相談事例
削除方法
相談内容(2013年11月・保護者・青少年女子)
ネットで娘の名前を検索したら、あるSNSでの情報がヒットした。なぜこんなことになっているのかわからない。すべての情報を消すことができるのか。どうして出てきてしまうのか、SNSがよくわからない。トラブルになったりしないだろうか。娘はこのことを知っているのだろうか。
アドバイス
インターネットは公共の場のようなものであるため、投稿された情報は誰でも閲覧できる。しかし、SNSは公開範囲を決めることができるので、娘さんも自覚の上で利用しているものと考えられる。本名や学校名が公開されているならば、投稿をすべて消すのではなく、プロフィールを変更するなどの対応もできるだろう。守らなければいけないルールとマナーはインターネットにもあり、それは人に迷惑をかけないだけではなく、自分を守る行為にも繋がるので、ルールとマナーについて良く話し合ってほしい。
ポイント
みんなが使っているからSNSを使い始めた人も多いだろう。何気なく自分が発信した言葉であっても、非公開に設定していない限り、世の中の人が読める状況であり、検索結果に表示されたり、他のサービスによって収集されたりする。SNSで情報の公開範囲の設定を上手に使い分けるのもトラブル回避の手段であろう。たとえ一言であっても、れっきとした情報発信である以上、その発言は責任を持って行う必要があり、どのように周りから見えるのかを常に意識して使わなければいけない。
相談内容(2013年10月・保護者・青少年女子)
娘の友達がSNSを利用しており、顔がハッキリわかる娘の写真を勝手に掲載している。娘は写真と名前を勝手にアップされたことに困惑して嫌だと伝えたのだが、「何でいけないの」と言い、悪いことをしていると思っていないようだ。しかし勝手に写真や名前を掲載されるのは困る。削除してもらうために、親としてどう対処したらよいか。娘は担任の先生にも相談すると言っているため、まだ親は介入していない。
アドバイス
友達の反応から、インターネットの安心・安全な使い方の知識がないまま、ルールやマナーを無視した使い方をしているようである。写真の無断掲載は肖像権の侵害の可能性があり、いけないことだと理解してもらう必要がある。娘さんから本人に、削除してほしいとはっきり要請することを勧める。本人が削除に応じないときには担任の先生に相談して指導してもらうこともできるだろう。できれば画面のコピーなどを用意して先生に見てもらえると良い。相手の保護者にも、子供がインターネットをどのように使っているのかきちんと把握してもらい、家庭でも指導をお願いできると良いだろう。
ポイント
SNSに自分のことや友達のことを載せたくなるが、本人の許可なくプライベートな情報を載せてはいけない。特に友達の写真を投稿するときには、本人が同意したものかを必ずチェックする。写っている全員から許可をもらい、一人でも「載せないでほしい」と言われたら載せるべきではない。こうしたルールとマナーについて知識のないままインターネットやSNSを利用することはとても危険であり、法律違反を犯してしまうこともあり得る。法律違反は 「知らなかった」では済まないこともある。子供がトラブルに巻き込まれたり、意図せず加害者になってしまわないために、 ルールとマナーの教育は、学校や各家庭においても今後もますます重要になるだろう。
相談内容(2013年9月・保護者・青少年女子)
娘の個人情報と写真が勝手にSNSに載せられていると友達から聞いた。通っている学校について触れられ、クラス名も載せると書かれていたそうである。しかし娘は携帯電話を持っていない。このことが原因でトラブルに巻き込まれても困る。削除する方法はないか?
アドバイス
本人の知らないところで個人情報のやり取りがされていることについては、その情報を消してもらうのが良い。投稿者への今後の指導も必要だろう。教えてくれた友達にSNSを見せてもらい、掲載されている情報を把握し、証拠として、その画像を保存してもらうと良い。投稿者が誰かについては特定できると思われる。投稿者が判明した際に、娘さんの個人情報の部分について削除をお願いし、反省を促せると良いだろう。
ポイント
本人の許諾がないまま載せられた写真・個人情報の場合、まず情報の保存(印刷あるいは画面キャプチャ等)を行ってほしい。その削除について、投稿者を特定できるのであれば投稿者自身によって削除するのが基本であり、投稿者しか消せない場合もある。掲載された場所によっては、サイトを運営している会社等へ依頼ができることもある。また本人の許可なしで写真を載せれば、写真本人の肖像権を侵害したことにもなり、大変慎重な行動が必要である。
相談内容(2013年8月・青少年女子)
ネット上に自分が書き込んだ投稿を消したい。投稿した場所は、雑談や恋愛相談の掲示板など多数あり、消せなくなっているものもあり困っている。
アドバイス
ネット上に投稿した情報を削除したい場合には、投稿した場所を管理している人に削除依頼をする。削除依頼をするには、サイトのルールや規約に沿った対応が必要であり、必要事項を読むこと。削除ルールなどがなければ、問い合わせフォームから依頼をしても良い。消したい書き込みのURLと消してほしい理由ををわかりやすく書くと良い。投稿数が多く、全部の投稿を削除してもらうことが現実的でない場合は、住所・名前・学校名など、個人が特定できる情報だけを消してもらうなどの対応も考えられるだろう。
ポイント
ネットに書き込んだ投稿を削除できるのは、書き込んだ本人と管理人・運営会社であるが、本人に削除できる手段がない場合は管理人・運営会社に依頼する。しかし削除ルールが設けられていない場所では、妥当な理由がなければ削除依頼が受け付けられない可能性もある。その投稿は削除されない限りはずっと残り、さらに誰かにコピーされると、他の場所へ短時間のうちに広まる。一時的な気持ちの高ぶりで書き込んだ内容でも、誰かを傷つける可能性があり、同時に自分自身が辛く感じる原因にもなる。書き込むのに費やす時間は数秒であっても、それを消し去る時間は何十倍、何百倍も必要なのだと覚えておいてほしい。
相談内容(2013年7月・保護者・青少年性別不明)
知人のブログに子供や家族の名前等が画像と一緒に出ていたため、それらを削除してほしいと願い出て本日削除対応してもらった。ところが検索すると、依然として結果に表示されているのだが、なぜだろうか。
アドバイス
元の情報は消去されていても、それが検索結果に反映されるには時間がかかることがある。これは検索エンジンシステムの仕組みであり、数週間程度の期間を置いてから、再度検索結果を見ると良いだろう。
ポイント
検索エンジンでは、「クローラー」と呼ばれるWeb巡回ロボットが定期的に世界中のWebページを収集し、データベースに保存している。検索はこのデータベースを対象に行われ、検索結果として表示される仕組みである。検索用のこのデータベースが最新状態に更新されるまで時間がかかるが、元の情報が確実に削除されていれば、しばらくすると検索結果からも自然と消えることを知識として知っておきたい。一刻も早く削除しなければならない状況では、データベースの更新を待たずに検索エンジンに削除依頼をする選択肢もある。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。