相談事例

削除方法

相談内容(2012年8月・青少年女子)

SNSで自分の名前をフルネームで載せて書き込んでしてしまった。アカウントはすでに削除して存在しないが、自分の名前を検索したら名前の載った書き込みが検索サイトの結果に出てきた。急いで検索サイトのサポートフォームから削除依頼を送ったが未だに残っていて困っている。

アドバイス

アカウントを削除したのに検索サイトの検索結果に出てくるとすると、検索に使われているデータベースがまだ最新の状態に更新されていないのかもしれない。また、SNSと連携している他のサービスのアカウントが残っているために検索結果に出てくる可能性もある。アカウントが残っていないか確認するとよい。しばらく待っても消えないようであれば、何度か依頼を繰り返してみるとよい。

ポイント

簡単に情報を発信できるツールやサービスが増えている。自ら情報発信者となり、自由に発言したり他人の意見を求める機会を持つことができるが、発信した情報は、身近な知り合いだけでなく、自分が知らない不特定多数の人が受信していることを忘れてはならない。一度発信した情報は、簡単に、完全に取り消すことは難しいのがインターネットの世界である。発信して良い内容なのか、発信する前にもう一度冷静にチェックすることを心がけてほしい。

相談内容(2012年7月・青少年女子)

悪口の多いサイトを見つけてしまったので削除してほしい。友達の悪口など書いてあり、すごく悩んでいる。サイトに問い合わせたが返事が返ってこない。

アドバイス

掲示板には「利用ルール」があり、ルールに反した書き込みに対しては、サイトの管理人に削除依頼をして対応をお願いすることになる。削除をお願いする場合には、削除したい部分がサイトの管理人にはっきりわかるように、「どのページ(URL)の何番目の書き込みは、個人を中傷する書き込みなので削除してほしい」というように具体的に知らせる。友達本人や、その保護者の方からも削除依頼をするとより良い。学校名も出ている場合は先生にも相談して、学校として対処してもらうのも良い。

ポイント

悪口の書き込みは、書かれた側は一刻も早く削除してほしいという思いがあるが、そのためには、削除したい場所、内容、理由を管理者に正確に伝えることが大切である。具体的な情報が多いほど、管理者に判断材料が多く伝わり、対応しやすくなる。学校裏サイトに関しては、学校の対応が必要な場合もある。学校においても、そのようなサイトを見つけた場合の相談先、対処法が教師と生徒の間で共有されていることが望ましい。この相談に関しては、数日後、サイト自体が削除されていることを確認した。

相談内容(2012年6月・学校職員・青少年女子)

ある掲示板で、女子生徒が、本人は書いていないのに本人の名前で学校の他の生徒を中傷する書き込みが見つかった。保護者が掲示板管理人へ削除依頼をした。次に、学校、教育委員会、自治体からも削除依頼をしたが削除されていないため、掲示板サービスの運営会社に削除依頼をしようと考えている。どのように依頼するのが最も早く削除されるか教えてほしい。

アドバイス

掲示板の管理人と運営会社への削除依頼の手順と問い合わせフォームのURLを案内した。削除依頼の際には、削除したいページの場所と理由を運営側が少しでも早く判断できるように、依頼の文面を工夫することを勧めた。

ポイント

無料の掲示板を使った、いわゆる学校裏サイトでの削除依頼の事例。削除依頼をするときには、管理人または運営会社に、削除してほしいURLと書き込み番号を具体的に伝えて、判断・対応しやすいように工夫するとよい。しかし、誹謗中傷と発言の自由の境目の判断は難しく、必ずしも依頼者の希望通りにはならないのが現状である。書き込んだ側も、一時的な愚痴や悪ふざけが、何年も削除されずに後悔するというケースも多い。ルールとマナーを守らない行為が、加害者にも被害者にもなり得ることを、青少年にはしっかりと指導すべきである。

相談内容(2012年5月・青少年女子)

掲示板に自宅で撮った画像を載せたら、Exif情報(撮影時のデータ)が漏れていると指摘された。本当にExif情報が漏れているのかがわからなくて不安。もし漏れていて住所が特定されたらどうすれば良いか?掲示板のスレッド自体を消したいがやり方がわからない。

アドバイス

Exif情報はGPS機能をもったデジタルカメラや携帯電話で撮影した画像に埋め込まれ、緯度経度データも含まれる。スレッドの削除については、まず掲示板の削除ガイドラインを読んでほしい。削除依頼は原則として公開されるため、スレッドをさらに刺激してしまう場合もあることを十分に意識する必要がある。また、流出したExif情報は取り返せないので、画像は削除されていることから、このまま静観するのがベストな選択肢だと思われる。住所が分かるかどうかについては確認できないため、画像の位置情報がどの場所を示すか自身で確かめてみると良い。今回の経験を踏まえて、GPS機能があるデジタルカメラや携帯電話の特徴を学ぶ大変良い機会になったと思う。便利な反面、公開したくない緯度経度情報も合わせ持つことを、今後は十分に意識して使ってほしい。

ポイント

「Exif情報が漏れている」の真偽は分からないが、それにより相談者が不安を感じている様子が伺える。ブログ、掲示板、SNSに何気なく掲載するコンテンツにも、さまざまなデータが埋め込まれていることを改めて認識しておきたい。無用な不安を抱えないためにも、自分が使用する機器やサービスの特徴をきちんと知った上で利用できることが望ましい。今回の経験が正しい知識を学ぶきっかけになるとよい。

相談内容(2012年4月・保護者・青少年女子)

子供の学校の友達がブログに実名で数人の悪口を書いている。学校名や住んでいる場所も書かれているので個人が確実に特定される情報である。書いている本人に削除依頼をするのではなく、別の方法で削除してもらうことはできないだろうか。相手には誰が削除依頼をしたのかわからない方法がよい。

アドバイス

未成年であるならば、ルールやマナーの問題も大いに絡んでくるので本人に書いてはいけないことを教えてあげるのがベストだが、ブログの運営側に「利用規約違反」を通報できるので、それを利用すると良いのではとアドバイス。しかし、誰からの通報であるか、書いている本人に伝わるのかは運営によって異なると思われるので、先に、匿名が保たれた通報なのかを運営側に確認すると良いと伝えた。

ポイント

他人の悪口を書くことはマナー違反であるというネットの基本を守らない、あるいは知らないまま子供が掲示板やブログを利用するのは危険なことであり、本人にはルールとマナーをしっかりと学んでもらう必要がある。しかし、本人や保護者に直接注意をすることでトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあり、削除依頼には慎重を要することも事実である。今回の相談のように、自身のことを知られずに書き込みの削除を依頼するには、ブログや掲示板サービスに、匿名を保った状態で削除依頼や通報ができる方法があるか探すとよいだろう。

※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。