相談事例
削除方法
相談内容(2018年1月・保護者・青少年男子)
掲示板に子供が実名で書き込みをし、削除用パスワードも忘れてしまい削除できない。掲示板サイトに削除依頼をしたが、管理人に依頼するようにという返事しか届かず対応してもらえない。どうしたら早急に削除できるのか。
アドバイス
今回の投稿を削除できるのは、投稿者本人、または掲示板管理人、掲示板サイトを運営している会社である。書いた本人がパスワードを思い出すことができれば一番良いが、思い出せない場合は、掲示板管理人へ 削除依頼をする。管理人への連絡手段が見つからなければ、サイト運営会社へ削除依頼を出すことになる。運営会社の問い合わせフォームをよく読み、必要事項を書き込んで依頼をしてみることを勧める。利用規約についても、あらためて親子で一緒に確認してほしい。
ポイント
インターネットに書き込んだ情報の削除を依頼するときには、誰にどのような順番で依頼すれば良いのかを確認し、ルールに従って依頼することが重要である。正しい手順を踏むことで適切に対処される可能性が高くなる。しかし、削除の対処を待っている間にもインターネットへ書き込んだ情報は世界中に伝わり、たくさんの人に閲覧される。管理者が不在であったり、適切に管理されていない場所に書き込んでしまったら消すことも難しい。インターネットへ何かを書き込むときには、二度と消すことができないかもしれないリスクを考え、慎重な姿勢を忘れてはならない。
相談内容(2017年12月・保護者・青少年女子)
知らない人が作っているSNSアカウントに、娘の写真や個人情報が載せられている。他の女の子の写真もたくさん載せていて、この子の情報が知りたければSNSのダイレクトメッセージをくれれば教えてあげると投稿している。写真は娘が鍵付きのSNSに載せていたものだった。相手にメッセージを送ったが、削除には応じてもらえそうにない。
アドバイス
インターネット上の情報を削除できるのは、載せた本人か運営会社に限られている。今回は本人に直接連絡をしたうえで相手が削除に応じない状況なので、運営会社へ報告をする方法がある。その前に、娘さんがまだ自身のSNSに写真を載せているならば、非公開の場所であっても削除しておく。今後のためにも、拡散してほしくない写真は載せないようにお話しすることを勧める。
ポイント
写真も含め自分の個人情報が無断で公開されてしまったら、そのサイトのルールに従って管理者(運営会社)宛てに削除依頼をすることが、削除に向けての一般的な対処法である。その場合、実際に削除されるかどうかの判断もサイトのルールに従って行われる点を知っておいてほしい。この事例ではSNSを鍵付きで利用していたにも関わらず、写真や個人情報が無断で転載されてしまった。非公開の場所であっても意図せず外部に流出したり、他人に収集されるリスクがあることを意識し、SNSと安全に付き合える方法を見つけてほしい。
相談内容(2017年10月・青少年女子)
学校のホームページに、部活動の功績に関して自分の名前や顔写真などが載っているので削除したい。できれば、顔写真を消してほしいが、他の生徒は載せられて嬉しいと思う人もいると思う。自分の意見で消せるのであれば消してほしい。学校側へ匿名で削除依頼をしたい。
アドバイス
学校のホームページの担当者が内容を書き換えることができるだろう。このため学校へ連絡をするのが適切だが、匿名だと学校としても対応に困るかもしれない。名前を名乗って削除依頼ができると良い。功績であったとしても、インターネット上に自分の名前や写真が掲載されることを好ましく思わない人はいるので、堂々と主張して問題ない。功績を公表されることを喜ぶ人もいるので、少なくとも自分自身の写真とプロフィールを消してほしいとお願いをするのが良いだろう。自分の考えに自信を持って、学校と話し合いをしてほしい。
ポイント
青少年に人権やプライバシーを守ることの大切さを伝えるときには、悪口や誹謗中傷などが引き合いに出されがちだが、この事例のように、良い内容であったとしても、インターネット上に掲載されるのを本人が望んでいないのであれば、その権利は守られるべきだろう。名前や顔写真は個人情報であり、インターネットが普及した現在、掲載については本人の同意を得ているかどうか、十分に配慮される必要があると考えさせられた事例である。
相談内容(2017年9月・青少年女子)
SNSに自分の写真が出回っているので消したいがどうしたら良いか。消したい写真は、元々は友達が投稿したもの。友達が一緒に写っており、載せることは了承していた。その写真を第三者が保存し、非公開で投稿したらしい。その投稿のスクリーンショットをさらに別の人がSNSに載せている。
アドバイス
一般的にインターネット上の情報を削除できるのは、投稿した本人か運営会社に限られている。載せた人が知り合いならば、直接消して欲しいとお願いするのが良いが、誰が載せているのか分からない場合は、運営会社に対処してもらうことになる。顔写真や名前などの個人情報が勝手に載せられているとしたら、違反報告をするのが良いだろう。そのためには、掲載されている場所を正確に特定する必要がある。運営会社のどのルールに違反しているのか、利用規約も読んで確認すると良いだろう。友達のSNSからも写真を削除してもらうことを勧める。友達のSNSに公開されたままでは、公開を許可している判断される可能性もあるので注意してほしい。
ポイント
SNS上での他人の投稿をスクリーンショットによって無断で転載する行為は、決して適切な利用法とは言えない。運営会社によっては、利用規約で禁止している場合もある。一方で、インターネットに公開した情報は、誰でも閲覧することができ、コピーや転載が簡単にできてしまい、そうした行為を止めることが難しいのも事実である。このことから、無断で転載されたくない写真は、安易に発信しないことが、トラブルに発展させないための防衛策である。
相談内容(2017年8月・青少年女子)
画像共有SNSアプリにアカウント登録し、プロフィール画像として顔写真を公開したが、その写真を消さないままアプリを端末からアンインストールしてしまった。その後、アプリ内でアカウントを検索するとプロフィール画像が残っている。
アドバイス
一般に、インターネット上に投稿した情報を削除できるのは、投稿した本人か、その場所の管理者(運営会社など)に限られている。投稿した情報を自分自身で削除することができない場合は、運営会社へ問い合わせをするのが良いだろう。運営会社への問い合わせには、アプリを削除したがアカウント名とプロフィール画像を削除できずに困っていること、個人情報である顔写真を掲載してしまったので削除方法を教えてほしい、という内容を書くと良い。
ポイント
インターネット上にはたくさんの画像・動画共有サービスが存在し、データの取り扱いもサービスごとに異なる。サービスによっては、利用者本人が投稿した情報であっても削除が難しいものもあるので、事前に利用規約をよく読み理解しておく必要がある。投稿するときには必ず、その情報の削除方法も確認しておくと良いだろう。不特定多数の人と簡単に画像や動画を共有できるのは楽しい反面、自分から情報を公開することには責任とリスクが伴うことを意識してほしい。
※ここに掲載してある相談事例は一つの参考例として掲載したものです。
同じようなトラブルであっても、個々の状況が異なるため、解決内容もそれに従い違ってきます。