情報を載せる場所ではないはずだが、誰でも気軽に情報発信ができるようになり、いじめの道具として使われてしまうトラブルが後を絶たないのが現状である。この事例のように、相手が匿名で誰か分からないとき、相手との話し合いが難しいときなどには、運営会社の利用規約を読み、違反に該当していないかを確認すると良い。違反の投稿であれば、規約に沿って報告することで解決につながる可能性がある。
相談内容(2018年10月・保護者・青少年女子)
同級生が動画アプリに動画をアップしているのだが、動画の中に娘と友達数人が写った写真が含まれている。本人の許可を撮ったと書いてあったが、許可した覚えはない。どうしたら良いか。
アドバイス
動画を削除できるのは載せた本人か運営会社に限られているので、本人やその保護者と連絡が取れるのであれば直接お話をして削除をお願いするのが基本的な対応である。相手が削除に応じないようなときには動画アプリの運営会社へ削除依頼をすることになる。今回の場合は、本人が許可しない動画の無断掲載であることを説明すると良いだろう。
ポイント
子供でも簡単に写真や動画の撮影ができるようになり、SNSや投稿サイトに載せることも日常的に行われているが、写真や動画に写っている人たちの許可を得ずに載せてしまうことでトラブルが起きている。友達同士であっても許可なく他人の写真や動画をインターネット上に載せることは、肖像権やプライバシー権の侵害と見なされる場合もある。このようなトラブルを起こさないために、撮影するときのマナー、撮影したデータの取り扱いについては今後も継続的な啓発が必要だろう。
相談内容(2018年9月・青少年女子)
友達と一緒に動画投稿アプリに顔を隠して動画を載せた。今はその動画を消したいのだがログインできず消すことができない。動画アプリのアカウントは、SNSのアカウントを使ってログインしていた。そのSNSアカウントはもう使っていない。機種変更をしており、登録メールアドレスも覚えていない。
アドバイス
まず、SNSアカウントを復活させることができれば一番良いので、ユーザー名やメールアドレス、パスワードを思い出せる限り書き出したり、パスワードを忘れた場合の手順を実施してみることを勧める。どうしてもSNSアカウントを復活させることが難しいようであれば、自力での動画削除は難しいので、動画投稿アプリの運営会社に問い合わせることになる。
ポイント
この事例で注意してほしい点は2つある。1つはSNSの「アプリ連携」についてである。アプリ連携は、別のアプリにも既存のSNSアカウント情報を利用してログインすることができる便利な機能だが、正しく理解しないまま利用すると思わぬ結果を招いてしまう。もう1つは、基本的なことだが、インターネットに自分の画像や動画を載せるときには「誰にも見られていない」と思うのではなく、世界中の人に見られていることを意識してほしい。それが「本当に載せても大丈夫だろうか」という意識につながり、トラブルの未然防止につながるだろう。
相談内容(2018年8月・青少年女子)
以前作った動画投稿サイトのアカウントを削除したい。パスワードを忘れ、メールアドレスは覚えているが、以前利用していたスマートフォンのメールアドレスで、現在は別のキャリアを利用しているためパスワード再発行ができない。アップロードした動画のうちの1本に顔が映っている。
アドバイス
インターネット上の情報は、その情報を投稿した人か、その情報が掲載されている場所の管理者しか消すことはできない。したがって、まずは動画サイトの説明をよく読み、自身でログインして削除することを目指してほしい。動画サイトの運営会社は規約違反にあたらない限り、投稿者本人の同意なく情報を勝手に消すことができない。サイトにログインをすることが本人確認になるが、ユーザー名、メールアドレス、パスワード、いずれもわからないようであれば、自分が投稿したことを確認する術がないため、動画を消すことは難しいかもしれない。しかし、規約に反するような動画、不適切な動画ならば運営会社へ問題報告をすることができるだろう。
ポイント
多くの会員制サイトでは、パスワード忘れに備えてパスワード再発行の手順が用意されている。しかし、パスワード再発行に必要な登録情報も紛失してしまうと、この事例のように、アカウントを取り戻すことも、自分自身がインターネットに載せた情報を消すことも難しくなる。スマートフォンやインターネットの利用を重ねるにつれ、管理しなければならないアカウントの数も増える一方である。IDやパスワードをきちんと整理して大切に保管すること、インターネットに載せた情報は、自分自身で責任を持って管理することが大切である。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。