相談事例

削除方法

相談内容(2019年7月・青少年女子)

ネット上の友達にメッセージアプリで顔写真を送ったら、グループに一斉送信されてしまった。

アドバイス

写真を渡した相手に心配事を素直に打ち明けて、写真の削除をお願いをすることを勧める。その後、グループの人達にも削除のお願いができると良いだろう。グループに一斉送信された写真の削除は、受信した人それぞれに自身の端末から削除してもらう以外に方法がない。相手との関係によっては削除のお願いが難しい場合もあるかもしれない。削除のお願いをするか、しないかも含め、誰からどのようにお願いするのが良いか、慎重に対応してほしい。

ポイント

メッセージアプリに送信された文字や写真を削除するには、電子メールと同様、受信した人それぞれの手元から削除してもらう必要がある。グループ全員が親しい関係でない限り、完全に削除することが難しいケースも多いが、本人の許可なく顔写真を広めてしまうことはマナー違反に当たることを理解してもらい、削除の協力が得られると良いだろう。ネット上の友達に顔写真を送信したことで、このようなトラブルに発展してしまうことは想定外だったかもしれないが、自分のプライバシーは自分自身でしっかりと守ることも心掛けてほしい。

相談内容(2019年6月・青少年女子)

ブログを作り投稿していたが、パスワードを忘れログインできなくなってしまった。自分の似顔絵画像のアイコンを載せているので、消すことができず困っている。パスワード再発行の手続きをしようとしたが、登録時に入力したメールアドレスが間違っていた可能性があり、運営会社からのパスワードリセットメールが届かない。どうしたら良いか。

アドバイス

アカウントを消すには、自身でログインして消さなくてはならず、難しい場合は運営会社に助けてもらう必要がある。登録メールアドレスが間違っていたとすると、本人確認はより難しくなるが、すでに運営会社にお問い合わせをしているので、返事を待ち様子を見ることを勧める。しばらく待っても解決しないようなら、再度運営会社にお問い合わせをするなど次の方法を考えることになる。

ポイント

自分のSNSやブログに載せた情報は、自分自身でしっかり管理する責任があると考えてほしい。載せた情報を他人が消すことはできず、自身で削除することが原則である。インターネット上ではアカウントの持ち主が自分であることを証明することが非常に難しいため、登録情報やパスワードを失くしてしまうと、運営会社であっても解決できなくなってしまう場合もあり得る。利用開始時にしっかりと理解しておいてほしい。

相談内容(2019年5月・青少年女子)

過去に友達の家に複数人で遊びに行った時のこと。みんなで遊んでいると、一人が自分の動画を撮影し、その場にいた別の子に送信していた。動画を受け取った子には、親しい人以外には見せないでと約束した。その後、動画がどうなっているのか確認したこともなかったが、拡散されていないか心配になった。その子とは現在は学校が別々なのでどうしたら良いか。

アドバイス

友達が動画を拡散していないことや、まだ持っているのかどうかは、本人に直接確かめることができれば一番良い。本人に連絡をしたり、共通の友達に協力してもらって、会う機会を作ることもできるかもしれない。メッセージのやり取りだけでは顔が見えないために誤解が生じてしまうこともあるので、会ってお話ができれば一番良いだろう。

ポイント

動画や画像を使ったコミュニケーションが日常化しているなか、過去に撮影された動画や画像が現在どのように扱われているのかは、青少年の多くが不安に感じている問題かもしれない。過去の友達関係であれば、相手と連絡も取りづらく、より心配が大きくなるのかもしれない。このような経験を踏まえて、親しい友達同士であっても、個人情報やプライバシーを自分自身で守る術を身に付けていくことが大事だろう。万が一、インターネット上などに掲載されているのを見つけたら、そのときに適切な対応を考えることになる。

相談内容(2019年4月・青少年性別不明)

友達が勝手にスマホを開いて、メッセージアプリの画面を撮っていたことがわかった。その内容は付き合っている人とのトークだから人に知られたくない。消してほしいとアプリでメッセージを送ったが、断りの返事が返された。メッセージアプリのグループも退会させられた。

アドバイス

プライベートな会話を他人に回すようなことをすれば、友達の行為はルール違反であり、友達も不利になることから、消してほしいと再度お願いすることを勧める。画像が一度でもグループに送信されれば、それを取り戻すことも、完全に消すことも難しくなるので、ひとりで解決するのは難しいと思ったら、学校の先生や保護者に相談して助けを借りてほしい。

ポイント

人に知られたくない会話内容が他人の目に触れ、拡散される不安もあるとしたら、一刻も早く消してほしいという思いだろう。相手にとっては悪ふざけの延長だったかもしれないが、削除に応じることが正しいルールとマナーだと理解してもらうことが大事である。メッセージのやり取りだけでは十分に気持ちが伝わなかったり誤解も生じやすいため、直接会ってお話し合いをして解決できるのが一番良い。

相談内容(2019年2月・青少年男子)

友達のA君とB君が喧嘩をしてしまい、怒ったA君がSNSの裏アカウントを使ってB君の個人情報と誹謗中傷の投稿をしている。このことをB君は知らない。消したほうが良いと思うが、A君との関係が崩れてしまうことや、B君が傷ついてしまっては困るのでどうしたら良いか。

アドバイス

一番良いのは投稿した本人が削除をすることである。「インターネットのルールとマナーに反する行為であり、SNSのルールにも反しているので、自分自身のためにも削除したほうが良い」、「インターネットは匿名ではないから、他の人にバレないうちに削除したほうが良い」というようにA君に助言をしてみてはどうか。お話しが難しいようであれば、学校の先生を頼ってほしい。その際には、この話しを自分から相談したことは誰にも言わないでほしい、とお願いすることも可能だろう。自分の気持ちが楽になるように、保護者に相談することも勧める。

ポイント

SNSの投稿を削除するにあたり、現実世界での人間関係がハードルとなる事例は多い。この事例も、相談者自身は規範意識をしっかりと持ち合わせているものの、大切な友達関係をめぐり思い悩む様子が伝わってくる。他人の中傷や個人情報の書き込みは、投稿者にとっても良いことはなく、内容によっては将来に渡り不利になってしまうかもしれない。このことを周囲の人たちの助言によって本人が理解し、自ら削除の対処をとれることを期待したい。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。